新任教員紹介

河合氏のご専門は確率解析、数値解析、統計物理、数理統計で、特にモンテカルロ分散減少法、確率微分方程式の近似計算手法、確率的無限級数で表記される確率過程の有限近似、確率過程の離散観測における統計特異理論などの研究をされてきました。査読付き論文は49本、審査中3本、それぞれ各分野の代表的なジャーナルに掲載されており、優秀な研究者として国際的にも知られております。

加えて、氏の大きな特色として、現職のシドニー大学では一般教育科目としての統計学を担当されており、数式をほとんど使わない初級コースからご専門での大学院博士課程の論文作成指導まで、幅広い水準の多様な学生に対して確率統計学関連の教育をされてきた経験と実績をおもちです。その点で、前期の学部１年次から大学院の博士課程までの、きわめて幅広い学生を担当しなければならない総合文化・教養学部の教員、とりわけ文理双方の学生が広く履修する統計学分野の教員として、最適な人材であると考えます。

さらに、それらをすべて英語で遂行されてきたという点で、基礎統計レベルから博士論文指導までを日本語と英語の両方で対応できる方であり、やはり総合文化・教養学部にとってきわめて有益なスタッフになる方であると確信しております。