私は、電機メーカーでは経営企画と広報を担当していて、数えきれないくらいのプレゼン資料を作ってきました。
自分が発表するためのものではなく、社長や役員が、社内や公式に発表するためのプレゼン資料の方が圧倒的に多かったです。


資料作り担当としては、プレゼンする人のトークに頼らずとも、「見た」だけでその場の人に必ず伝わるわかりやすい資料にしなければなりませんでした。 なぜなら、プレゼンが苦手な方もいるし、会場の後ろの方まで音声が届かないこともあるかもしれないし、人間なので言うべきことを度忘れすることもあるかもしれないからです。
そんなこんなで工夫を重ねた結果、いきついたコツを4つほどご紹介したいと思います。
一見当たり前のように見えるかもですが、正直、会社においても、大学においても、これらがすべてできている資料はほぼ見たことがないです(^^;;
もちろん、トークが超絶うまかったり、スティーブ・ジョブズのようなカリスマ性を持つ人は別です!(笑)そういう方は、逆に資料の方がおまけですもんね。私のような普通トークの普通人のための、わかりやすい資料作りのコツです(笑)。


その1、最初に目次を入れる。

これは多くの方がしていると思います。わかりやすさの第一条件として「全体像が見える」ことはめちゃめちゃ重要です。私がオープンキャンパスでプレゼンした資料でいうとこれです。



さらに、プレゼンの途中で、今全体の中のどの辺りを話しているかを相手に示すため、文字の色を変えて何度も出すと効果的です。以下のスライドは、今から2つめのテーマに移りますよ~、と明示しているわけですね。






その2、スライドには必ずタイトルを入れる。

これも当たり前なのですが、意外に入っていない資料が多いかも。そのスライドの内容を一言で言い表したタイトルをつけることが大事です。




そして、以下が「ごくフツーの資料」と「わかりやすい資料」を徹底的に分けます。

その3、タイトルの下にまとめ欄を設け、言いたいことを、一言や箇条書きでまとめる。グラフや画像はその下に。


どういうことかというと、 たとえば以下のようなスライドです。去年、私が分子病態学の授業で、腫瘍に対する免疫療法についてプレゼンしたときのものです。専門用語が多くて申し訳ありませんが…
「抗原提示後のT細胞の反応」というタイトルの下に、まとめ欄があり、T細胞の反応が、「(1)活性化」「(2)活性抑制」の2段階であることをまとめてあります。
図3
特にグラフや画像を使う場合、「タイトルとその下のまとめ欄だけ見れば言いたいことがわかる」ようにしておくことが重要です。グラフ、画像、トークは、正直「補足」です。そのグラフや画像によって何を言いたいのか、それが、グラフ自体よりも大事なことなんです。もし、まとめられない…と思うなら、適切でないグラフや表を使ってしまっている可能性大です。



その4、大事な注釈は小さい字で書いておく。
プレゼンには、「あえてこちらからは話さないけど、もし質問されたらバシッと答えなきゃな」という数値や単語があったりしませんか?(どんなんやねん笑)そういうときは、注釈としてスライドの下の方の欄外に小さい字で記載しておくと良いです。 これは、自分だけが読めるサイズで良いです。たとえば、以下のスライドです。引き続き免疫についての私のプレゼン資料からです。
図1
タイトル下のまとめ欄に記載されている「GM-CSF」という単語に「※1」印がついており、スライド右下に小さい字で「※1 GM-CSF=Granulocyte Macrophage Colony-Stimulating Factor」と書いてあります。本当は覚えておかないといけないのですが、忘れそうだったので…
「『GM-CSF』って何の略でしたっけ?」と質問されたとき、このスライドにおいて「GM-CSF」はけっこう重要なので、答えられないと、説得力が一気に下がります。もちろん、学校の授業では「後で調べます」で許されるかもしれませんが、学会発表とか株主総会でのプレゼンともなると(笑)、やっぱりそこはバシッと決めたいですよね(^^;


さらに、もし発表時間に余裕があれば、最後に「まとめ」として要点をまとめたスライドを出すと良いです。



広報担当として大量の公式プレゼン資料を作った私が考える、トークがうまくなくても伝わる資料のコツは以上です。おためしください♪




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