最近「早いうちから子どもの性教育を」と耳にすることが増えました。
長男はもう3才。そろそろ始めるべき時期と言われていますが、正直なところまだ私自身がよくわかっていなかったり、気恥ずかしさがあったりするのが現状です。
そこでまずは自分が知識をつけるべく、Twitterで話題の本・専門家がオススメしていた本を少しずつ揃えています。
内容の概要や実際に読んでみてのオススメ度をまとめたので、よかったら参考にしてみてください
大人・保護者向け性教育の本
3〜9歳ではじめるアクロストン式 いま、子どもに伝えたい性のQ&A
まずオススメしたいのは、お医者さんご夫婦「アクロストン」の本。
お子さんたちに伝えやすい性教育のコンテンツが見つからなかったことをきっかけに、性教育のワークショップなどを行っていらっしゃいます。
もともとnoteでよく読ませていただいていて、本を発売されたとのことで即買いしました。
おすすめ度
>>子ども達の発言集。ワークショップ「いのちがうまれるしくみのはなし」より。│子ども向け+家庭でできる性教育@アクロストン
「大人も子どももみんなが楽しく学べる」を大切に書かれており、どのページもとても見やすくわかりやすいです。
Q&Aというタイトル通り、性教育を考える上で避けて通れない質問がたくさん。年齢に合わせた伝え方が例として挙げられています。イラストも多く、子どもに本を見せながら説明できるようになっています。
- 赤ちゃんってどうやってできるの?
- ママのおまたから血が出てるの、なんで?
- おちんちんはなんで大きくなるの?
- エロ動画を見た履歴を発見。どうすればいい?
また、この本のステキなところは、冒頭に「この本を手にとってくださった男性へ」という文章があるところ。
自主的に性について学ぼうと思ってくださったかた、パートナーに読むよう促されたかた、なんとなく手にとってくださったかた、ありがとうございます
女性の私でもまだなんだか抵抗がある「性教育」、パパにとってはもっとハードルが高く感じることが多いと思います。うちもきっと「パートナーに読むよう促されたかた」として夫に読んでもらいます
お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ
続いてこちら、インパクトのあるタイトルが話題になった本です。
おすすめ度
内容としては、
- 性教育を行うと子どもの自己肯定感が高まる
- 性教育は3〜10才までに行うべき、思春期では遅い
- 「ペ◯ス」「膣」「セックス」を恥ずかしがらず口に出せるようになる
- 早いうちから水着ゾーンを教える
といったかんじ。避妊・不妊治療・LGBTといった内容についても触れられています。
私がなるほどと思ったのは「性教育は思春期では手遅れ」というところ。
自分の中学校時代を思い出すと、遊んだり部活だったりと忙しい。さらにだんだん親を“ウザい”と感じ始める時期で、その頃にいざ性教育をしようとしても受け入れ態勢ではない…たしかにそれはそのとおりだなと。
そうなる前に、3〜10才に性教育を行いましょうと書かれていました。
著者のじまなみさんは「とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会」の代表理事。たしかにこの本も「とにかく明るい」です。難しい部分はなく、ひたすら熱く語られているイメージ。
ただ、個人的にはそれは違うのでは?と感じるやり方も多く・・・
たとえば以前のテレビ出演(?)の際に話題になった「オス」「メス」「交尾」の3種類のカードが揃ったら「受精!」と叫ぶカードゲーム。これは正直いただけないです。
>>「オス」「メス」「交尾」の3種類 “カードゲーム”で性教育を行う企業の授業、その狙いは?│オトナンサー
また、この本では「お父さんには期待するべからず」とされています。
私は、家庭での性教育は、お母さんが取り組むべきだと考えます。この本もお母さんに向けて書いています。お母さんならではのメリットがあるのはもちろんですが、性教育をお父さんに期待するのは、まったくもってムダ!だからです!
今のお父さんたちは知識がないし、子どもたちと接する時間が少ない中で性の話をしてもらうのは酷、とのことですが、私は夫と一緒に伝える方法を探していきたいと思います。
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おうち性教育 はじめます
Twitterでオススメしてもらって知った本。
「おうち性教育=子どもの幸せを守るための教育」ということで、幼少期~思春期の子どもとの接し方、子どもからの疑問にどんな風に答えたらいいかなど、マンガエッセイでわかりやすくまとめられています。
マンガなので読みやすく「性教育なんてちょっとハードルが高い」「もっと先でもよいのでは?」という考えも優しく受け止めてくれます。
そのうえで、親が子どもと接するうえでしてはいけないことがしっかり押さえられていました。
- プライベートパーツ(口・胸・性器・おしり)は、コミュニケーションだとしても触ったり見たりしてふざけたりする
- 男の子の性器に対して「大きくていいね」「小さいね」など大きいのが良いと刷り込む発言
- 「おまた触るとばっちいよ」など性器や性を不潔視する発言
ほかにも気を付けるべき点がいろいろと書かれており、幼児期からしっかり意識しなければと感じました。
また、この本で私が印象的だったのがこちら。
- 子どもも大人も、男女両方の心と体について学ぶことが大切
- 思春期以降は異性の親を「異性」としてとらえてしまうため、基本は同性の親から伝えるのが良い
つまり「父親の力が必要」ということです。
これは前述の本「お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ」と大きな違いで、私はこちらの考え方を取り入れていきたいと思いました。
(父親の協力が得られない場合にどうするべきかも書かれています)
また、
- 精通や生理などの場面で異性親はどうするべきか
- セックスについて子どもに聞かれたらどう答えるか
など、具体的な解答例も書かれています。
性教育とは「セックスの話」ではなく、もっと広く私たちの生活と切り離せない大切なことなんだと改めて感じさせてくれる本でした。
性教育は「いのち・からだ・健康」の学問
性は知識や学習によって形作られる「文化」であり、そのしくみの基本は「まず自然科学」そしてこれからの世の中を生きていく人格を育てるのに必須の「教養・知性」なんだ
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これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン
こちらは「性教育の本」ではありませんが、男の子が後天的に学んでしまう「男らしさ」を考えるうえで、性暴力やジェンダーバイアスについてわかりやすく語られています。
Twitterで話題になった件がたくさん登場するので、あぁあの話!となる方も多いはず。
- 公的機関がポスターに萌えイラストを使用
- 週刊SPA!に「ヤレる女子大生ランキング」掲載
- ジャニーズタレントが武勇伝のように「子どもの頃によくスカートめくりをしていた」と話す
- 小学生女子向けの本に男子を喜ばせるための「さしすせそ」が掲載
などなど・・・それぞれをどう捉えるべきか、何が問題だったのかを読みながら一緒に考えることができます。
特に印象的だったのは以下のフレーズ。
子どもたちは、ほうっておいてもメディアや周囲の大人の会話からジェンダー規範を受け取り、内面化していきます。「女子は弱い」「男子のほうが偉い」「泣き虫なんて男らしくない」などなど。それを子どもの「ありのまま」だと許容してしまうと、子どもたちはそれが「自然」だと思い込んだまま大人になってしまうかもしれません。
性差別がある社会に生まれ落ちた子どもたちは、ただそのままのびのびとさせていれば自由に生きられるとは限らない、ということなのでしょう。
あぁ、本当にそのとおりだ、と思いました。
今の日本では明らかに性教育が足りていない。その中で「ふつうに」生きていくのでは、性差別がある世界が当たり前になってしまうのだと。
古い価値観は私たちの時代で終わらせたい。そのために、子どもたちにはしっかりと知識を付けていってほしい。
本文にも「日本の子どもにも包括的性教育を」という章があり、日本での性教育のタブー視について触れられています。男の子の親だけでなく、女の子の親にも、「男の子だった」お父さんにも、ぜひ読んでみてほしい一冊です。
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子ども向けにかかれた性教育の絵本・マンガ
あかちゃんはどうやってつくられるの?
続いては絵本「あかちゃんはどうやってつくられるの?」
「北欧の人気イラストレーターが愉快なイラストで紹介。ごまかしも恥ずかしさもナシ、楽しさたっぷりの命のはなし」とのことで、海外らしいポップなイラストが魅力的。
おすすめ度
あかちゃんをつくるはじまりは「好き」という気持ちなんだよ。いろいろな「好き」があるよね。
大好き同士や恋人同士はいつも一緒にいたいと思うんだ。
愛し合う大人たちは、できるかぎり近づきたいと思うんだよ。かれらは抱きしめ合ったり、キスしたり、ふれ合ったりするんだ。
女性と男性の話だけでなく、女性と女性、男性と男性の話も出てきます。人工授精や体外受精、つわり、帝王切開、養子のことまで!
内容はしっかりしているのにかわいくて読みやすくて、とってもお気に入りの本です。
胎児の成長や出産についても描かれているので長男が喜びそう。もう少し大きくなったら一緒に読んでみようと思います。
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マンガでわかるオトコの子の性
次は“思春期の男の子向け”のマンガ。主人公の男の子(中2男子)が悩んだり疑問に思ったりしたことをひとつずつ解決していく連載スタイルです。
おすすめ度
実際に届いた中高生・親・先生からの悩みをもとにまとめたとのことで、内容はとってもリアル!
- 女の子のパンツを見てドキドキする
- 包茎ははずかしいこと?
- 精液のにおいが気になる
- コンドームの使い方
などなど、これは母から直接伝えるのは正直キツイ!?と思うような内容が満載
他にも、自傷・摂食障害・SNSでのいじめなど、この年頃にぶつかるであろういろんな悩みに触れられています。
直接お子さんに手渡すのが無理なら、机や本棚にそっと置いておくだけでも・・・とのこと。
息子たちが思春期になる頃にはまた少し状況が変わっているかもしれませんが、マンガということで気軽に読んで考えるきっかけになってくれたらいいなぁと思っています。
結婚する_しないや、妊娠する_しないなど性に関するあり方について、一人ひとりがよく考えて自分で決めていく時代になってきています。性行為についても相手の意思を尊重しないのは人権侵害にあたり、犯罪になるということを、子どもの頃からしっかり考えさせていかなければなりません。
(中略)
この本によって、男の子たちが性に関する誤解や偏見から抜け出して、不安や悩みから解放されることを期待します。さらに、これからは自分自身も性についてもっと積極的に学び、語っていいんだという意識と自信が育てられたら、素晴らしいことだと思います。
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親向け/子ども向けの性教育本│まとめ
今後も気になった本は目をとおし、追記していきたいと思います。
オススメの本などあればぜひコメントやTwitter(@hinamama_cm)で教えてください
現時点で購入予定の本
- いいタッチわるいタッチ
- ぼくどこからきたの?
- おちんちんのほん
- ぼくのはなし(おかあさんとみる性の本)
- あっ!そうなんだ!性と生
- とにかくさけんでにげるんだ
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