幸い、こうした予言はすべて外れているのだが、それもそのはず。実は、終末予言の文脈で語られる「天変地異」にしろ、「謎の惑星の接近」や「フォトンベルト」にしろ、過去に唱えられた説が現代に時期を合わせて復活しているだけの話なのだ。「フォトンベルト」は、そもそもドイツの作家ポール・オットー・ヘッセが、1949年の著書で提唱した架空のものであり、「謎の惑星の接近」とそれに伴うポールシフトも、エマニュエル・ヴェリコフスキーが1950年に著した『衝突する宇宙』で述べた内容の焼き直しだった。
いつの時代にも囁かれてきた、「この世の終わりが訪れる」という予言。「宇宙友好協会」の流れをくむ終末予言は、今後どのような展開を見せるのだろう。
(文=羽仁礼)