なれますよ、きっと。

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舞台「サスライ7」全6公演が終了致しました。

「笑撃的インパクト特大」と書いたAキャストの千秋楽を超える、

超絶的にインパクトを放ち切った大千秋楽を終え、

またひとつの作品が閉幕致しました。


方々で「事件」と称される最早伝説的な回になった大千秋楽は、打ち上げでももっぱら話の中心でした。笑

大千秋楽来れなかったみんな怒らないでね!…その事件たちはほんっとに意図してないんだよ!!笑






…よーーし!

そんなみんなのために少し具体的に書くと、

劇中、分離して移動させなきゃいけないのにその2つで1つになったテーブルを合わせた金具が外れなくなるとかさ、キャストが登場の際セットの柱にぶつかってその柱が倒れそうになったため一旦CM(?)が入ったりとかさ、

そんなアクシデントが続き過ぎて舞台上で1回みんなで深呼吸するとかさ!

予想だにしなかったことが沢山起こったんだよ。笑

舞台でCM入ったの初めてだし舞台上で深呼吸したの僕も初めてだよ!笑







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それでも事件も予想外も全てを笑いに変える先輩方。

心から温かい劇団に集まった素敵な方々との舞台。

ほんっっっとに楽しかった。




1度演じさせて頂いた井野真という役を更に深く掘り下げられるような、今回のシリーズにまた同じ役で出演出来たことを本当に嬉しく思うと同時に、

少ない材料で向き合った時も勿論ですが、今回を通してぐっとこの役が、ぐっとサスライが好きになりました。



誰だって弱さや忘れられない過去を持っていて時にそれと意図せずして直面し向き合わなきゃいけない時があって、

ひとつの問題に対して1度逃げたらそれを越えるまで必ずその問題はまた自分に降りかかってくる。




僕も、今年の頭に此処でも少し話したように職人さんたちの中でアルバイトをやっていた経験があって。

色々な性格の主におじさんが多い現場で、

今のこの職業について心無い言葉で沢山馬鹿にされたこともあったし、理不尽なことで怒られることも沢山あったし、新人だから当てにしていないってことで口を聞いてもらえないことなんて日常茶飯事のように良くあった。

日毎に組む先輩も違うから時間をかけてコミュニケーション、という訳にもいかないし。

でもそんな中で、

「仕送り1円もいらないから!」って覚悟決めて上京してきて、腐ったら負けだと思ったし、何より夢のためだからと悔しい想いも苦虫を潰したくなるような想いにも耐えられることが出来た。

でもはじめからそう強く思えた訳じゃなくて。

まずどんなに合わなくても、どんなに嫌いな人でも挨拶だけはちゃんと笑顔でしようってところから。

「おはようございます」と「お疲れ様でした」だけは。



…僕がアルバイトの人間関係に頭を悩ませ先へ進む糸口を探す少し隣で、同い年の子たちが高い物を身につけ都心から近い家に住んで親から仕送りを貰ってそれで遊んで、

それを見る度に何とも言えない悔しさを感じていました。

でもそれはあくまで僕から見た彼らであって、彼らには何にも罪はない。

環境じゃなくて自分自身がどう在るかだと思うから。

逆に彼らがしていない苦労を出来ている僕は、絶対"ここぞ"って時には彼らより強く物事に立ち向かえるはずだって言い聞かせて。





そしてもうひとつ。

僕にとってはアルバイトのその仕事も、それを本職として生活している人がいるから僕も決してアルバイトだって思ってやらないことも、頑張れた理由のひとつでした。




心無い言葉を吐いてしまう人も理不尽に怒ってくる人も、きっとその人たちの性格はもう変えられない。

だから僕は、その人たちがどうしてそんな言葉を吐くんだろうって、もっとその人のことを知ろうって沢山色んなことで話しかけて。

媚びることだけは絶対しなかったけどね!


その経験が、きっと今色んな人との出逢いに役立っている気がします。






その現場でのその先は今年の頭に書いたブログの通りだけど、

今回の役の葛藤や、何とも言えない夢へのもどかしさみたいなものと向き合う時に、これらのことを良く思い出したりしていました。


…少し隣にいる、自分よりも恵まれた環境にいる同世代の子たちを見る度に、悔しさを感じてたなぁって。というかあの頃は悔しさしか感じてなかったなぁって。笑

だからこそ僕は、地に足つけて、ひとつひとつ、同じ時間をかけなきゃ簡単には手に入らないものを積み重ねて行こうって思ったし今でも思ってる。


あの頃のあのアルバイト経験がなかったら井野真のことは理解出来なかったかもしれない。

祐への嫉妬や、幸太の悔しさも感じられなかったかもしれない。

そう考えると、

ね!

やっぱりあの苦労はやって良かったなーって、その苦労を正解に出来た今を生きれたなぁって。











サスライ稽古が始まる前から奇遇にもヒーロー映画にもハマって、ヒーローって何でマスク被るんだろうってちょっと考えたりもして。

それってきっと左門さんの最後の言葉にもある、

「誰でもヒーローになれるし、誰にでもヒーローはいる」

っていう、マスクを被ることで、大多数へ向けて印象的にぼかしているのかなぁとも思ったり。


マスクを被ると強くなれる。

ヒーローって格好いいから。そこには夢があるから。

だから、夢を見る(被る)と人は強くなれる。














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井野真役を演じることが出来て本当に幸せでした。

あの頃の葛藤を活きた経験に換えること出来た気がします。






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いま笑えるのは絶対にあの過去があったから。


そう思わせてくれた、この役も背負うことによって、もっともっと強く生きようと思います。




最高のご褒美、またみんなと逢えるのを楽しみに、

自分にだけは負けない日々を積み重ねて行こうと思います。








少し長くなりましたが、

観に来て下さった全ての方々と、来れなかったけど遠くから応援してくれたみんなと、来てくれたみんなへ、

本当にありがとうございました。


舞台「サスライ7」に関わる全ての方々に、


ありがとうございました!









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僕も誰かのヒーローに。

井野真役 北村健人

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