「がんばったっぺ!いわき」 東日本国際大、惜敗……で、涙涙(ToT)

泣きました。。。 今日は、久しぶりにいっぱい泣きました。

様々な困難を乗り越えて大学選手権大会に駒を進めた福島県いわき市の東日本国際大硬式野球部。今日、神宮球場にて愛知学院大との開幕ゲームに臨み、先制しましたが、逆転され、追い上げましたが及ばず惜敗しました。

天野キャプテンが選手宣誓に込めた「最後まであきらめない気持ちを貫き」「全身全霊を込めてプレーすること」 試合には負けてしまったけど、この二つは間違いなく満点でした。

右肩に「がんばっぺ!いわき」 それをつけて躍動する選手たちをみて、頼もしくも思ったし、彼らを誇りに思いました。いわき市に元気と勇気を届けてくれて、いわき市出身の一人として「ありがとう!」と叫びたい気持ちでした。

2点を追う最終回、張貴城くん(湘南クラブボーイズ~東海大山形卒/4年)のヒットを口火に9番・薗部優也くん(いわきボーイズ~東北高卒/2年)のヒットなどで1死満塁とし、1番に戻って小野悠介くん(郡山六中・郡山シニア~仙台育英卒/3年)がライトへタイムリー!

2死になりながらも、一番期待のできる木内佑季くん(海上中~銚子商業卒/4年)に回ってきたから、これはチャンス! これはいける! と思ったけど、残念ながら、、、、 万事休す・・・

途中から試合出場し、ネクストにいたキャプテン・天野勝仁くん(日大東北卒/4年)に回すことはできずに試合は終わりました。。。

:::::::::::::::::::

試合終了から15分ぐらいしてからでしょうか、神宮球場の一塁側に東日本国際大ナインの姿がありました。応援にきた家族や友達、関係者の姿もたくさんありました。

そこで天野キャプテンが動いた。応援にきてくれた人たちに向かって挨拶を始めました。最初はざわざわしていたのに、天野くんが話し始めると、しーんとして聞き入る人たち。

震災でもう野球ができないじゃないかと思ったこと、でも、1ヶ月後にみんなで集まることができて本当にうれしかったこと、そこからいろんな困難もありながら、みんなの支えがあって大会に臨むことができたこと。そして神宮にくることができたこと。その神宮で、勝つことはできなかったけど、自分たちらしい、最後の1球まであきらめない、全力でのプレーはちゃんとできたこと。だから、悔いはないということ。。。

だんだんと天野くんは泣き出して、泣きながらもみんなに思いを伝えていて、天野くんの後ろにいた選手くんたちも泣き出して、それを見守る応援の方々もみな泣き始めて。。。私も涙がうわってあふれてきて、涙がボロボロ流れてきて。。。一緒になってみんなと泣いてた。。。

「がんばろう東北」と書いたボードを持ったおじさんの姿も・・・・

 

 

 

 

 

 

天野くんの話が終わると、大きな拍手が天野くんと、その後ろに整列している選手くんへと送られました。

 

 

 

 

 

 

話し終えると、キャプテンは選手一人一人と握手して声をかける・・・

その後、今度は天野キャプテン、4年生を集めて何かを語り出した。小さなエンジンを組んで話しているからちょっと耳を傾けてみたら、、、

 

 

 

 

 

 

お前らとできてよかった。最初は全然まとまりのないチームだったけど、お前らのおかげでチームが一つになってきて、ここで戦えたのもお前らのおかげ。感謝してる…っていうようなことを天野くん、泣きながら伝えてた。で、それを囲む選手くんたちも大泣きだった。

秋以降、ほんと、まとまらなくて、天野くんは、野球の神様に、「どうしたらいいですか…」と問いかけながら、早朝5時から一人で寮の周りのゴミ拾いを始めました。練習が終わった後、諏訪神社までの15キロを一人でランニングしたりしました。

それを知った仲間たちの気持ちがだんだんと、だんだんと同じ方を向くようになりました。「キャプテンがあんだけやってるんだ、俺たちがこんなんでどうする! ちゃんとやろうぜ! やれることをやろうぜ!」

そこからチームは一つになっていきました。もともと戦力もそろっていたし、勝てるだけの力はある。それが一つになったときは強いです! 日本一だって狙える! みんなその気になって一生懸命練習してきました。

そんな矢先、地震がおきたんです。東日本大震災。。。チームは震災翌日に解散。みんな、バラバラになりました。一週間たっても、2週間たっても、放射能の問題が落ち着かず、「集合」がかからない。みんな「もうみんなで野球ができないんじゃないのか…」「俺たちはもう集まれないんじゃないか…」って不安になりました。

そんなみんなの気持ちを察して、天野キャプテンはチームメイト全員にメールを送りました。「マネージャーが全員のアドレスを知ってるんでそこから聞いて…」と天野っち。「大丈夫だ! 今、自分たちができることをやっておこうぜ!」 

実家が原発の10キロ圏内にあり、お父さんは原発で復旧作業にあたりほとんど会えない、お母さんは避難所生活、天野くん自身は東京のお姉さんの家に身を寄せて…… 

そんな天野くんからの熱いメールにみんなの気持ちが前向きになりました。多くの選手から前向きな返信がきたそうです。「集まれる日まで練習頑張っておくから!」「できることをやっておくから!」 天野くんは、その返信メールを読んで、ぐっときたそうです。

4月中旬、ようやくみんなで集まれて、室内には限られましたが練習を再開することができて、天野くんが元気いっぱいチームを引っ張った。そして、リーグ戦ではなく短期トーナメント戦になった南東北大学連盟大会を勝ち抜き日本選手権大会出場! 

そんな流れがあって、チームの誰もが「天野キャプテンのためにも勝ちたい」と話していました。「日本一になって、キャプテンを神宮で胴上げしたい」と。

それはかなわなかったけど……

と、神宮の外で、「胴上げだ~!」と誰かの声が聞こえてきた。「負けたのに胴上げかよ」っていう笑い声も聞こえてきたけど、「でも、いいじゃねーか!」「俺たちはキャプテンを胴上げしてーんだよ!」という声! 

あっという間に天野くんをみんなが囲んでいて、空高く、舞ってました! 

感動だ~(≧ε≦)  

その後、まずはメンバーで記念撮影!

 

 

 

 

 

 

負けちゃったので……いつもの弾け写真はナシっ でも、いい笑顔! 「だって、俺たち自分たちの野球、やり遂げたから!!」

右肩にはがんばっぺ いわき ママ記者ブログ読者の皆さまの気持ちから送ることができたワッペン。みんなの気持ちも東日本国際大の選手たち、しっかり受け止め、思いっきりプレーしてた! 

いわきに元気をありがとう! 福島に元気をありがとう! 東北に元気をありがとう! 

 

 

 

 

 

最後はみんなでパチリ! 

いわき市からは400人の大応援団! みんなも感動していました! 応援してくれる人からサインを求められる選手たちの姿もたくさん見られました♪ 君たちはヒーロー!☆

 

 

 

 

 

 

 

 

チームのことをすべて終えてから、キャプテンの天野くんは、ようやく両親のもとにいきました。「応援ありがとう! 大変な中、野球をやらせてくれてありがとう!」って言いに。

4年生の天野くんはこの大会で野球を引退します。「秋はプレイヤーとして神宮にくることはありません。サポート役として神宮を目指します!」 なので。。。今日の神宮での一打席が、野球人生13年間の最後の打席になりました。

「そこでヒットを打てない、っていうのも僕らしくてよかったんじゃないですか」と天野っち。でも、とっても輝いていたと思う。

 

 

 

 

 

そしてこれが、天野くんを撮った今回の神宮での最後の写真。原発の復旧作業に連日働き続けるお父さんも、この日は息子の晴れ姿を見に神宮へ。。。避難所生活を続けるお母さんも神宮へ。。。大変な状態が続いているけど、こんな熱い心を持った息子を持つご両親は、きっと幸せ!

ちなみに、顔は美人なお母さん似、キャラはお父さん似(笑) 

黄色いリストバンド、その色に意味があるのかを聞いてみたら……「ないっす! 目立ちたいだけです!笑」 さすが、天野っち! 

また会おう! いわきでまた会おう!☆

2試合目以降のお話は、またエントリーを変えて入れたいと思います!