2021/05/05
オンラインの会議の際に、「民間企業の長所を大学経営に取り入れますが、教育と研究を担う大学は、「学問の府」として社会的に共有される資産であることが大前提です。」と書いているがどのような意味なのかという質問を受けました。...
2021/05/04
学長選考に関するオンライン会議を何度も経験しました。その際、学部長たちやシニアの教授たちとは別に30代から40代と思われる若手教員だけが参加するオンライン会議も開催されました。その方が若手が本音を言いやすいという理由のようです。...
2021/05/03
このブログでは、何回か理事や副学長について触れました。シニアの教授の「あがりポスト」ではありませんし、人望があって、全体を見渡せる方が望ましいということを書いてきました。理事や副学長の候補名簿に自分の名前が載っていないと心配している先生がいらっしゃるという情報も寄せられました。どういう名簿なのか、見てみたいですね。...
2021/05/02
少し前に、宮崎大学の若手を中心に他の大学の若手も入ったZoom会議がありました。宮崎大学からの参加者は初対面でしたが、他大学の旧知の研究者がいました。彼は、ある地方国立大学の医学部のMD/PhDの教授です。...
2021/05/01
土曜日に偶々NHK総合をつけていたら、松坂桃李主演の「今ここにある危機とぼくの好感度について」というドラマが放映されていました。舞台は歴史のある国立大学「帝都大学」で、松坂桃李はその大学の卒業生で民放アナウンサーから大学の広報に転職してきたという設定です。ちなみに、松坂桃李は、シリアスな役もコメディアンもこなす演技力抜群の役者ですが、今回はコメディアンをこなしています。 NHKのホームページには、「「財政難」、「ねつ造・改ざん」、「ワーキングプア」、「言論の自由の危機」・・・今、日本社会を洗う荒波は、かつて俗世から隔絶された「象牙の塔」と呼ばれた「大学」でさえ無縁ではいられないものになっています。」と書いてありました。ブラックコメディだそうです。 第1回目は、鈴木杏が演じる1年目のポスドクが、辰巳拓郎演じる研究室のボスの研究不正を告発するというものでした。エンドロールでは研究不正の部分の監修者として大阪大学准教授の中村征樹さんの名前がちらっとだけ見えました。中村さんには、金曜夜10時からの「8限目」の講義を依頼されています。 コメディなので誇張されている部分はたくさんあると思いますが、大学の内部事情や抱えている課題が見えます。研究不正の問題について、私は、日本学術会議事務局、文部科学省、科学技術振興機構、日本医療研究開発機構で仕事をしていた際に、関わり、著書の中でも述べております。 セリフを聞いている限りでは、いろいろと取材をしたようです。一般の視聴者が、国立大学はこんなに大変なんだ、いろいろな課題に直面していると思ってくれるとよいだろうと思いました(ドラマの今後の展開は読めませんが)。
2021/04/30
先生たちとの意見交換の中で、学長の任期は3年間、2期務めても6年間だが、まずは何から始めるつもりか、ということも聞かれました。大変鋭い質問です。素晴らしい質問をする方は、本質がわかっている方です。誰が学長になろうと、ぜひ宮崎大学の経営に参加していただきたいと思います。...
2021/04/29
多くの方と意見交換をすることによって、大学の教職員は、学生の教育、自らの研究、病院における診療、産業界との連携、地域貢献、そして、それらを支える事務など様々な業務を行っていることがわかりました。事務といっても、契約、会計、企業や自治体や国との調整、研究費の申請など多種多様です。...
2021/04/28
私はしばしば宮崎大学の存在感がないということを指摘します。個々の研究者でご専門の分野で著名な方がいますが、大学としての存在感に欠けるきらいがあります。4月26日のブログで書いたように、今地方国立大学は注目されていて、様々な資料が作成されています。ところが、宮崎大学に関する情報はほとんど見当たりません。宮崎大学の学長になりませんかというお話しをいただいた時にも、私は何ら情報を持っていませんでした。省内の同僚や記者に聞いても答えが返ってきませんでした。しかし、いろいろ調べてみると、優れた研究成果が出ていますし、宮崎大学のホームページは充実していることに加え、公開されている資料もしっかりと作られています。今まで、経営陣がアピールをしてこなかったのでしょう。 では、どうしたらよいのでしょうか?今回の学長選挙は非常に注目されています。現状を憂える有志の先生たちが、霞が関の官僚をリクルートし、ホームページに動画を掲載して開かれた学長選考をしようとしています。全国紙の記者たちも注目していますし、他の大学の研究者たちも行方を見守っています。宮崎大学は、新しい形の学長選考をしているということをアピールできます。こんなプロセスを経てなった学長ですので、私であっても、そうでなくても注目されます。学長及び経営陣はこういう機会を活かさなければなりません。 地方国立大学が注目されているうちに宮崎大学としてのビジョンをかかげ、文部科学省の令和4年度予算に合わせ、かつ宮崎大学の強みを活かした新しいプロジェクトを立ち上げることが必要でしょう。
2021/04/27
今回の学長選考のプロセスの中で、オンライン会議システムを活用して、多くの方と意見交換をすることができました。様々な質問をいただきましたが、その中で、宮崎大学の中にとどまらず、国立大学全体のことについての質問もありました。具体的には、国立大学はこんなにたくさん必要なのでしょうか、というものです。...
2021/04/26
運営費交付金の削減が続いたり、改革を迫られたりしていますが、実は、政策面においては、地方国立大学は大きな期待をされています。前回のブログでもふれた報告書には、国立大学の新たな役割について、「我が国の持続可能な成長戦略の切り札として、国は、全ての都道府県に整備され、公共財として知的資産を集積させてきた国立大学法人を、ネットワーク・ハブの基盤インフラとして位置付け、社会の様々なステークホルダーとの深い相互関与、連携を通じて、新しい価値を共創させるべく経営体へ転換させ、経済社会メカニズムを転換する駆動力として最大限活用していくことが不可欠である。」と記されています。「全ての都道府県に整備され」とありますので、地方国立大学が対象となっていることがわかります。 すなわち、地方国立大学は大いに期待されています。そのため、地方国立大学がその研究力を向上するにはどうしたらよいか、ということを文部科学省においても検討が始まっています。ただし、文部科学省は、「やる気のある大学」を支援しようとしていることに注意しなければなりません。地方大学を支援する教育や研究に関する予算は既にありますが、さらに新規の政策を検討し、令和4年度の予算を要求するでしょう。誰が学長になろうと、宮崎大学として、何をするべきか、ということを徹底的に考えるとともに、アンテナを高くして、文部科学省や内閣府等の政府が何を目指しているのかということをいち早く把握することが必要です。