今の日本政治は、すべての政策にコロナ対策が優先
医師会(つまり中川と尾崎、その傀儡の尾身)を黙らせて先の緊急事態宣言を解除して、まだ一か月しか経っていない。医師会どもは競うように「医療体制の充実」を言っていた。昨日まで「ロックダウンを」と言っていた医者が「緊急事態宣言に意味が無い」と言を翻した。
ところが同じ医者がまたもや言を翻し緊急事態宣言を求める。科学的根拠以前に、言論の一貫性すら存在しない。単なるパニックだ。
だから政策一新のため、「4月26日に内閣改造を!」と私は先週の本欄で訴えたのだが、届かなかったか。GWにはインドなどへの外遊も控えていたが、取りやめとなった。
今の日本政治は、すべての政策にコロナ対策が優先する。コロナが片付かないと何もできないし、その次に景気回復だ。外交も規制改革もその他の重要な問題も、その後だ。
足元がふらついていては何もできまい。
ところで、小池百合子とは何者なのか。今度は「飲食店に酒類の提供を自粛するよう要請」と言い出した。
そもそも「自粛を要請」など日本語として矛盾しているのだが、何の根拠があるのか。これまた何度も指摘したが、今の特措法自体が憲法違反のオンパレードだ。いつもの護憲派は何をしているのやら。
コロナ禍で、「国民は政府の言うことに従い不平を言わずに我慢すべきだ」との風潮が強い。だが、国民が自由を捨てれば幸せになれるとの根拠は何だ?
総理大臣がおかしな世の中を打開できないとすると、誰ができるのか。
いいかげん、「コロナはペストのように危険な伝染病だ」との前提を、疑ってはいかがか。医師会と小池に振り回される政治にはウンザリだ。
’73年、香川県生まれ。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務め、’15年まで日本国憲法を教える。現在、「
倉山塾」塾長、ネット放送局「
チャンネルくらら」などを主宰し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を行っている。ベストセラーになった『
嘘だらけシリーズ』のほか、最新著書に『
保守とネトウヨの近現代史』がある