役割の役割ってなんでしょう? 作業療法士のお仕事紹介
役割の役割ってなんでしょう?
なぞなぞみたいですね(^^)
今日は作業療法の視点から考えてみようと思います
さっそくですが…
みなさん、何か役割はありますか?
家での役割、学校での役割、部活での役割、地域での役割…
どんなものでもOKなので、できるだけたくさん思い起こして下さい。
参考までに…
ヤチリハOT教員 中田 の役割を例に挙げてみます
@家庭にて
コーヒーを淹れる、ゴミを出す
子供と外で遊ぶ、子供が寝る前にミニ授業をする
高校生の時を思い返すと部活の部長や、体育祭の応援団をしていました
中学生の時は放送委員や生徒会の会計なんかもしていたような…
みなさん、いくつか自分の役割を思い起こせましたか?
どんな小さなモノでもいいですよ!
犬の散歩とか、金魚に餌あげるとかもOKです!
その役割は、いつ、どうやって、どんな風に決まったのか?
作業療法的に考えてみましょう
まず、ワタクシの例を取り上げてみます
@家庭にて
コーヒーを淹れる、ゴミを出す
↓
妻にやって欲しいと言われる
子供と外で遊ぶ、子供が寝る前にミニ授業をする
↓
子供にやって欲しいと言われる
次に、みなさんが思い起こした役割はどうでしょうか?
4番バッター
↓
みんなに打ってくれると期待されている
部活の部長、楽器のパートリーダー
↓
部員や先生から仲間をまとめてくれると期待されている
犬の散歩
↓
犬、もしくは、家族に散歩に連れて行ってくれると期待されている
○○さんの親友
↓
○○さんから様々なことを相談にのることや、楽しく一緒に過ごすことを期待されている
役割がどう決まって、なぜ続いているのか分かってきましたか?
実は、役割というのは誰かの『役割期待』から生まれるんですね(^^)
人は病気や怪我を負うと、心身に不自由がでます。怪我の痛みや、歩けない、外に行きづらい不自由さを抱えます。
それと同時に
試合でプレーできない
愛犬の散歩ができない
親友の○○さんと遊べない
というように
役割を果たすことが困難になることがあります。これは、身体が動かないのと同じくらい辛いことなんです
このイラストを例に挙げると
つき指の痛さよりも
プレーを続けられない辛さの方が大きいイメージがわくと思います
役割の役割ってなんでしょう?
答えを一つ、作業療法的に挙げるなら…
『いきがい』 があるかと思います
理学療法士は身体を動かす専門家です
作業療法士はその人のしたいことを、様々な方法でなんとかできるようにする専門家です
コーヒーを淹れることが趣味の患者さんが脳卒中になって、右の手足が動かなくなったとします
またコーヒーを淹れたいなぁ、難しそうだなぁー、と考えているとしましょう
理学療法士は起き上がり、起立、歩行などの基本動作の自立を目指します
作業療法士も同じような日常生活活動のリハビリもしますが…
頭の中では
『もう少し上手に出来そうになったらコーヒー淹れる練習しよう』
『豆は挽いていたのかな、粉から淹れていたのかな?』
『4人家族だけど、誰と、いつコーヒー飲むのかな?それによって片付けは他の人に頼めるかもしれない』
『歩くのが安定したらコーヒー豆買いに行けるかなぁ』
『全自動コーヒーメーカーだとどのくらい動きが楽になるかな?』
なんてことを考えたりしています
作業療法士のお仕事は
身体の動きだけじゃない
役割に復帰するお手伝いもします
『いきがい』を取り戻すリハビリテーションをしています
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