『Ceonsoyclopedlia』は、Censor(検閲)にまつわるEncyclopedlia(百科事典)です。旧称『表現規制用語集』。民主主義社会の根幹をなす最重要の「人権」である表現の自由――その規制・弾圧・バッシングにまつわる事例や用語について、あらゆる知識を保存伝達するためのサイトです。

 フェミニストに言わせると、日本のアニメ風女性キャラクターたちの頬に赤みが射していることが多いのは「辱められ、羞恥を感じさせられているから」であり、萌え特有のミソジニー表現である。一方、男性キャラクターはそのように描かれないという。
 この完全に間違った見解は、実際に漫画などで恥ずかしがって顔を赤らめている場面にだけ言われるのではない。想像を絶するほどリテラシーの低いフェミニストにかかると、どう見ても照れているようには見えないキリリとした表情のイラストにまでこれを主張してくるのである。
 【駅乃みちか】に対するバッシングの際にも使用された言い掛かりのひとつでもある。

 実際にはイラストにおいて頬に赤みを入れることは性別を問わず普通の表現である。画像の無料提供で有名な「いらすとや」も例外ではない。

 そもそも日本語では、昔から頬に健康的な赤みがさした色つやのよい顔を「紅顔」と表現しており、古くは『和漢朗詠集』(1013)の「朝に紅顔ありて夕べに白骨となる」という言葉が見られる。「紅顔の」は美少年のお決まりともいえる形容にもなっており、男性には使われないどころではない。
 実際に青空文庫で「紅顔の美少年」を検索すれば、このフレーズがいかに多くの文学作品に愛用されているかが分かるであろう*1。むしろ「紅顔の美少女」より使用頻度は遥かに高い。
 また現代でも1975年のTV特撮番組『秘密戦隊ゴレンジャー』(御存知の通り5人中4人が男性である)の主題歌にも「ピンクの頬の5人の戦士」というフレーズが登場している。

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