10月になって、初めて「これぞ医学部!」という授業が始まり、皆わくわくしています。
それは、解剖学。実際に解剖をする実習ではなく、人体のさまざまな組織について学ぶ授業です。あたしの大学では、カリキュラム上解剖学の授業時間が他大学に比べてかなり少ないらしく、それを補うために、先生がボランティアで、勉強会という名前の授業を行ってくださっています。単位認定されるわけではないのですが、医学科のほとんどの生徒が出席しています。

解剖学を教えてくださっているT先生がめちゃめちゃすばらしいのです。親しみやすいかわいい体型のおじさん先生。授業はおもしろいし、覚えやすいゴロ合わせがポンポン飛び出し、的確なタイミングで笑いをはさんでくれて、集中力が途切れません。特に、第1回目の授業冒頭で先生がおっしゃったことに感動しました。

「居眠り、ケータイ、途中退席、飲食…」と、先生が並べたので、「それは禁止です」と続くものと全員思っていたら、なんとまさかの、

「OKです!」

笑いが起きました。先生は続けました。
「解剖学の授業って眠いんです。それは仕方ないです。でも、ボリボリ飴食べたりちょっと外出たりして、少しでも起きて私の授業を聞いて、将来目の前の患者さんに役立ててもらえればこんなに嬉しいことはないです。些細な礼儀を気にするより、われわれはもっと高尚な目標に向かって努力してるという気持ちで、でも気楽にがんばっていきましょう。」

すばらしい先生がそろっているうちの医学部ですが、授業でこんなふうに言ってくださった先生は初めてだったかもしれません。みんな笑いながらも、「そうだ、将来自分が診ることになる患者さんのために勉強しているんだったな」と改めて実感したのではないでしょうか。
ちなみに先生は医師ではなく、生命医科学系のバックグラウンドを持つ先生です。以前、こんなことをおっしゃっていました。
「実は僕は受験生のとき、医学部入りたかったけど落ちてしまったんですよ。だから今、医学部の学生さんたちに解剖を教えているというのは不思議な感じがします。」
人生の道というのは何通りもあって、どれが正解なんてないんだな、と思いました。

次の授業もとても楽しみです♪


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