リノベーション事例

築32年の約53㎡をリノベーション。小さなお子様お二人+ご夫婦の4人住まい。 コンパクトな物件ながら、個室の配置の悪さなどから使い切れていないお部屋があったそう。お子様の成長とともに手狭感・空間のメリハリのなさに苦しまれておりました。細かく区切られた空間を大きく・広くできないか。壁付けキッチンを始めとした間取りや動線の悪さを解消できないか。そんなご要望を、限られた空間とご予算の中でいかに実現するかが重要課題でした。

「共有部」を大切にしたい。それを限られた空間の中にどう配置していけるか、というのが今回のプランのポイントでした。
大きなＬＤＫと、ＬＤＫを介して入る子供部屋。それだけでは、セオリー通りに「空間」が広がったに過ぎません。一番大切にしたのは「家族の時間」そのものを広げること。家族がゆったりとくつろぐ時間をたくさん創れることが、「空間の広がり」の真意に繋がると考えました。
お施主様はたくさんの本をお持ちで、お子様たちも絵本が大好きとのこと。そこでご提案したのは、住まいの中に「図書室」というコミュニティスペースを設けるということでした。
子供部屋までの動線上に配置した「図書室」は、上部を大きくガラスにしてダイニングからの繋がりを大切にしました。キッチンに立てば自然と目が合う位置。区切られていながらも距離感の近い間取りだから、テレビをみたり本を読んだり勉強をしたり…それぞれの作業は違いながらも、ご家族共有の時間が自然と長くなります。
隠れ家のような子供部屋の入り口からはカラフルなアクセントクロスがちらり。もともとあったキッチンタイルを残しつつインテリアのポイントにするなど、コスト減の工夫も凝らしています。