もはや新型コロナは「お笑い」状態 右往左往させられる人々
NEWSポストセブン / 2021年4月14日 11時5分
漫画家の小林よしのり氏と京都大学ウイルス・再生医科学研究所ウイルス共進化分野准教授の宮沢孝幸氏が新型コロナウイルスについて語り合った『コロナ脳 日本人はデマに殺される』が発売後すぐに重版となるなどヒットしている。2人と一緒にコロナ関連のイベントに登壇したこともある、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏は本書をどう読んだか。
* * *
とにかく明るい対談なのである。これは初めての読書体験だ。病気やウイルスという深刻なイシューについて対談しているのに、宮沢氏がやたらと「ディープキス」の話ばかりしているのである。いや、言い過ぎた。2回ぐらいしか出てこない(と思う)。同氏がイベントの時にディープキスの話ばかりしていたので、その印象に引きずられてしまった。
小林氏は『コロナ論』(扶桑社)を執筆するなど、コロナに関してはこの1年以上「素人」ながら研究を続けてきた。そして専門家や政治家、テレビに登場するコメンテーターがいかに信用ならないかを主張し続けてきた経緯がある。
互いに「完全同意」という状態ではなく、小林氏も宮沢氏も「ですよね~」というばかりの「慣れ合い対談」をしているわけではない。宮沢氏は「あとがき」で互いに異論があることは認めながら、「基本的には同じ姿勢、同じ考え方に立つ人であることを改めて確認できました」と述べている。
さて、冒頭で「とにかく明るい対談」と書いたが、それが一体何なのかを考えると、2人が語っているテーマが「新型コロナ」なのだが、そのテーマ自体がもはやお笑いである、ということではなかろうか。陽性者が苦しむ様は当然お笑いではないのだが、とにかくメディアや政治家がビビりまくり、これを真に受けて「ヤバ過ぎる殺人ウイルス」と解釈した一般大衆が「コロナ脳」になっている点が「お笑い」ということである。
2020年の死亡者は138万4544人で、前年より9373人(0.7%)減った。コロナ死は1年2ヶ月で約9000人である。しかも、若者はほぼ死なず、10代以下はゼロ。死者のほとんどは高齢者で、「寿命が来た」とも解釈できるような状況なわけで、全然「ヤバ過ぎる殺人ウイルス」ではないのにエラい人も一般人も右往左往するって一体なんなのだ? 政治家や医師会等は「正念場」「瀬戸際」「勝負の2週間」「真剣勝負の3週間」「危機的状況」などともはや「世界の終わり」的な発表をする。テレビは「今日の感染者は〇名です。火曜日としては過去最高です」や「イギリス由来の変異株が猛威を振るっています」などと眉をひそめながら悲壮感を漂わせてそのヤバさを報じている。これを受けて「政府の対応はダメだ!」「人々の気の弛みが発生している!」「ステイホームを徹底せよ!」などとコメンテーターが絶叫するが、どうも小林氏も宮沢氏もこの状況をコメディのように捉えているのである。それがこの対談の「明るさ」に繋がっているのだろう。
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