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香川県議の政務活動費の一部が「違法な支出」と認定 当時の議員23人に総額約970万円の返還命じる 高松地裁

 香川県議会議員の政務活動費に「違法な支出」があるとして市民団体が返還を求めた裁判です。

 高松地裁は、当時の議員23人に総額約970万円の返還を求めるよう知事に命じる判決を言い渡しました。

 裁判は、市民オンブズ香川の植田真紀代表が香川県の浜田知事を相手に2015年6月に起こしたものです。
 訴えによりますと2013年度に県議が支出した政務活動費のうち、32人分の約2650万円が「違法」だとして県議に返還させるよう知事に求めています。(裁判中、県議が一部の支出を撤回するなどし、返還請求額は提訴時から変更)

 裁判のきっかけになったのは、香川県議会が2013年度分の支出から全ての領収書の添付を義務付けたことでした。

 KSBがこの領収書全てを調べたところ、自治会の総会や祭りの実行委員会などに支払われた「意見交換会費」という名目の支出の存在が明らかになりました。
 金額は5000円や1万円というキリがいい数字で議員が領収書を自作しているケースも多く見られました。

(提訴時の会見 2015年6月/光成卓明 弁護士)
「この香川県議会の支出というのはものすごく異常です。政務活動費、政務調査費の中でこんな支出がされているのは、おそらく香川県議会以外には少なくとも今までにはありません」

 裁判で原告側は、こうした支出は議員の顔見せに伴うご祝儀的なもので、公職選挙法で禁じられた「寄付行為」にあたると主張。

 これに対し、被告の県側や訴訟の「補助参加人」である県議側は、「議会の政務活動マニュアルで会議費の支出は実費相当額については認められている。5000円や1万円という額は社会通念上、高過ぎるとは言えない」と主張していました。

(記者リポート)
「香川県議会で慣習のように続けられてきた全国的にも異例な意見交換会費名目の支出。判決で裁判所はほとんど全てについて違法だと認定しました」

 20日の判決で高松地裁の天野智子裁判長は「意見交換会費」名目の支出のほぼ全てに当たる約1590万円について参加費の支払いを求められていなかったり、政務活動との合理的関連性がないと推認されたりするとして「違法だ」と認定しました。

 一方、そのほかの支出の多くについては原告の訴えを退けました。その上で、当時の議員23人に総額約970万円の返還を求めるよう知事に命じる判決を言い渡しました。

(原告 市民オンブズ香川/植田真紀 代表)
「他の都道府県議会では公職選挙法の寄付行為に当たるということで、当然のことにように支出がないんですけれども、香川県議会はそんなことお構いなしに続けているというこの現状が、この判決によって変わる、この支出そのものがなくなるということを期待したいと思っています」

 市民オンブズ香川が調査した香川県議会の「意見交換会費」名目の推移をみると、今回裁判となった2013年度が約1600万円で、それ以降、少しずつ総額は減っているものの、支出は続いています。

 香川県の浜田知事と香川県議会の西川議長は「主張が一部認められなかったことは残念。判決内容を精査し今後の対応を検討したい」というコメントを発表しました。

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