トヨタのおひざ元で「不正車検5000台」の衝撃
2021年04月11日 10時54分 東洋経済オンライン
2021年04月11日 10時54分 東洋経済オンライン
2021年04月11日 07時00分 東洋経済オンライン
この処分で、プラザ豊橋では2年間は自動車整備事業の申請ができず、7人の整備士も2年間は車検業務ができない。
■「店長は指示していない」
法令違反の対象となった5158台について、ATグループのほかの販売店(愛知トヨタ自動車、トヨタカローラ愛豊、ネッツトヨタ愛知)にも協力を仰ぎ、車両の再点検・再整備を行う。作業の完了には8カ月かかる見通しだ。
県内に約30店を展開するネッツトヨタ愛知は今回の問題を受けて、ほかの店舗の整備士全員に聞き取りし、「同種の不正はなかったことを確認した」としている。
だが、不正が公になってから、他店舗で車検を受けた顧客から、「自分の車は大丈夫か」といった問い合わせが相次いでいるという。過去2年間にネッツトヨタ愛知の別の店舗で行った車検についても、全ての車両を対象に再点検・再検査を実施する方向で準備を進めている。
違反行為の対象となっている5158台の再検査を最優先しつつ、ほかの店舗で扱った車検の車両も再点検するのだから、その作業量は膨大だ。
ネッツトヨタ愛知は今回の不正について、「(プラザ豊橋の)店長は指示していない」とし、あくまでも整備士が不正の認識がありながら、自主的な判断で行ったとしている。そのうえで、「1台当たりにかかる車検の時間の認識が適当ではなかった」「(車検の予約を受け付ける)営業部門と整備部門の意思疎通が不十分だった」と釈明する。