昨日の記事に反論、サポートいただけて嬉しいです。
色々な人の意見を聴く機会って実生活ではほとんどない(僕に友達がいないだけかもしれない)ので、こういう場をもてるのはネットの恩恵の一つですね。

さて、最近、再受験成功者で滋賀医大で学生をやっておられる次元大介さんのツイッターを見ていると、速読のことに言及されていました。
この前の英検2次でも自分の常識のなさ、一般知識のなさに愕然とし、それらは通常、小学、中学、高校で養われるものであるのだろうとは思っても、いまさら小学校に行くことはできないし、これは読書するしかない、と思いつつも、しかし読書のための時間を日にあまりとれないので一体どうしたらいいのやら、と考え、行き着いた答えが速読でした。
その時タイムリーに次元さんが速読習得のためのおすすめ書籍に言及されているのを見て、

こいつを購入。
今は毎日ちびちびやってます。

速読の効果についてはいずれ述べるとして、今日書きたいのは、この本に載っている速読エクササイズの一つ、イメージ記憶についてです。

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こんな感じの4行なんの脈絡もない単語が並べられているものを上2列、下2列それぞれ上下の単語を関連づけて覚えていきます。(「パイプ-忍者」でセットにして憶えます。)
正直、他のエクササイズ(目を速く動かしたり、数字を速く見つけたり)は遅い僕ですが、このエクササイズとあと一個のやつは割と早い。
40ペアを1分強で憶えることができます。

こんなこと言うと、「やっぱ独学で医学部入るくらいだから記憶力も良いんだな。」とか思われるかもしれませんが、それが僕は単純な記憶力に関して多分平均より劣っている、という事実が面白いところです。

こんなことが以前ありました。
僕はバーで一人ウイスキーを飲んでました。
客は僕一人だけだったので、退屈そうにしている僕を見兼ねたマスターに「医大生、記憶力勝負しようぜ」と持ちかけられました。
用意されたのはトランプ。
これをシャッフルしてランダムに5枚取り出し、表にしたまま30秒間お互いそれを見た後、カードを伏せて30秒経過後、マークと数字を言いながら表にしていきました。

結果:僕2枚 マスター5枚(完答)

(笑)

別に酔ってたわけじゃなく、これが単純に物事を暗記しようとした時の僕の記憶力です。
この時が初めてではなく、自分の記憶力の悪さは幼少の頃から気付いていました。
小学生の頃から社会と理科が本当にできない。

大学受験を始めた頃に、改めて記憶力の無さを認識します。
「これはなんとかせんとあかん。」と思った僕は考えます。

「俺は特に数字を覚えるのが苦手。漢字を憶えるのはそこまで苦ではない。英単語は初めはしんどかったが、語源タイプの単語帳を使ってからは定着率が良い。」

まとめると以下になります。

憶えられないもの
数字、接頭辞・接尾辞に全く予備知識がない英単語、数学の公式etc

憶えやすいもの
生物などの部位の名称、化学の理論、漢字、スペルになんとなくイメージが付随している英単語etc

これらの共通点を探しました。

憶えられないもの…予備知識がない、イメージが沸かない、知識につながりがない
憶えやすいもの…理論だっている、図がある、形がある

最終的に至った結論は、僕にはイメージ暗記が向いている、ということでした。
それからは暗記の際にはできるだけ記号と記号を結びつけるのではなく、イメージとイメージを結びつけることを意識していました。

そういった経緯があり、速読エクササイズに載っているイメージ記憶は、訓練することなくある程度できた、ということです。
「パイプ ― 忍者」であれば、僕の頭には一瞬でパイプの穴の中に隠れている忍者が浮かびます。
それを殊更憶えようとしなくても、そのイメージは頭にこびりついてます。
試しに、3日経過した後にイメージ記憶訓練のアウトプットだけを行ったところ38/40の正答数でした。
割と長期記憶にも残っているということだと思います。

イメージ記憶について大事なことは、できるだけ面白いイメージを組み合わせること、だと個人的には思います。
例えば、「パイプ ― 忍者」で、ただ忍者がパイプを持っているだけのイメージでは少し弱い。
「忍者⇔隠れる + パイプ⇔穴がある」 ⇒ 「パイプに詰まりながらも必死で隠れている忍者」をイメージできればまず忘れない。
あんまり衝撃的なイメージでなくてもスッと憶えられるのもイメージ記憶のいいところですが、できるだけ記憶に残りやすいイメージを即座に思いつく訓練がさらなる記憶力の向上のポイントかな、と思います。

イメージ記憶は様々な教科に役立ちます。
例えば、僕が苦手だった数字。
どんな数字であっても、数学好きに語らせればそれぞれの物語を持っているそうですが、僕にはその知識がない。
でも、イメージ化しないことには憶えられない。
無理矢理にでもイメージ化しないと。
と、いうことでやっているのが、「数字⇒ゴロ合わせ⇒人・物」のイメージ化。

例えば、「1」は僕の中ではカイジの「条」です。


「2」は嵐の「二宮」。(特に思い入れはない)



「3」はスラムダンクの「井」。
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と、まあこんな感じです。
数字のイメージ化に使うモノはできるだけ思い入れの強い方がいいです。
定着率が明らかに違います。(そういうわけで二宮は外したいのですが、「2」に関連する思い入れのある人物がいないので仕方なく使ってます。)

数字はできるだけ0~99の100人分は作っておいたほうがいいかと思います。
医学知識でも、その他のことでも、4桁より多い数字を憶えることはほぼ無いので、上記の100通りを作っておけば最大でも2つのものを組み合わせればイメージ化できるので。
ちなみに2桁のイメージ化は僕は大体NBA選手の背番号で作っているのでバスケ好きは強いかもしれませんね。

英単語であれば、最低限の暗記が下準備に必要です。
僕の場合は、接頭辞、接尾辞の大体の意味(イメージ)の暗記がその下準備となりました。
あとは単語を憶えれば憶えるほど、アルファベットの羅列がイメージ化されるので単語を憶えるのは楽になります。

漢字で言えば、部首に当たりますね。(漢字は表意文字なので特に憶えやすいです。)

医学にも、使えるは使えるんですが、もうちょっと応用バージョンを考えないと使い勝手は悪いかな、という感じです。
というのも、病気名⇒イメージ化⇒「症状を呈した人」というようにイメージを作っても、体の内部の症状、検査値の異常なんかは、イメージでくくりつけづらいんですよね。
一番問題なのが一つの病気に対して、憶えないといけない知識の多さ。
イメージで無理やりくっつけると、一つの病気にNBA選手やら、宇宙兄弟のム(六)ッタやら、美輪(38)さんとかがガンガンやってきて、イメージが混乱します。
基本的に機序で憶えていって、数値などはしょうがなく鳩山(810)由紀夫を乗っけたりしてしのいでます(ちなみに810は血小板の寿命⇒8-10日)。
この1:多数のイメージくくりつけは改良の余地があるので、この辺りはまた良い方法があったら書きます。

と、まあ僕がよく使う暗記法の一つはこんな感じです。
ちなみに数字⇒人物変換はテレビに出てた暗記の達人のパクりです(笑)

今はこれに暗記法「記憶の宮殿」を組み合わせようと試行錯誤中ですが、こっちのほうは今のところまだ成果はでてません…