ということで、はい。
最近面白いと思った病気ウンチクいきます。
まずは、鉛中毒。
これ日本ではあんまり重要じゃないみたいで、病見えには載ってませんでした。
FIRST AIDにはそこそこ(1ページの1/3くらい)を割いて載ってます。
基本的には1978年以前に建てられた家の剥がれた塗料を子供が口にすることで発症する場合が多いようです。
症状は割と多岐に渡るのですが、その中で面白いのがwrist drop(下垂手)。
これは橈骨神経の麻痺によって起こる症状で、簡単に言えば手首から先がだらーん、として伸ばせない状態です。
橈骨神経は手背の親指側半側の知覚も支配しているので、ここらの感覚もなくなります。
これって古い幽霊の手にそっくりじゃね?
と思ってググってみると出てきました、「幽霊鉛中毒説」。
昔、おしろいには鉛が含まれていたそうで、これを吸収したから昔の幽霊は手首から先がだらーんとしてるのではないか、と。
へー、そうなんだ、って思ってもらえればうれしいです。
もう一つ、橈骨神経麻痺について。
Saturday night palsyという病気があります。
ある男が、次の日が休みなのをいいことに友達とバーではしゃいでいました。
妻から「あまり飲みすぎないで」と言われているにも関わらず、男は深酒をしてしまい、バーのカウンターで腕を枕に眠りこんでしまいます。
こじんまりとした隠れ家的なバーなので、マスターはいつものことだ、と思い、男を寝かせてあげました。
それから数時間後…
男は、掃除のために開け放たれた入口のドアから差し込む太陽の光で目覚めます。
二日酔い気味で頭はぼんやりしていましたが、腕の違和感に気付きました。
― 手首から先がぶらんとして動かない ―
Saturday night palsy、「土曜の夜の麻痺」、意訳すれば「休日前の麻痺」みたいな感じになるのかな。
しばしば、こういうウィットに富んだ病名を目にしますが、こういう名前をつけれる人っていいよね。
上述したお話の通り、橈骨神経は変な体勢で寝たりして圧迫し続けると麻痺を来すことがあります。
ということで、ハネムーン麻痺というものもあり、
これは腕枕によって橈骨神経が圧迫され続けた場合に起こりうる。
ちなみに左手に多いです。何故かわかるかな?
コメント