伊是名氏に新疑惑 虚偽申請でヘルパー受給か

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 JRの無人駅で駅員4人に車椅子対応を求めた社民党の伊是名夏子氏に、新たな疑惑が持ち上がっている。虚偽の申請により、障害者自立支援法(現障害者総合支援法)の居宅介護の支給を受けていた疑い。自身のブログに虚偽の申請をしたことを明らかにしていたが、一連の騒動が起きた今年4月4日以降に削除している。

■削除された2つのブログ内の記事

削除された伊是名氏のブログの二つの記事

 伊是名氏は「コラムニスト伊是名夏子ブログ」上で、2005年に「ヘルパー」というタイトルの記事を公開し、ヘルパーの存在を明かしている。

 先週から、掃除、選択、もろもろの家事をしてもらうために、週に一回、二時間、ヘルパーが来ています。ヘルパー無しでも生活できるんだけど、そんなに頑張り過ぎなくてもいいのかな、って。(2005年11月23日公開)

 その後、2008年に「ヘルパー活用」という記事をアップ。その中で以下のように記述している。

 私、ヘルパー申請をする時、かなり嘘をついたのです。お風呂は一人で入れない。ご飯も一人で食べられない。トイレも介助が必要…などなど。…怪我をして、すぐにヘルパー申請ができるなら、嘘をつかなくてもいいけど、書類もろもろで申請して最低一ヶ月はかかります。…ちなみにこんなに状態を悪くしても、ヘルパーを使えるのは一日4時間。(2008年2月20日公開)

 申請の際に虚偽の事実を述べたとしたら、不正受給の疑いが濃厚。この点がネット上で指摘された後に削除したようであり、現在、ブログは2009年以後のものしか遡れなくなっている。

■ヘルパー申請=居宅介護 調査員等が自宅を訪問

一連の手続きの流れ(社会福祉法人・全国社会福祉協議会:障害福祉サービスの利用について、から)

 このヘルパー申請とはどのようなものか。「ヘルパー」という記事が公開された16日前の2005年11月7日、障害者自立支援法が公布、施行された。同法5条2項に居宅介護(障害者等につき、居宅において入浴、排せつ又は食事の介護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいう。)が、障害福祉サービスの1つとして定められた。

 この居宅介護を実際に行う人がヘルパー。派遣してもらうためには地方自治体に申請し、「障害支援区分の認定」をしてもらう必要がある。自治体職員が自宅に調査に訪れることもあれば、民間に委託されることもあるという。

 そこで障害支援区分が認定され、どのようなサービスを行うのがいいか利用計画案が作成され、支給決定(ヘルパー派遣)に至る。その一連の動きは写真(社会福祉法人・全国社会福祉協議会:障害福祉サービスの利用について)の通りである。

■川崎市障害福祉課に聞いた「出来ないことの証明」

 虚偽の申請をした際に調査員は見破れないのか。伊是名氏がどの自治体で申請したのかは不明だが、現在川崎市在住を明らかにしているため、同市役所の障害福祉課給付係に問い合わせた。

松田:実際に障害支援区分の認定のために、どのような調査をしているのですか

担当者:川崎市では調査員や、区の職員が申請者の自宅などに行って、およそ80の調査項目を調査し、さらに主治医から意見書をもらいます。それらの内容を勘案し、区で会議を行って障害支援区分の認定をしています。

松田:それでサービス等利用計画案の作成を行なって支給決定へと進むわけですね

担当者:その通りです。

松田:自宅で、入浴、排泄、食事の介護等を行うのが居宅介護ですが、ある障害者の方が、その時に「本当は3つとも出来るのに、出来ない」と答えたとブログで明らかにしています。その場合、調査員の方も「出来ないことを証明してください」とは言えませんよね

担当者:そうですね。

松田:調査の時に「あなたは一人で食べられないと言っているが、腕もよく動いているし、本当は一人で食べられるでしょう。嘘を言ってはダメですよ」と調査員が言うことはありますか

担当者:基本的にはない、と認識しています。ただ、医師が「(一人で食べるのは)問題ないですよ」と言った場合には(申告に)疑義が生じるので、再度、聞き取りなどをすることになるかと思います。

松田:そのように虚偽の申請で給付を受けていた場合、いわゆる2項詐欺(刑法246条2項)が成立する可能性はありますか

担当者:どういう刑罰にあたるかはすぐに判断できませんが、虚偽の申告で給付が行われていたら、再度、支給決定がどうなのかという見直しの必要は生じてくるかと思います。

■社民党の説明責任は果たされるのか

 出来ることを証明するためには目の前でやってみせればいいだけだが、出来ない様子を見せただけでは出来ないことが証明されるわけではない。逆の立場から、出来るのに出来ないふりをしていることを証明するのも極めて困難である。

 そう考えると、ほぼ、個人の申請通りに認定されてしまうのではないかという予測はつく。その点を社会福祉法人・全国社会福祉協議会に聞くと、過去に事業所が不正受給を行った例は聞いたことがあるものの、「個人の不正受給は聞いたことがない」とのことであった。それはこれまで申請した個人、全員が正直であったからなのかもしれないが、証明することの難しさの問題があった可能性は否定できない。

 伊是名氏は嘘をついたことをブログで明らかにしており、公党の全国連合常任幹事という重責を担う立場から、自ら事情を明らかにすべきであろう。

 この件で社民党はYouTubeで伊是名氏を全面的に擁護する立場の配信を行ったが、この点に関しては何のアクションもない。常に他者に「説明責任」を求める同党だけに、自党幹部の疑惑に何の説明もないことなどないと信じたい。

4 thoughts on “伊是名氏に新疑惑 虚偽申請でヘルパー受給か

  1. アバター ななし より:

    松田さんこんにちは

    もはや疑惑のデパートと化した伊是名氏。
    これだけ堂々と非常識を悪びれず、社会的地位のある人苦手です。笑顔の写真はぞっとします。女性のグラビアを見た時の伊是名氏の気持ちがわかりました。
    又ツイ民の情報量には驚きです。
    松田さん。負けないで下さいね~(^_^)v

  2. アバター 海軍大将 より:

    社民党は社会党時代から、自民党の疑惑はあることない事騒ぐくせに、自分達は辻元清美議員の秘書給与詐取といい、山城博治常任幹事の傷害、公務執行妨害、威力業務妨害、器物損壊といい、完全に犯罪者集団ですからね。それに更に罪が加わりましたね。

  3. アバター ぷんぷん丸 より:

    タイムリーな記事ですね。
    身近に健常者しか居ない環境では、接する機会のない情報で為になります。
    他のコメントでもありましたが、高速料金の割引等もあるのも、それも
    身体その他で差があることも知りませんでした。
    この機会に、他にどのような社会の善意があるのか、一覧表作って見ると
    良いかも知れませんね。

    この騒動がないと知らないこと、それを世に知らしめたのは、某氏にある唯一の
    功績かも知れません。

    党の反応はないと思いますが、淡々と突き付けて行く事が肝要かと。

  4. アバター 草紙 より:

    こんにちは

    結論から申し上げますと"親の顔が見たい"につきますね
    何だかんだ言っても最後はこの言葉出てきますね
    両親は教師されてたみたいですが
    どんな先生だったのか教え子の方達の話も聞きたいです

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