新任教員紹介
柳澤 実穂(ヤナギサワ ミホ)
所属 | 専攻相関基礎科学系、先進科学研究機構 |
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学科統合自然科学科 | |
部会先進科学 | |
職名 | 准教授 |
発令年月日 | 2019年1月 1日 |
略歴 | ■最終学歴 お茶の水女子大学大学院・人間文化創成科学研究科 |
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■学位 2009年3月 Ph.D |
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■前任職 東京農工大学大学院 工学研究院 先端物理工学部門 特任准教授 |
担当科目 | ■前期課程 アドバンスト理科 |
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■後期課程 統合自然科学セミナー |
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■大学院 相関基礎科学演習Ⅰ・Ⅱ |
研究活動 | ■研究分野 ソフトマター物理学、生物物理学 |
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■研究業績
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■その他 大学女性協会第20回守田科学研究奨励賞(2018)、 お茶の水女子大学第2回保井コノ賞(2018)、 日本物理学会第6回若手奨励賞(領域12)(2012)、 The 3rd Asian Symposium on Advanced Materials優秀講演賞(2011) |
採用理由 | 柳澤実穂氏は脂質、ゲルなどのいわゆるソフトマター研究における若手の超一流実験家であり、理論家とも深いディスカッションができる研究者である。 ミクロなゲル、リポソームなどの擬似細胞様材料を対象とした最先端科学は、非平衡物理学、生命科学の基礎に位置する複合領域であり、人工細胞の創出にむけた応用でも様々な技術、材料についての知見と経験が要求される。柳澤氏は国内第一線の研究グループほぼ全てと共同研究をおこなって高く評価されている、極めてバイタリティーに溢れた研究者であり、既に様々な受賞歴もある。 柳澤氏のリポソーム実験は、脂質の相分離について、特に形状、弾性との相互関係を明らかにしているもので、実際の細胞膜の変形や複雑な生体信号の処理への重要な視点を与えている。また、リポソームによる異常拡散の測定は、細胞内の構造形成、信号の伝達について多くの示唆を与えている。さらに、DNA の骨格構造をもったリポソームは、元来タンパク質からなる骨格系を核酸によって代替するもので、今後高い機能性をもった人工細胞の開発へとつながる。このように氏は、生物学と、物理学の新しい研究分野であるソフトマターとを融合したような、新しい研究分野を創造しつつある。 この非常に活発で新進気鋭の若手女性トップ研究者と、 大学院・後期課程・前期課程の意欲的な学生と駒場で出会い、お互いに刺激し合うことは、計り知れない教育効果ももたらす。以上のように、柳澤氏は研究においても、教育においても優れており、本学の准教授にふさわしい人物であると判断される。 |
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