東京都、積極的疫学調査を強化 保健師ら40人追加採用へ
東京都は新型コロナウイルスの感染再拡大に備え、クラスター(感染者集団)発生時に感染経路や濃厚接触者を調査する積極的疫学調査の体制を強化する。保健師や看護師、入力作業を担う事務職員ら40人を5月上旬に追加採用し、23区や多摩地域の5つの保健所で調査業務に当たってもらう。
5月10日から9月末までの期間限定の職員として雇用する。疫学調査のほか、PCR検査会場の運営、自宅療養者らの健康観察を担う保健師や看護師、准看護師は30人程度を確保する。10人程度の採用を予定する事務職員は電話対応やデータ入力などを担う。
疫学調査は感染者ごとに多くの人手を要するため、新規感染者が急増すると感染経路の追跡が追いつかなくなる。都は感染第3波の影響で調査人員が足りなくなり、臨時措置として1月22日から2月25日にかけて疫学調査の対象を絞り込んだ経緯がある。
都は4月14日、緊急事態宣言解除後では最多となる591人の新規感染者を確認した。感染再拡大に伴い、保健所から体制の拡充を求める声があったため、追加採用に踏み切ったという。