医学独学ノススメ

基本的にUSMLE、英語の勉強記録と医学部の試験勉強で使って良かった参考書などの紹介。
2016年~17年あたりに受験予定です。 勉強開始2015.3.9

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カテゴリ: 英語

英検一級二次を受けるにあたってやったこと、やってよかったこと、やるべきでなかったこと。
(二次の結果はここにあります。)

正直、ギリギリ(68vs60)、しかも運よく受かった程度の実力の人間が対策を書くのも気が引けますが、もしかしたら同レベルくらいの人にとっては参考になるかもしれない、という気持ちで恥を忍んで記しておきます。

英検一級の一次試験が終わった(正確にはリーディング解いている時ぐらい)段階で一次合格を確信しました。
そこで、次なる試練が二次試験。
正直、一次を実際に受けてみるまで、英語力が前回よりさほど上がった実感がなかったので、「受かるか受からないかギリギリかな」という心持で、明確に自分が一次に合格するビジョンが無く、したがって二次試験はなにかはるか遠くの話、有るとは聴いているけれど、なんだか幻のような(笑)そんな印象の試験でした。
そんな状態で一次に受かってしまったからさあ大変。

というのも、僕の英語は完全に大学受験仕立てだったからです。
大学受験に当然、スピーキングは無く、英語をしゃべるのは単語帳の音読、リスニング対策のリピーティングやら、シャドーイングやらで英語を口にしていたくらい。
つまり、英語を「物事を伝えるツール」として使った経験は皆無。

二次試験の合格率は50-60パーセントくらいで、一次試験よりはるかに受かりやすい、という情報は持っていたので「一次受かれば二次はなあなあで受かるんでしょ、どうせ」みたいな気持ちでいました。
「まあ一応対策はしておくか。」という感じで、ネットで情報を探していると、

「帰国子女なのに落ちました。」
「英語で業務をしていますが、数点届かず!」
「夫がアメリカ人ですが、二次試験では何度も苦渋を…」

みたいな声がちらほら…
おいおい、どんな無理ゲーだよ二次試験。

もうこういう情報が集まって来た段階で「これはヤバイ」となり、真剣に対策を練りだしました。

二次試験は、ネイティブと日本人の試験からそれぞれ一人ずつとタイムキーパーによって行われます。
二次試験の流れは、

カジュアルスピーチ(~2分):自己紹介とか、「どっから来たの?」とか、「どれくらいかかったの?」みたいな会話。

トピック選びとスピーチ構成(1分):5つのトピックが書かれた紙からスピーチするトピックを選び、スピーチを考える。

スピーチ(2分)

質疑応答(~5分?)
:スピーチの内容について、面接官からいくつか質問され、それに答える。

が定型となってます。
一番恐ろしい部分が2分間のスピーチじゃないでしょうか。
少なくとも、僕はこの2分間のスピーチが一番の難所だと踏んだので、1分弱でスピーチを考えて2分間英語で話すためにはなにをすれば良いだろう、と考えました。

まず、思い浮かんだのがスカイプ英会話。
料金もそんなに高くないし、ギリギリ出せないことはない値段。
しかし、「やっぱり英語喋るには英語喋る人と話さなアカン」という考えに背中を押されつつも、最後までネット英会話を使わなかった理由は僕のしょーもないプライドにありました。

「俺が英検一級をわざわざとろうとしてる理由はなんだ?」
「そう、俺を留年させたあの英語教師が英検一級を自慢していたからじゃないか」
「英検一級に受かってあの教師の鼻をへし折りたい」
「ただ受かるんじゃダメだ、独学で受かるんだ!

もうね、ただのアホです。
でも、まあそんな顛末でとりあえず今回は英会話の力は借りないことにしよう、と心に決め、たどり着いたのがモデルスピーチの暗唱。



↑をすぐさま購入、早速研究室のベランダで毎日覚えては音読、覚えては音読を繰り返しました。
5スピーチ(1000語程度)/日のペースで暗記、4日で20スピーチを書いてあるまんま暗記しました。
そして迎えた5日目、

「20個もスピーチ覚えたし、ペラペラになってるに違いない」と思い、試験形式に合わせて過去問にチャレンジ!
そして、希望は見事なまでに打ち砕かれます。
言葉がでてこない。
絶望しました。

「やっぱり、日本から出たことのない人間に二次試験突破は無理なんだ、もうダメだ、撤退しよう」

何度もそう思いました。
そんな絶望に打ちひしがれている時にこの記事で、皆さんがくださったコメントが僕にヒントを、「行けるかもしれない」という気持ちを与えてくれました。
本当にありがとうございました。

要するに、僕は「完璧な文法で話すこと」に拘泥していたわけです。
「これの冠詞はどっちがいい、三人称単数のsを忘れないように、この名詞は可算か不可算かどっちだっけ、ここの前置詞にはどれが適切だろう」
みたいなことがスピーチ中にぐるぐるぐるぐる頭の中を回って、結果的に言葉が出てこない、という事態に陥っていました。
「てきとーに喋ろう」と思いました。
こう考えられる状態に至ったことが1つ目の幸運。

もう一点、自分のスピーチのハードルを上げすぎていたことがわかりました。
これを教えてくれたのは目指せ英検1級!英語スピーチ対策というサイトです。
「二次試験怖いよ、二次試験いやだよ」タイム中にネットサーフィンをしていて見つけました。
ここに書いてあるものすごい量の合格者体験記、サイトを造られたhersheyさんの二次試験に対する考察は僕にとってはまさに二次試験を突破するための武器の貯蔵庫のようなものでありました。
このサイトには本当に助けられました。
このサイトが無かったら、ほぼ確実に落ちていたと思います。
これが2つ目の僕の幸運。(ちなみに合格後に僕も体験記に載せてもらいました。笑)

二次試験は英語を使ってのコミュニケーション能力を見るわけなので、スピーチの内容は(合格を目指すだけなら)割とどうでもいい。
とりあえず、何か喋ることが大事。
どんな幼稚な理論でも問題ない。

そう思った僕が次にとった行動は、ネットで拾える二次試験の過去トピック全ての印刷でした。
これからタイムリミットになるまでは、とにかくスピーチを作りまくる。
覚えるのではなく、スピーチを即興で作れる、という状況を目指す、という方針で改めて勉強をスタート。
一日あたり7スピーチほど作りました。
この時、どんなに自分が苦手な分野のトピック、どんなに意見がないトピックでも、スピーチをつくる。
幼稚な理論でも、もっといえば破綻していてもいい、関連することをスピーチの体で書く、ということを意識しました。
スピーチの具体的な作り方としては、まずはできるだけ簡単な日本語でスピーチを書く。
その後、それを英語に訳していく、という方法をとりました。
これには以下の理由があります。

1)1分間のスピーチ考案時間は日本語で考えた方が効率が良い。(hersheyさんのサイトの受け売りです)
2)そもそも英語でいきなりスピーチを考えるのが僕にとってはハードルが高い。
3)日本語で難しいスピーチを組み立ててしまうために、英語への翻訳が難しくなっている感がある。
簡単な日本語で論を組み立てる訓練をする。

例えばトピックが、「Do women's rights get enough attention?」(人々は「女性の権利」について十分関心を持っているか?)であった場合。

導入:
最近、有名人が女性の権利についての運動してる。
TIMEで読んだ。
でも、私はwomen's rights get enough attentionとは思わない。

body1:
その理由の一つは、女性差別を行っている人が差別に気付いていない場合があるからだ。
僕の友達にハンサムでめっちゃモテる男の子がいる。
彼にはいっぱい彼女いる。
人々、特に男たちは彼のことをヒーローのようにもてはやす。
一方、僕の友達に美人で誰に対しても優しい女の子がいる。
彼女もモテる。
いっぱい彼氏いる。
人々、特に男たちは彼女のことを悪くいう。
行動は同じなのに、性別によって人々の態度が変わっている。
こういったことは当然だと思われているが、差別の一種だと思う。

body2:
二つ目の理由は、女性自身である。
女性の中には、都合のいい時だけ女性の権利を使う人がいる。
自分たちに都合の良い差別は問題にせず、自分たちに都合の悪い差別だけを問題にしている。
しかし、権利には責任が伴う。
そのことを理解していない人たちが、女性の権利へのattentionを妨げている。

結論:
以上の理由から、私はwomen's rights get enough attentionとは思わない。



という感じです。(スピーチの骨子がアホすぎて恥ずかしいですが晒します…)
念のために言うと、上記の考えは『僕の』意見ではなく、『とっさに思いついただけの誰かがどっかで言ってたような』意見です。
重視することは、どれだけ早く2つの根拠(弱くても全然良い)を思いつくか。
あとはその根拠をどれだけテキトーな具体例で太らせられるか。

僕は小学生になった気分でスピーチを考えることを意識していました。
通常の頭でスピーチを考えると、やたらと難しい言葉を使いたがる、意見の裏付けを厳密に、強固にしようとしてしまい、結果それを英語にすることができない。
英語上級者ならば鼻で笑うであろう戦略ですが、英語弱者の僕からすればもうこの方法しか無かったんです。笑





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2014年第3回一次試験

[総合評価]

2014-3












[分野別得点]

2014-3bunnya









語彙はパス単のみ仕上げていたら、合格者平均は超える模様。
この時点では読解、リスニング、英作の3技能で実力不足でした。


2015年第1回一次試験

[総合評価]

2015-1

















[分野別得点]

2015-1bunnya









語彙は相変わらず。(パス単以外に単語帳を使わなかったので。)
読解は多読、TIME購読で上昇。(ただ、この回の読解は普段より簡単でした。)
リスニングも一応上昇。
作文はそれほど対策しておらず、トピックとの相性が良かった。


2015年第1回二次試験

[総合評価]

2015-1-2

















CSE scoreだと2939/3400。
3000取りたかった。

[分野別得点]

2015-1-2bunnya










SHORT SPEECH 18/30点:
アレで6割もくれんの?!」

INTERACTION 24/30点:
二人とも5段階評価中4をつけてくれたということだろう。
ここは稼げたかな、という想いがあったけれど、こんなにもらえるとは思ってなかった。
簡単なことしか言ってない。
ただ、沈黙、聞き返し、論点のズレは無かった。

GRAMMAR AND VOCABULARY 14/20点:
これは結構びっくりした。両方2をつけてくると思っていたので。
難しい単語なんて全く使ってないけど、正しい文はある程度話せたと思う。
壊滅的なミスはなかったと自分では認識してます。

PRONUNCIATION 12/20点:
そこそこ自信があった分野だけにショックw



こんにちは。
台風が近づいてますね。
米子は海が近いせいか風が強い日がめちゃくちゃ多く、台風並みの暴風が吹いている日も珍しくありません。
今日は塾なんですが、もしかしたら休講になるかも。

はい、とりあえず英検が終わったので、勉強法を書き留めておきたいと思います。
といっても、特に個性的な勉強をしたわけではないので参考書の紹介という感じ。
アフィリエイトはやってないですが、写真をいちいち貼るのがめんどくさいのでAmazonにリンクします。
まずは一次。

英検一次は2回目で合格しました。
今まで英検を受けたことがなかったのですが、準一が大体東大英語くらい?と聴いたので、準一は大学受験時に受けても受かっていたと思います。(一次は。二次は不明。)
英語の大学受験時の偏差値が駿台全国で確か70強で、大学に入学してからは3年間ほど英語から離れ、単語はそこそこ忘れていました。

そして、人生の転機となる留年をまさかの英語で宣告され、「くそー」と思ったので英語を勉強しようと思った次第です。
実際は「くそー」というより、
「英語?!なんで英語で落とされんの?!え?!あの講師が一級持ってるって自慢してた?!なら俺も取ってその鼻へし折ったるわ!!どういう人間を落としたのか思い知るがよい、そして悔い改めよ!!」
という感じでしたが、まあとりあえず一級を取ろうと思ったわけです。笑

この時点での英語のレベルは、大学受験時の偏差値が表す程度で、「理系の大学生にしてはまあまあ英語ができる人」くらいでした。

英語の勉強をし出したのが確か去年の11月始め頃。
単語力の低下が凄まじいと思ったので、まずは大学受験で使った速読英単語基礎編を改めて購入し、ちょっとだけ進めましたが、思ったより憶えていた(大学受験はやっぱり後にも生きる)のでポイして、英検一級パス単を買いました。


こいつは鉄板らしいですが、好みは結構分かれそう。
というのも、一つの単語に対して、英検でよくでる意味だけ載っているので自分で調べる努力もしないと単語自体を掴めません。
あと、あんまり面白みがないレイアウト。
そして、単語の並び順も正直憶えにくい。
でも、僕は赤シートがついていたことと、買っちゃったので別の単語帳にいくのももったいないという思いから、これで行くことに決めました。

回し方は僕の場合、

1周目: 新語を100語/日ペースで。 +前日、前々日に憶えた単語の復習で計300語/日(この300語は短期記憶であれ、とにかくその日には全部意味がわかる状態にします)
ということで1周に要した時間(この段階では熟語はやってない)は途中サボる日もあったりして30日弱くらい。

2周目: 当然1周目の最初にやった単語などは憶えているはずもなく、2周目に突入します。
どの単語帳を使っても同じですが、僕は2周目は索引を使って復習する(場所で憶えてしまうこと単語を防ぐため)と決めているので今回もそうしました。
復習のペースは索引で1ページ/日+前日の1ページ。
2周目には10日強かかったと思います。

2周目が終わった段階で、とりあえず語彙のほうはある程度増えただろうと、一度過去問に挑戦しました。
   ↓の古いバージョン。


語彙:思ったよりできる。パス単の単語をある程度網羅すれば合格者平均くらいは行ける感がするが、よく考えるとパス単は過去問ベースに作っているのだからできるのは当たり前。

穴埋め:割とできる、と思ったと思う。

長文(短い方):厳しい、時間が厳しい、展開を追うのも結構きつい。

長文(長い方):時間がかなり厳しい、つらい。
(この時点でリスニング対策はしてないので、リスニングの過去問はやりませんでした。)


総合的に見て、語彙はなんとかなるが、他は結構厳しい。
知らない単語も結構でてくる、なにより時間が足りない、という感想。
このレベルで過去問解いてもしょうがない、と思い、長文に焦点を当てることを決意。
長文を久しく読んでいなかったので、長文の勘を取り戻そうと↓を購入。


この参考書は良かったです。
大学受験時の勘を取り戻す+それ以上の読解力がついたと思います。
また英検の穴埋め、内容一致がこの本で練習できるのでコスパも良いかと。
1日5題くらいのペースで解いてました。

この問題集が終わりそうな時点で、確か2014年第3回検定の応募締め切りギリギリくらいでした。
「まだリスニングと英作文できてないしな…今回はやめとこうかな…」とも思いましたが、この頃はあまり授業に出る必要がない時期だったので勉強時間はある程度確保できるし、「金を払ったらもっと気合い入るだろう」と思い、受検を決定。

リスニングの勉強を開始。
 過去問やった感触は…

Part1: 無理、半分なんとか取れるかどうか
Part2: 難しすぎる、3割くらい
Part3: 難しい、4割くらい
Part4: あれ、割といける?

という感じ。
リスニングがこの状態で試験まで1ヶ月ほどだったので焦りました。
ここからはほぼ英単語ちょっとずつ復習+長文ちょっとずつ進める+リスニング時間がある限りやる、という状態

最初にやった参考書は定番のコレ↓


これも良書でした。
やった問題は全てディクテーションしました。

終わった後に、さらにもうちょいリスニング力欲しい、ってことで↓


TOEICの参考書ですが、アマゾンで参考書見てて、変速リスニングというメソッドが気になったので購入。
試験までできるだけ続けました。

試験日20日前からは英作文も追加。
使った参考書は↓


エッセイの基礎を知らなかったので、これは本当に役立ちました。
が、一章を読んでエッセイの構成、書き方について学び、練習問題を4題くらいやった段階で大学のテスト1週間前になり、友達から「勉強教えてくれー飯おごるからー」というお誘いがあったりして、こっからは大学のテスト勉強。
隙間時間に英検もやろうと思ってましたが、実際のところテスト範囲が結構広く、ここからは英語できないまま英検へ。

筆記試験中に「これは落ちたわ」と確信しました。(2014年第3回英検のことはhttp://blog.livedoor.jp/say_hello_to_b_j-b_j/archives/44351294.htmlにちょっと書いてます)
結果は76vs77、思ったよりギリギリでした。

落ちた後、すぐには英検の勉強をする気にはならず、英小説でも読もうか、と思い↓購入


受験生時代にアガサ・クリスティの「And then there were none」を読んで、めちゃくちゃ面白かったので、この際に違う作品も読んでみよう、と思い選択。
ショートストーリーなのも良かったです。

さらに、リスニング力を底上げするために、グレイズアナトミーを字幕無しで視聴。


これはDVDを買ったわけではなく、Huluに登録して観ました。
月1000円ちょいで、多くの映画、ドラマが見放題で、さらにいくつかのドラマは英字幕も出せるのでHuluはすごく重宝しました。
あとはPod castでTEDの興味のあるスピーチを見たり。

そんな感じで、英検専門の勉強というのはあまりせず、春休みは英語力全般の向上に努めました。
ライティングはしんどいので、やっぱりしてません。
ただ、パス単だけは毎日復習していました。

この辺りは楽しく英語を勉強していたので、英語力が上がっているという自覚はなく、正直英検の受験は見送ろうかな、とも思いましたが、母が「留年して時間あるんやから逃げんなよクズ」みたいな感じのことを言ってきたので「くそー」と思いながら英検協会にお金を振り込みました。
と、ほぼ同時期にTIMEの定期購読を開始。(16000円/年)


これが正直かなり力をつけてくれたと思います。
よく「英検一級の単語はネイティブでも知らない。マニアックなものばかり。」と言われますが、そんなことはないとことのいう証明がTIME。
パス単の単語がよくでてきます。
語彙レベルは一級よりはるかに高く、文章も一級よりかなり難しい。
これをうんうんうなりながら毎週読むことで英検一級の長文はかなり平易に感じられるようになりました。

これらの勉強と間にTOEIC対策を挟んで、最後に試験2週間前くらいから一級過去問を解いて、英検一級2015年第1回に臨んだという感じです。

結局、一次突破は目指しだしてから7ヶ月かかってしまいました。






あー!!
疲れた!!

俺は田舎って大好きなんですけど、今回ばかりは参った。
英検の二次は中心都市でしかやってないので、当然米子ではやっておらず、一番近い会場が広島(米子から約200km)
朝9時半頃に出発して、到着はなんと13時50分でした。
試験開始が14時00分なのでギリギリ。

もう到着寸前から心臓がバックバクしてて、なにが怖いって、落ちることではなく、2分間スピーチで一切英語が出てこずに2分間沈黙することに耐えられるかどうか、ってところ。
控室に入ってからもドキドキは続きました。
控室を見渡すと、さらに追い打ち。
9人中6人が日本人じゃない。

「やばいよやばいよやばいよ、なんだこれなんだこれ」

がひたすら頭の中でループ。
刻々と迫りくる順番。

一人ひとり部屋から消えていくのが、恐ろしかった。
俺は一番控室入りが遅かったので最後で、一人ぽつんと控室に残っていると案内係のおっちゃんが話しかけてきました。

おっちゃん「えらい遠くから来たんだねえ」

俺「事故渋滞やらなんやらで5時間かかりました」

おっちゃん「五時間?!すごいな!ここは中四国全体から受験者が集まってくるけど今日の最年少は11歳だったよ、帰国子女。」

俺「11歳!すごいですね!」

おっちゃん「前回は13歳が最年少だったなあ」

俺「へー。おっちゃんは毎回ここで英検の係してるんですか?」

おっちゃん「うん。」

俺「これから何度も会うことになると思います(笑)」

おっちゃん「いやいや!最後にできるよう頑張りなさい!おっ、そろそろ君の順番だね。
おしゃべりで緊張は解けたかい?」

俺(おっちゃん・・・・!)

という顛末で、おっちゃんのご厚意により、ある程度緊張が緩和され、
「おっしゃ、もうワケわからんことでもなんでも喋ってやる。」という気持ちで試験室に。

おっちゃんに案内され、試験室に入室します。
俺「Hello!!!!」

ネイティブ試験官「Hello. Please, give us your interview sheets.」

(面接カードを手渡す)

ネイティブ試験官「OK. Please have a seat.」

俺「Thank you.」(椅子に座る)

ネイティブ試験官「So, let's start the interview test. My name is -------  --------.Nice to meet you.」

俺「Nice to meet you!!!」

日本人試験官「My name is -------  --------. Nice to meet you.」

俺「Nice to meet you, too!」

試験官は二人、一人はジョン・デンバー似の優しそうな白人男性、もう一人は見た目はヤクザっぽいけれども笑う時は豪快に笑いそうな恰幅のいい日本人男性。
両方とも好きなタイプでした。
あとはタイムキーパーとして、俺から見て左後方に大学生っぽい男性が。
タイムキーパーがかわいい女の子であると緊張2倍増しになるだろうな、と思っていたのでとりあえずこれは良かった。神様ありがとう。

---ここから英語あんまり覚えてないので日本語で、できるだけ喋った英語の直訳で書きます---

ネイティブ試験管「遠いところからこられたんですね。どれくらいかかりましたか?」

俺「大体五時間くらいです。」

ネ・日「五時間?!!それは大変でしたね。では、君のことを私たちに少し教えてもらえますか。」

俺「生まれは京都で、今は鳥取に住んでいます。大学が鳥取にあるので。
鳥取大学の学生で、医学を専攻しています。」

日「英語は日常でよく使いますか?」

俺「ほとんど使いません。英語で日本人と会話するのは初めてで、ネイティブと話すのもほとんど初めてです。」

日「なるほど。では将来使う予定ですか?」

俺「できればアメリカで医師をしたいです。」

ネ「素晴らしい!今日はどうやってここまで来ましたか?」

俺「車で来ました。大失敗でした。」

ネ・日「(笑)」

ネ「では、試験を始めましょう。まず、このカードに書かれている5つのトピックの中からスピーチするトピックを決めて、準備をしてください。時間は一分です。では始めましょう。」

俺「オッケー」

(1分後)

ネ「時間です。どのトピックにしたか教えてください。」

俺「トピック3, 皆の医療費を無料にすべきか、を選びました。」

ネ「わかりました。では、スピーチを始めてください。時間は2分間です。」

俺「全員の医療費を無料にすべき、という考えには同意しません。
今日は、その理由について話します。
まず、日本の政府にはもうそんな余裕ないです。」

(ここで、マズった、と思いました。
抽象⇒具体、で論を組み立てるハズだったのに、テンパっていきなり日本という具体例を出してしまったので。
でも、もうしょうがない、と思って続けます。)

俺「日本政府は老人が生きる手助けをするために巨額を費やしてます。
そこにさらに医療費を無料にするために金を使うとなると、これは悪いことだ。」

(It is bad that...って幼稚園児かよ、と思いながらも言葉がでてこなかったのでしょうがなく...)

---ここで15秒ほどフリーズ、ネタがないw

俺「えっと(日本語)、well、in addition、世の中には悪いやつがいます。
医療費が無料になっている人は必要ない薬医者からもらう。
それからネットで売る。
これ悪いこと、やったらダメなこと!」(多分こんな風に聴こえてたと思います。)

俺「結論として、全員医療費タダにすることには同意できません。
というか不可能です。
不公平です!」

終了!

自分で今思い出しながら書いてて笑ってしまったんですけど、本当にこんなんでしたw
うわー、やっちまったなー、と思いながら、でもここまで来たらもうええわ、好きに喋りまくってやるわ、と思いながら質疑応答に臨みます。

日「医療費無料にするのに反対だそうけど、これは例外は無しですか?」

俺「障害を持っていて、働けない人は医療費を無料にしてもいいと思います。」

日「障害を持っている人だけ?」

俺「働かない人たちの医療費タダにするのダメ。これ不公平。」(ここでpartialという単語が出てこずしばしだんまり。)

俺「しかも、医者にタダで薬もらってネットで売る人いる!これ悪いこと。」

ネ「(苦笑)なるほどね。ところで君はなんの医者になりたいの?」

俺「小児心臓外科です。」

ネ「へー、すごいねえ!では、最近の医療で最も憂慮すべきことって君はなんだと思ってますか?」

俺「(しばし沈黙)...最近、機械が人の代わりしてる。
どんどん人間の仕事とっていく。
これ、医療も例外じゃない。
例えば、鳥大にダヴィンチという機械がある。
これ、すごい、遠隔で手術できる。
こういう機械って危険です。
僕は患者が存在する場所で手術したいです。」(論理破綻)

ネ「なるほど(優しい)。遠隔手術ね。」

ネ「最近、医者が処方箋かきまくって必要ない薬バンバン出すってよく聞きますけど、どう思いますか?」

俺「それは事実です。医者薬たくさん出す。医者儲かる。でも、これ良くない。耐性菌とかいっぱいでてくるし。」

日「では、そういう医者をなんとかするにはどうしたらいいと思いますか?」

俺「処方箋を監視する組織とかあったらいいんじゃないでしょうか。」
(organizationがなかなか出てこず。「シスッ、シッス、オッ、オッ、オーガナイズッ、オーガナイゼイション!」ってなりました。)

日「なるほど。日本の医者と看護師は働きすぎだと思います?」

俺「めちゃくちゃよく働くと思います。僕が思うに、彼らはもっと称賛されるべき。
彼らにお金もっとあげるべき。」

ネ・日「(笑)」

ネ「オーケー。わかりました。では、これで面接は終わりです。」

日「お疲れ様。今日はこれからどうしますか?」
(最後が聞き取れず、多分こういってたと思われる。その時点ではわからなかったのでだんまり)

ネ「帰るのに5時間もかかるんだから、帰らないと(笑)
そうですよね?」

俺「YES!!!」

ネ「では、お疲れ様でした。Have a nice day!」

俺「Nice talking to you! Have a nice day!」







憶えてる限りではこんな感じです。
どうです、すさまじいダメさでしょう。

でも、僕としては逃げなかった自分を褒めてやりたい。
今までスピーキングの勉強ってしたことなくて、手探りで1か月間やってきたけれども、自分の理想とは程遠く、2分間沈黙する可能性もあるなあ、と思いながら、それを覚悟して挑みました。
本当に理想とはほど遠い。程遠いけれども、初めて英語でまともな会話というものを経験して、単純に楽しかったです。

英語を読む楽しさ、聴く楽しさ、書く楽しさは知っていたけれど、コミュニケーションとして楽しいと思ったのは初めてで、特に質疑応答の時間には頭の中に一切日本語が介在していなかったのがとんでもなく僕にはうれしかったのでした。

さて、二次試験体験記、時間が経つと経緯を忘れてしまうので帰宅後すぐに書き記しましたが、まとまっておらず、読みづらい文章で申し訳ありません。

最後に予想採点を。

Pronunciation(発音) 12/20
Grammer&Vocabulary(文法、語彙)  8/20
Speech(スピーチ) 10/30
Interaction(質疑応答) 12/30

で、計42/100くらいじゃないかな!と。(合格点60)
次回でとるぜ、待ってろ広島。

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