マラソン発着点の札幌・大通公園 芝生除去工事に批判相次ぐ
毎日新聞 / 2021年4月9日 16時30分
「何のための五輪なのか」――。札幌市中心部の憩いの場として市民から親しまれている大通公園で、芝生をはがす工事が行われたことに対しツイッター上で批判の声が相次いでいる。今夏行われる東京オリンピックのマラソン・競歩の発着点とするための措置だが、新緑の季節を迎えた今、インターネット上ではちょっとした騒動になっている。
大通公園は東西に約1・5キロ続く長方形のような敷地で、周囲を街路樹が囲い、噴水やベンチが並ぶ。さっぽろテレビ塔の下に緑の芝生や色とりどりの草花が映え、「パリのエッフェル塔周辺のようだ」と言う人もいるほど美しい光景が広がる。
春は約400本のライラックが咲き誇る「ライラックまつり」や「YOSAKOIソーラン祭り」、夏は「大通ビアガーデン」、秋は北海道の食のイベント「オータムフェスト」、冬は「さっぽろ雪まつり」が催されるなど、市民のみならず北海道民にとって四季を楽しむ憩いの場となってきた。
その公園で、ショベルカーが土を掘り返し、芝生を除去する様子が4月に入りツイッターで投稿されると、徐々に拡散。「理由があるんだろうけど悲しい」「景観が悪くなる」などと残念がる投稿が続いた。さらに、「何のために今まで大切に育ててきた芝生なんでしょう? こんなことする五輪、必要?」などとオリンピックを疑問視する声も広がり始めた。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会によると、マラソン・競歩の発着点となる園内には、選手控室や放送機材、バックアップ電源などが設置され、プレハブやテントが建てられる予定。組織委は「建物の基礎として鉄板を敷くと芝生が腐敗してしまうため、必要な工事」と説明する。
工事の対象は公園全体の4分の1程度で、8月末~9月ごろまで立ち入り禁止となる。大会後、組織委は芝生を張り替えるなどして元の状態に戻すという。
札幌市みどりの推進課によると、大規模な芝生の張り替えは、2015年に公園地下の工事に伴い行われたが、これまで例外的にしか実施されていないという。【土谷純一】
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