舞台「アルカナ・ファミリア4」
明日の千秋楽を残すのみとなりました。
昨日で合計50公演という記念すべき節目も迎えさせて頂いて、
僕は、気づけば1.2.3.4全てに出演させて頂いていました。
つまりこのファミリーたちの歩んできた道のり=僕とルカの軌跡。っていうのが僕から見るこの舞台アルカナです。
それは、決して一言では語れないほど長く険しい道のりでしたが、今こうして成長したルカを演じられていることを初演の頃の僕が知ったら、
きっととても喜ぶのかなと思います。
この作品の原作ゲームを初めてプレイした約3年前。
キャラクター同士の複雑な関係性から成るドラマとか、1人1人が背負っている過去とか業とか、重くしっかりと描かれたこの作品の魅力が僕は好きで、
アルカナ・ファミリアという小さな社会での人間模様のバランスがとても良くって。
だから、
ふと、原作と舞台を比べた時に、同じようにその魅力を表現出来ているのだろうかと自問自答することもしばしばあります。
幽霊船を除いてはオリジナルシナリオなので、今までも、オリジナルな物語の中に、原作にあるキャラクターの過去や想いを、限られた台詞と台詞以外の場所にひとつでも多く含めようと努めてきましたが、
舞台を観に来てくれる皆さんの知識による補完に頼っていないかな?って。
その自問自答や原作をリスペクトする気持ちは、常に最良の鮮度で保ち続けたいし、作る側は常にシビアに持ち続けるべきだと思う。
…もっと上手に色々なことを考えられたら良いのかもしれないけど、
やっぱり僕は愚直にしか考えられなくて、シンプルに、大好きな作品は本当に大切にしたいって思うよ。
楽しければいいよねとか、終わりよければ全て良し、って言葉じゃなくて、
僕が初めてゲームをやった時に感じたこの作品の素敵さ、根っこの部分を、舞台で演じさせて頂いている身としてちゃんと伝え続けたいって思います。
その素敵さに惹かれた人たちが、きっとこうして足を運んで下さっているんだと思うから。
明日の千秋楽、
アルカナ・ファミリアという作品が大好きな人たちが、笑ってこの島から帰られるような、そんな1日にしたいって思います。
北村健人
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舞台アルカナ4、千秋楽を前にした率直な気持ちを聞かせてくれてありがとう。
健人くんがどのような状況でも妥協を許さず、熱く、真摯に、ひたむきに役に向き合って、心からの愛情をおしみなく注いでいることが分かったから作品やルカのことをもっと知りたいと思えたし、知るたびに好きの気持ちが膨らんでいきました。
舞台も「アルカナ・ファミリア」という作品の魅力を語るのに欠かせない一つの大切な要素だと思っています。私がアルカナを知るきっかけとなったのが舞台だから余計にそう思うのかもしれません。
でも、こんなに心を奪われる作品に出会えてしあわせです。こんな風に思えるのも、健人くんが心をこめて大切に作品を作ってきてくれたことを折に触れて見聞きしてきたからです。本当にありがとう。
次で最後とは言え、それが唯一の観劇となる方もいるのかな、と思うのでネタバレにならない範囲の中で今作を観て感じたことを書かせて頂きます。実は、本日お持ちしようと思っていたお手紙と今日の健人くんのブログの内容に一致する箇所があって。読んでいてちょっと嬉しかったのでした。ふふふ。……と、ちょっと脱線しましたが、詳しくはそちらへ記載することにしますのでこの場ではもう少しだけ。
振り返れば今回もあの人の画策が全ての始まりでしたね。
幽霊船までの土台は引き継がれつつ、夏のお祭りのようにわいわいと活気ある今作。THE VARIETYと呼びたくなるような陽気で快活なお話は、これまでの歴史があったからこそできる沢山の遊び心と冒険のつまった空間だと感じていました。確かにこれまでと毛色が違うところもあるけれど、脈々と流れる作品のいいところ、ルカの素敵なところは今回もあらゆる場面で受け取ることが出来たって思ってます。
視点が固定されたアニメや立ち絵や静止画が中心のゲームでは見られない様々な角度からのルカが板の上にいて、その目撃者となれたことはこの上ない喜びでもありました。
残り1回。悔いのないようにこの目に焼き付けます。
ではでは、また劇場で。
あさみ
2018-08-26 00:47:51
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