「九七艦攻」引き揚げへ 種子島沖に沈没の旧海軍機 遺骨も調査
喜志鹿崎沖に沈む九七式艦上攻撃機の一部=2016年撮影(林哲郎さん提供)
遺骨収集は2016年4月施行の戦没者遺骨収集推進法で国の責務と定められ、事業を担う同協会が設立された。海に沈む遺骨はこれまで費用面などから「水葬」を原則としていたが、政府は昨年末に方針を転換。収集可能な場合は引き揚げることにしていた。
現場は喜志鹿崎の北数百メートル沖の水深20メートル。3人乗りの機体が砂地に裏返った状態で沈み、両主翼や尾翼が失われ、操縦席は完全に砂に埋まっている。遺骨の有無は不明。
これまでの調査で、操縦桿(かん)の製造番号票などから大分県宇佐市にあった練習航空隊の機体と判明している。一帯は潮流が激しいため、流れが比較的落ち着く6月のうちに調査・収集方法を決め、引き揚げまで行う方針。機体の一部を引き揚げたり、海中で宙づりにしたりする方法を想定する。23日にも同協会が一般競争入札で業者を公募する。
機体は西之表市のダイビングショップ経営、林哲郎さん(73)が約15年かけて独自に捜索し、15年秋に発見した。19年7月に厚生労働省から委託を受けた協会が調査を続けていた。
九七式艦上攻撃機 1937(昭和12)年に日本海軍に採用された航空母艦搭載用の3人乗り攻撃機。41年12月8日の米ハワイ・真珠湾攻撃の主力を担った。太平洋戦争末期には旧式化し、45年4月から始まった沖縄航空作戦では、串良航空基地(鹿屋市)から出撃した特攻隊に多数使用された。同基地を拠点とした通常攻撃の夜間雷撃隊でも使われた。
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