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福山名物握りちくわの土屋本店が創業100年を迎え正社員募集
練り物の歴史に記す古き良き技術を活かし、新しいブランドとなるために。
株式会社土屋本店は、広島県福山市の練り物作りの会社です。握りちくわといえば、福山市を代表する名産の一つ。その中において、土屋本店は創業100年を迎える老舗の練り物屋です。
鞆の浦に代表されるように、昔は瀬戸内海での漁業が盛んで、港に街ができ、交易や商売の中心として人々の賑わいがありました。その賑わいの一つが練り物屋です。ちくわやかまぼこの開発が進み、その土地でとれた原料で練り製品が作られたのです。(写真出典元:鞆の浦wikipediaより)
土屋本店はその頃から評判の練り物屋として今なお繁盛しています。その秘密は味にあります。瀬戸内で作られる練り物は、柔らかく甘みの少ない上品な味として、昔から贈り物として喜ばれてきました。創業当時から変わらない製法が、変わらない味を守り続けています。
しかし、時代は人々の価値観を変えてゆくものです。現代の感性に合わせて変化していくために、新しい土屋ブランドを築くスタッフの募集が始まりました。
土屋本店の仕事をお勧めしたい方
・食に関わる仕事がしたい。
・新しい企画を考えることが好き。
・自分から進んで楽しいことをしたい。
土屋本店の給与について
基本給は高卒15万円以上、大卒 18万円以上になります。ただし、年齢や経験を考慮する他、チームの一員として統括や企画する側のポジションへ成長する場合はこの限りではありません。100年の重みを大切にした商品企画を行い、運営を任される立場になる方については別途考慮されます。
土屋本店の特徴
練り物の命ともいえる素材、製法、そして職人の創意工夫が土屋本店のブランドを守り続けています。
原料と具材の厳選
練り物の原料のベースは魚のすり身です。このすり身にランクがあることをご存知ない方も多いのではないでしょうか。新鮮さや魚体の大きさ、色、弾力、部位などの項目でSA~Dランクまでの細かく決められています。主な基準点としては、新鮮なうちにすり身にできるかどうか。土屋本店の原料の基本はSAランクです。漁獲量が少ない時のみAランクを使用することはありますが、Bランク以下は不使用とのことです。
また、すり身に合わせる具材選びにもこだわりがあります。地元の新鮮な旬の具材を取り入れることで、無理に遠方から有名な具材を取り寄せることはしません。すり身との相性を考えながら商品作りをしています。
昔ながらの製法を今に受け継ぐ
土屋本店では大量生産をしません。理由は味が落ちるからです。前日までの受注状況で毎日作る量を見極める。一見すると非効率にも思えますが、”味”を守るための努力です。
工場長「食べ物ですから毎日管理の仕方は違います。同じように作っても、毎日同じ味にはならないんですよね。だから毎日美味しいちくわを作るには、その日の気温、湿度、そしてすり身の配合などを全部計算して、毎日厳しくチェックし続けています。手間はかかりますが、これがうちの味だと思っています。」
一般的な製法は、ブレンダーという回転カッターの機械ですり潰すそうですが、土屋本店では昔のままに石臼を使っています。石臼の方が時間は3倍かかるのですが、温度上昇を抑えられるためすり身が固くならず、なめらかな触感と粘り、弾力を生み出すとのこと。
職人の技と味の創意工夫
土屋本店の商品は1つ1つ手で成形しています。機械を使わないことで、最終的な商品となるすり身の出来栄えを確認しながら作ることができるのです。経験を積んだ職人でしか分からない繊細な感覚を高いレベルに保つことで、土屋本店の”味”を支えています。
土屋本店の試食レポート
こちらは、握りちくわをベースにした磯辺揚げの企画商品です。すり身が今まで味わったことのない弾力と風味でした。そもそも美味しい土や本店のちくわが磯辺揚げになると、限界を超えた美味しさでした…。
土屋本店の業務内容
販売
山陽本線の福山駅構内にあるさんすてに店舗を構えています。こちらが販売の窓口となって、土産物を探している方、昔からのお客様、季節の贈り物などの対応をしています。
製造
すり身の管理、練り物の製造をする部署です。温度や湿度の管理をしながら、職人として美味しさを作る仕事になります。
運営管理
土屋本店の事務管理職になります。販売や製造のスタッフが兼任することも多いですが、日々の運営管理だけでなく、企画や開発にも関わり新しい土屋ブランドを作るために必要なポジションです。
土屋本店が求める人物像
美味しいものを作りたいという気持ちのある方が一番です。特に、土屋本店の場合は他社に追随させないこだわりのある商品が多いことや、昔からのお客様は味に対する信用があるため、お客様を裏切らないためにも、常に高いレベルの商品を提供する意識が求められます。
また、新しい土屋ブランドを作るにあたって現代の人々が求める練り物の価値観を一緒に作ろうとする気概のある方は、大きな活躍の場なるはずです。
土屋本店が求めていない人物像
自発性に乏しい方は求められていません。半分は職人の世界ともいえるため、自ら学び、向上していこうとする姿勢が望ましいです。あれしてこれしてと指示待ちのままでは、なかなか身につかないことが多いからです。
その姿勢は、お客様へ美味しいものを届けたいという気持ちから表れるものですから、その気持ちさえあれば自然と身につきます。
土屋本店のビジョン
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四代目 土屋さん
「私の代で100年。私が生まれる前からずっと愛され続けていることに先代を含めお客様に感謝しています。
そして、求人内容に興味を持ってくださった方にも嬉しく思います。いきなりですが、練り物の業界は斜陽産業と言われています。初代から二代目の頃は、練り物が全盛の時代。高級品として非常に重宝されていた頃に比べ、私の父の代では顕著に業界の陰りが見えています。福山市にも数多くあった練り物工場もどんどん無くなり、数えるほどとなりました。世の中には美味しいものが溢れています。インターネットを使えば誰でもどんな商品でも手に入る時代です。
100年も経てば、何もかもが変わってしまうのは仕方ありません。そんな中にあって、当社が100年という途方もない時間を練り物一筋で過ごしてこれた理由はたった一つ。味へのこだわりを守り続けてきたからです。」
「そのことの証明として、練り物の業界には、”全国かまぼこ連合会”主催の『全国かまぼこ品評会』という催しがあります。全国各地の練り製品号車が参加し、自慢の商品を審査員が品評するというもの。
評価はメーカーを隠した番号で行われるため、公平かつ厳正。その分受賞の喜びはひとしおです。
当社は出品した年はほぼ毎回賞を頂いており、最高の賞である「農林水産大臣賞」をはじめ、「水産庁長官賞」や「県知事賞」など、たくさんの受賞歴が土屋本店の本物の味を証明しています。」
「受賞して嬉しい半面、この味と技術を残していかなければいけないと気持ちが引き締まります。
そこで、私の代では逆に今をチャンスと捉えて決めていることがあります。それは”伝統と創意工夫”です。
美味しい練り物を提供できる企業が少なくなってしまっているからこそ、当社ができることがあると思っています。
100年に渡って受け継いできた伝統製法と、現代の価値観に合うものづくりを考える。練り物にどんな可能性があり、自分に何ができるのかを楽しみに取り組んでいるところです。
ですが、一人で美味しいものを考えるよりも、チームで相談しながら未来を語る方がワクワクします。
あなたは美味しいものが好きですか? あなたの意見を一緒に形にしませんか?」
株式会社土屋本店 募集要項の詳細
募集職種 | 販売・製造・運営管理(部署による) |
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雇用形態 | 正社員 |
給与 | 高卒 15万以上 大卒 18万以上 ※能力・経験・年齢を考慮し、当社規定により優遇いたします。 |
福利厚生 | 健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険 |
仕事内容 | ちくわ等の練り物製品の企画製造・販売から運営管理まで |
勤務地 | 本社 広島県福山市引野町 5-3-27 |
勤務時間 | 7:00~20:00 実働8時間シフト制 |
休日休暇 | 当社カレンダーによる。夏期休暇・年次有給休暇・慶弔・特別休暇 |
応募資格 | 高卒以上、要普通免許 |
選考基準 | 新企画を任せたいので新しいことにワクワクする方 |
募集期間 | 特になし |
採用予定人数 | 若干名 |
選考プロセス | まずはご応募ください。 |
URL | 土屋本店オンラインショップ |
採用担当 | 株式会社土屋本店 人事担当者 TEL:084-925-1340 |
last up date: 2017.09.07