Lenovoの保証対応の杜撰さに驚きました
【Lenovoパソコンユーザー、関係者の方、コメント歓迎します。匿名でも結構です。下の「コメントを書く」からよろしくお願い致します。】
本当にあり得ないことだらけで信じられないレベルの話ですが疑いのない事実です。
長めですがLenovoのパソコンが気になる人お付き合いください。
特にLenovoのパソコンを購入して「fan error」が発生している人は自分と同じような末路を辿る可能性もあります。
疑惑の修理報告書もアップします。
ThinkPadを購入して届いた当日から「fan error」発生が続いたことに始まり、保証期間内のメーカー修理の杜撰な対応など、ほんとにあり得ないこと尽くしのLenovoでした。
ここでは、その経過などを綴っていきます。
メーカーとしてあるべき姿勢が全くない 異様なまでに異質な体質
とりあえず最初にどういうことを伝えたいのかという趣旨を並べてみます。
- Lenovo/ThinkPadでは年代や機種に関わらず発生している「fan error」という有名なエラーがある。
- Lenovoの修理センター(日本国内)では申告した3つの不具合(うち1つは発生率が100%のエラー)が全て「現象が確認できない」として修理をしないで返却された。
- 修理センターや連携するカスタマーサポート部署では「考えられる(疑うべき)可能性について再検証を行う」という手順やルールが存在していないようである。
- Lenovoの社内では上流から下流まで仕事を受け持った各担当者が責任を明確にするシステムが機能していないのではないかと考えられる。
- 「fan error」のようにユーザーの間ではメジャーで10年以上という長期的スパンで語り継がれている不具合を改善しないで販売を続ける、また修理もできない(やらない?)体制は企業として如何なものか。
こんなところです。
参考までに、自分は企業のカスタマーサポート部署専門に出向するカスタマーサポートのSV(スーパバイザ)の経験があるので、その仕事の経験上からもLenovoのなかで起こっているであろうことが何となく想像できます。
そういうところが非常に分かりやすいスタディケースのような事案にも感じられます。
ThinkPadを購入してからの経過概略
とりあえずThinkPadを購入してからの経過を綴ってみます。
- パソコンが届いた初日から電源ONにした直後に「fan error」(※1)が発生。これは3年後SSDがお釈迦になるまで続く(当然のことながらファンからの熱の逃げ道を塞がない配慮はしていました)
- パソコン使用中にファンの動作が変化することが全くない。
- 当初からパソコン固有のユーティリティーの不具合が発生。この現象はユーティリティーを起動した際に毎回確認できる発生率100%のエラーでシステム的に正常であれば起こりえないもの。
- 主に上記3つのエラー発生によりパソコンをLenovo修理センターに預けたが全て「現象が確認できない」とのことでそのまま返却される。しかし返却後、初回のパソコン起動で1の「fan error」と2のエラーはしっかり発動(※詳細後述)
- 2年目(2018年8月頃)くらいにブルースクリーンが発生するようになりしばらくしてリカバリーを実行。リカバリーを5回繰り返したがリカバリー明けのマシンの状態が非常に不安定。起動が遅い。動作が遅い。Wi-Fi内蔵なのに「Wi-Fiデバイスがない」と表示される。デバイスアップデートなどのLenovoユーティリティーが機能不全。その後しばらくして通知が来たBIOSアップデートを実施したところ動作速度については多少改善。しかし当初のような処理の速さは全くなくなってしまっていた。(※下にリンクしている過去記事に詳細あり)
- 2019年5月頃より液晶が頻繁にチカチカするようになる。処理負荷の多くかかる状態で発生する印象であった。
- 2019年8月 映像ソフトを使用中に操作を受け付けなくなり、画面が真っ暗になる。「2100:Detection error on HDD0 (Main HDD)」(※2)というエラーメッセージが表示されSSDがご臨終。
以上のような経過です。
参考までにWeb上の情報では。
(※1)「fan error」はおよそ10年以上前よりLenovoのパソコンで非常に多く発生している現象。ネットで「fan error」と検索すると膨大な情報が出てくるそのほとんどがLenovo/ThinkPad。(IBM時代から存在していたようである)
(※2)2100:Detection error on HDD0 (Main HDD)を検索すればLenovoのパソコンに行きあたることが非常に多く、自分と同じように「fan error」とのセットになっていることもチラホラと見受けられる。
メーカーがWeb上の情報に関知しないという立場だったとしても「fan error」は10年以上にも渡ってメジャーな不具合なわけだから、Lenovoに修理として持ち込まれた個体も相当数あるはずです。
それが分かっていながら改善もしないで修理もできない(やらない?)で販売を続けているということになります。
リコール隠しとやっていることは変わらないと思いますが。
これについてはメーカーの見解を伺いたいですね。
パソコンのハードディスクは3年前後で寿命を迎えるリスクはありますが自分のパソコンはSSDなのでハードディスクより寿命はもう少し長くてもいいはず。
ということで、SSDがこんなにも短い期間で死亡した考えられる原因は主に2つ。
- それでも、運悪く自分のパソコンのSSDの寿命が短かかった。
- Lenovoが確認できなかったという「fan error」は本物のメッセージだった。ファンに問題があると放熱の障害が起こるので各パーツへの悪影響は必至。
自分が考えるのは2です。
それはLenovoの修理センターの対応が極めて疑わしかったからです。
確率論的にもあり得ない。嘘で固めたようなあり得ない話がまかり通るLenovo
まず修理報告書に記載されていた
「電源ON/OFFを80回繰り返しても現象が確認できませんでした」という診断報告。
そりゃウソだ。。とは当初から疑いを持っていました。
Lenovoの修理報告書
よくこんないい加減な修理報告書を出してこれるよな。。。と呆れます。
自分のパソコンの「fan error」は購入した初日より発生していて、3年と1か月の間、電源ONにして起動するときに平均して10回に1回以上は確実に出ていました。
出る時には2回でも3回でも連続して出ることも珍しくなく、逆に10回以上なにもなく起動できたことはほとんど1度もありませんでした。(そういう状況は修理に出す際、書面に記して実機に付けていました)
それが80回出なかったなんてあり得るかな? 確率論としても。。
そのうえ2つ目のユーティリティの不具合に至っては発生率100%です。
それに関しても80回検証したそうですが確認できなかったんだそうです(笑)
いったいどういう検証を行ったのでしょうか?
80回っていうのはLenovoの社内規定かなにかなんでしょうか?
常識的に考えて自分のパソコンで発生していた3つのエラーが確認もできないなんて確率論的にあり得ない。
ほんとにそんなことが起こるならほとんどオカルトの世界になります。
疑う理由は他にもあって。
「問題なし」と伝えるだけで一切を疑わないサポートセンターの上席
修理に預けている間にサポートセンターの上席から「問題なしの結果なのでこのまま返却してもいいか」という確認の電話がかかってきたわけですが、向こうから上席の立場である人がわざわざ連絡してきているにも関わらず、状況もまともに把握しないで後付けで言葉を合わせて適当なことを言っているのがバレバレ。
自分がパソコンの症状を記して添付していた書面の存在すら認識していなかった。
ということは↑の修理報告書も見ないで(また、私が付けておいた書面の内容も把握しないで)電話かけてきたのか?
対応の様子から、とりあえず自分のお役はこなしてますという様子。
電話のやり取りで
「稀にしか起こらないものでなく発生率100%のエラーまであるのにそれが確認もできないなんてあり得ますかね?複雑なことじゃなく単純にユーティリティーを起動したら確実に毎回確認できるエラーなのに、それが確認もできないのですか?そちらでもそのこと確認したのですか?」
と尋ねると。
「私はその場に居合わせておりませんから分かりませんが、書面にまで詳細を書いて頂いていたのならやっているはずです」
と非常に丸投げ意識が露骨な返答。(笑)
最初にも言ったように自分はカスタマーサポートのSV経験があり、サポートセンターの電話の応答品質でおおむねその企業の社内体制や体質を伺い知ることができます。
情報連携がしっかり取れているか、人手が足りているか、本当にユーザーに向いてアフターを行っているか、そうでないかとか。
Lenovoの場合は明らかにどれもうまくいっていない印象でした。
まあ、あくまでも私の個人的な見解だと申し上げておきましょう。
詳細は書面にまで書いて同梱していた
ファンの動作に関しては重いソフトを使用中でも全く変化がなかったのでおそらく確実にファンの不具合はあったのだと思われます。
そういう状況も修理に出す際、実機と一緒にわざわざ書面に状況を書いて同梱していたんですけどね。
負荷テストをかけてファンの回転が増すか増さないか、それだけで症状は確認できるはずだと思うんですけど。。
とにかく、いろんなところでいろんなことがおかしい。
こういう印象に尽きます。
いろいろ見てくると初期不良のあった個体を修理もできずユーザーに返却し短命で寿命を迎えた。と考えるのが極めて自然な解釈のように思えます。
SSD換装したらWindowsは普通に立ち上がる状態だけど、他のいろんなパーツも今のところギリギリでなんとか生きてるって可能性も無くはないし、正直サブとして使うのにも不安は残りますね。
正直、自分は技術面に関しては素人なので壊れた正確な原因も分からないし、修理業者さんに簡単な診断(SSD換装してWindowsが立ち上がることまでは確認済み)をやってもらいましたが、それ以上の細かい診断はお金がかかるのでやっていません。
そういう意味で確実にコレという原因が判明しているわけではありません。
しかし、これだけは確実に言えます。
Lenovoは修理対応が極めて杜撰。
各部署の責任所在がいい加減すぎるんじゃないのか?
という組織体質的なところに根差した問題がいろいろとあるように感じられました。
工業プロダクトの不良品についての基礎知識
<メーカー問わず不良率の高いパソコン>
前にも何かの機会に書いたことがあると思うのですが、工業プロダクトは不良品をゼロにすることは現実的に絶対に不可能。
そのなかでもパソコンは10台のうち1台は初期不良があると言われるくらい初期不良率の高いプロダクトです。
不良率が高いものを販売しているのであれば、それ相応の製品に対しての責任ある対応があってしかるべきだと思うのです。
Lenovoに関してはそうした対応が無いに等しいうえに、修理に預けたパソコンをまともに検証しているのかも極めて疑わしいという結論です。
売ったらこっちのもん!という体質が透けて見え、修理センターの対応もダメダメ。
Lenovoに対しての問題点をまとめると
- ThinkPadに頻発する故障の代名詞のようにまで言われ、年代、機種に関わらず発生している「fan error」をずっと改善できないでいるのは何故か。
- 発生率100%の現象すら修理部署で確認できないのは何故か
- 修理部署や連携するサポート部署で「考えられる(疑うべき)可能性について再検証を行う」という手順やルールが存在しているのか。
- 上流から下流までその場を受け持った各担当者が責任を明確にするシステムが機能していないのではないか。単純に右から左へ回して終わりになっているのでは。
- 10年以上にも渡ってメジャーな不具合として語られている「fan error」をそのままで販売を続け、修理もできない(やらない)状態を改善しない低すぎるビジネスリテラシー。
ざっとこんなところが強く疑問に感じられるのです。
ダメなものがいつまでもダメなままで改善されない組織にありがちな組織体制が目に映ってきます。
PDCAなんて到底機能もしていないですね。
Lenovoが品質のISO9001あたりを取得しているのかどうか知りませんが、もし取得していてこんなことが起こっているのなら確実に認証取り消しになるでしょう。
製品もアフターもこんなに杜撰なところは中国製といえども今どき珍しいと思います。
参考までに自分はパソコンも家電もカメラにしても生産国は品質の良し悪しとたいして関係ないと考えています。
生産国よりもむしろメーカーの品質基準に対する考え方やそれを実現するための生産体制をどう整え管理しているかという部分のほうがはるかに影響が大きいと思っています。
例えばDELLも生産は中国で行っていますが、サポートセンターの対応も製品に対しての責任感が伝わってくるし、他社と比較して安価で長期間の引き取り修理保証を提供していたり、現実的でユーザー指向のメーカーだなと思います。
対してLenovoは中国生産の製品と「安心の米沢製」と自ら銘打った日本国内製の2つをラインナップしていますが、そういうアピールって自己矛盾にならないの?という素朴な疑問も起こります。(笑)
最近家電量販店でLenovoのパソコンを並べているブースでは「万全のサポート体制!」ってプロモーションをディスプレイで流していますが、自分からすれば”何をか言わんや”という印象ですね。
メーカーダイレクト系のパソコンはこれまでにも幾度か購入経験はありますが、Lenovoの場合購入にあたっての承諾事項説明で「〜はできません」って部分の説明がやたらとくどかったのも、今思えばいろんなトラブルを見越してやってるんだろうなと感じるのです。
まあバックアップはとっていたのでデータは万全だったけど、SSDの物理破損は専門業者さんでもほとんどサルベージできないのでホントにバックアップだけはやっててよかった。
有名な会社でもダメな体制のところでは笑い話にもならない次元の低いことを平気でやってるところはあるから、想像するにLenovoも現場は相当疲弊してるんじゃないかな・・・というのは自分の率直な感想ですね。
さようならLenovo。あとは野となれ山となれ。。
【関連記事】
過去記事では自分のThinkPadはけっこうクセのある個体(?)であることやLenovoのサポートの不親切さなどを書いていました。
《追記》
今回、SSDがご臨終するにあたり診てもらった専門業者さんから伺った話です。(メーカーの修理部門におられた方もいて他社の事情にも通じておられるようです)
メーカーの修理部門でも専門技術者はほぼ皆無に等しく上流過程では何のスキルもないパートやアルバイトが対応に当たっているところがあるのだそう。
そういうところでは修理に持ち込まれた個体に対して最初に行うことはメーカーが用意しているエラーチェックプログラムを走らせ、それで異常が検出されなければ「問題なし」となり返却になるということ。
メーカー修理で問題なしと返却されたパソコンが持ち込まれた場合、症状から予想される箇所を開けた形跡すら見られないものも多いとのこと。
例えば「キーボードのこのキーを叩いた時の反応がおかしい」というような物理的に問題のある異常はエラーチェックプログラムでは検知されずにスルーされてしまう確率が非常に高いのだそうです。
Lenovoが実際にどういう修理対応を行っているのかは不明ですが、この話を聞いていると「ああ、なるほどな」と合点がいきます。
右から左で誰も何の責任も持たない体制になっちゃってるんじゃないですかね。。
携帯・スマホなどの故障は基本的に分解修理は行わず交換対応がデフォルトになっていることは多いですが(基板交換するほか方法がないから結果的にそのほうがコスト面でも都合がいいため)、不具合は修理対応で交換は行わないとまで明記して承諾させているのにこういう実情だったとしたら、やっていることはビジネスでなくペテンですよホントに。
《追記2》
<fan errorに関して>
改めてネットを見て回るとfan errorはLenovo/ThinkPadだけでなくIBM/ThinkPadの時代からけっこう報告が見られます。
ひょっとするとIBM時代からの負の遺産というか、Lenovoは単にIBMのマシンをデッドコピーし続けているだけなのでいつまでも同じことが続いている・・・という想像も働いてしまいますね。