2020年12月10日
トヨタ自動車は2020年12月9日、フルモデルチェンジした燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」を発表した。従来モデルより航続距離を高めた他、外部給電の機能も刷新。2つのグレードを用意し、価格は710万円~805万円(税込)となっている。
2代目となるミライは、水素搭載量をこれまでの4.6kgから5.6kgに約20%拡大。さらにFC昇圧コンバータにSiC半導体を採用するなどユニット損失を低減するとともに、燃料電池スタックの性能向上や触媒リフレッシュ制御を導入することで、燃料電池システム全体の発電効率を高めた。これにより燃費は約10%向上し、標準のGグレードでは航続距離850kmを実現するという。
なお、性能を高めた燃料電池システムは、トラックや鉄道など、乗用車以外への転用も見据えているという。
水素と燃料電池で発電できるという特性を生かし、災害などの非常時には車両そのものを非常用電源として活用できる機能も搭載。「DC外部給電システム」と「アクセサリーコンセント(非常時給電システム付)」の2つの外部給電機能を標準装備とした。
DC外部給電とした。は、災害などの緊急時に別売りの外部給電器を接続することで、大出力の電力を住宅や電気製品に供給可能。最大9kWの給電に対応する。
アクセサリーコンセントは、2カ所に備えられたアクセサリーコンセント(AC100V/1500W)で電気製品を利用できる機能。1日に400Whの電力を使用する平均的な家庭であれば、約4日間にわたって給電が行えるという。
デザイン面では「環境車だからではなくスタイリングで選ばれるクルマ」を目指したという。「SILENT DYNAMISM」というデザインコンセプトのもと、外観はスピード感あふれるプロポーションと、大胆な面の変化を重視した造形を融合させた外観デザインに、内装は運転する楽しさと先進感の中のくつろぎが高次元で融合するデザインを目指したという。
トヨタ自動車では2代目となるミライについて、生産能力を従来比で約10倍に引き上げたという。補助金を活用すれば約570万円から購入可能だが、水素ステーションの整備などの遅れも指摘されるなか、どのような売れ行きを見せるのか注目が集まる。
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