スマホ決済の高還元キャンペーンの盛り上がりが小休止となった21年4月。それでも、よく探せばお得な決済方法はある。狙い目はJ-Coin Payと、JCBカードのQUICPay。さらに、ポイントサイトから有利なレートで交換できるQUOカードPayも注目に値する。
2021年3月は年度末ということもあり、au PAYやd払い、そしてPayPayと、主要スマホ決済が20%還元や30%還元といった強いキャンペーンを展開していた。ところが、4月に入ると一気にトーンダウン。au PAYはローソンで3%還元を実施するのみ。d払いは、いまだにめぼしいキャンペーンがない。
PayPayもキャンペーンとしては、セブン-イレブンで決済額の最大1000%が戻ってくる「ペイペイジャンボ」が行われているくらい。還元率を上乗せできるPayPayクーポンも、対象店の数や還元率は3月から激減している。
ちなみにこのペイペイジャンボ、当選本数は非公開だが、期待値はある程度推測できる。
こういった抽選による景品類の提供は、景品表示法という法律によりルールが定められており、その一つに「景品類の総額は、懸賞に係る売上予定総額の2%が限度」というものがある。簡単に言ってしまうと、「売り上げの総額のうち2%までしかお客さんに還元しちゃいけないよ」ということだ。
言い換えれば、ペイペイジャンボによる還元期待値は2%以下が確定するということ。すなわち、セブン-イレブンアプリでPayPayで支払った場合、基本還元の0.5%にペイペイジャンボの最大2%を加えた2.5%が最大期待値になる。
これは、「Visa LINE Payクレジットカード」で支払う場合の3%還元(21年4月末まで)を下回る数値。ペイペイジャンボはちょっとしたギャンブル性があり、つい楽しみがちだが、お得の観点からすると他の3%還元以上の支払い方を優先すべきなのだ。とは言いつつも、筆者は楽しいので、セブン-イレブンではペイペイジャンボに挑戦している。
話は逸れたが、高還元キャンペーンに乏しい4月をお得に乗り切るための、お薦めの決済手段を幾つか紹介していく。
J-Coin Payの10%還元は上限額が大きい
J-Coin Payは、みずほ銀行が各地の金融機関と連携して展開しているスマホ決済。支払いはPayPayなどと同じくコード決済方式で行う。知名度こそまだ低いが、シェアを獲得すべく最近積極的にキャンペーンを展開している。
現在は、21年5月16日まで10%還元キャンペーンを実施中。対象店舗のジャンルはコンビニ、スーパー、ドラッグストア、レストランと幅広い。還元上限も10万円の支払いまで(還元額1万円まで)と充分。4月の主力決済に成り得るポテンシャルを持っている。
具体的な還元対象加盟店は、ファミリーマート、ミニストップ、サミットストア、ウエルシア、ココカラファイン、スギ薬局、オリジン弁当、松屋、天丼てんや、上島珈琲店、ガストやバーミヤンなどのすかいらーくグループなど。大手チェーン店にも、ある程度対応していることが分かる。
一方で、J-Coin Payの利用可能店すべてが10%還元の対象というわけではない点には注意が必要だ。家電量販店や居酒屋チェーンなどの一部加盟店は、J-Coin Payは使えるが10%還元の対象にはならない。キャンペーン対象店はアプリ内の地図機能で確認できる。
J-CoinPayで還元された残高は、みずほ銀行やその他の連携金融機関の登録口座に戻すことができる。一般的なポイント還元と違い、使い道に困ることがないのは大きなメリットと言える。
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