8回生出身の彫刻家 新谷琇紀氏が制作の モニュメントが、三宮に設置されました。
「不屈の精神で復興」象徴 彫刻家の新谷さん
- ヒトの体モチーフ -
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阪神・淡路大震災からの商業再生への思いを込めた「震災復興モニュメント」が十五日、阪急三宮駅北側のでこぼこ広場 ( 通称 ) にお目見えした。県商店連合会 ( 三條正豊会長 ) が、震災で両親を失った彫刻家の新谷琇紀さん ( 六八 ) に制作を依頼。不屈の精神で立ち上がる姿が表現されており、関係者は除幕式を開いて完成を祝った。 ( 森信弘)
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モニュメントはブロンズ製で高さ 3.5 メートル、台座を含めると約四層になる。人間の体をモチーフに地上から高みへ上る人物をイメージしたという。台座には人間愛を表す「 AMORE( アモーレ、愛 ) 」の文字を刻んだ。同連合会は、震災で多くの加盟商店が被災。一昨年六月、犠牲になった商業関係者の「鎮魂」と「復興」の意欲を表したいとモニュメント制作を決めた。制作費約千万円は、神戸を中心に阪神や姫路、明石などの商店主らから集めた。
新谷さんは神戸・三宮育ち。自身も震災で自宅が全壊、両親を失ったが、被災者を勇気付けようと引き受けた。除幕式では、三條会長が「人が多く集まる場所に立派なものができた」とあいさつ。新谷さんは「彫刻で愛する神戸のまちの役に立てて感無量。
いつまでも悲しむのでなく、被災者の心を前向きにさせるような作品になってほしい」と話した。 |
神戸新聞 2006.3.16より |