東京 GWまでに変異株9割!?接触50%減で抑制

[ 2021年4月18日 05:30 ]

新型コロナウイルス積み上げ棒グラフ
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 東京都は17日、新型コロナウイルスの感染者が新たに759人報告されたと明らかにした。緊急事態宣言が解除された3月21日以降で最多だった今月15日の729人を更新し、感染再拡大の懸念が日に日に強まっている。

 都内では、大阪で猛威を振るう「N501Y変異」を持つ変異株の割合が上昇し続けている。都のスクリーニング検査によると、3月上旬からの1カ月で約12倍に増加。厚生労働省に対策を助言する専門家会議は「現状で3割程度の首都圏も、5月前半には8~9割程度となる」と指摘。既に主流化した関西でも90%台後半となり、各地のウイルスは、ほぼこの変異株に置き換わるとみられている。

 N501Yの感染力は、1人が何人に感染させるかを示す「実効再生産数」で比較すると、従来株の1・1に対してN501Yはその1・43~1・9倍と報告されている。都のモニタリング会議は、他人との接触を30%減らした場合、従来株なら感染が抑制されたが、N501Yは実効再生産数を従来株の1・43倍としても感染拡大が続くとの試算を示した。接触を50%減らせば抑制できるとした。

 他人との接触を50%まで減らすには厳しい人出抑制策が必要だ。昨年4月の緊急事態宣言発令時は政府の専門家会議メンバーで京都大の西浦博教授が「人との接触を8割減らして」と訴え、各地の人出は50~70%減少した。

 学校が休校となり、デパートが閉店するなど日本中がシャッター街となって、ようやく達成した「5割減」を現在の「まん延防止等重点措置」で達成できるのか。専門家からは「このままで感染の急拡大を回避できるとは思えない。N501Yは死亡リスクも1・55倍とされる。第3波で7000人以上が亡くなったことを考えれば早く次の手を打つべき」との声も上がっている。

 《大阪5日連続1000人超え》大阪府は17日、新型コロナウイルスに1161人が感染し、12人が死亡したと発表した。1日当たりの感染者数が1000人を超えるのは5日連続。兵庫県では541人と1日の感染者数として過去最多を記録。神奈川県では3月に2度目の緊急事態宣言が解除されて以降、最多となる247人の感染が明らかとなった。国内で確認された感染者は4802人で、3月下旬に2回目の緊急事態宣言が解除されて以降の最多。4日連続で4000人を超えた。

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2021年4月18日のニュース