米カリフォルニア州サンディエゴで毎夏開催される、世界最大規模のポップカルチャーイベント「サンディエゴ・コミコン」が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で今年も昨年に続き2年連続でオンライン開催となることが発表されているが、11月に新たに対面イベントも行うことが明らかになった。
「コミコン@ホーム」と題した無料で参加できるバーチャルイベントは、7月23日から25日の日程で開催されることが発表されている。コロナ禍前の同イベントは、13万人を超える来場者を集め、多くの人気ハリウッドスターたちも登壇することで知られており、リモート開催を残念がる声は少なくない。そんな声を反映してか、はたまたワクチン接種の普及で秋には大型イベントの開催が可能になるとの見通しからか、11月26日から28日の日程で「コミコン・スペシャル・エディション」と題した対面でのイベントを行うことが発表された。
現時点では、コロナ禍以前のような世界中からファンが集まる大規模なイベントの開催は難しいものの、サンディエゴ周辺のファンらが集うイベントを開催することで来年以降の通常開催の励みにしたいとの思惑もあるようだ。ただ、発表された日程が感謝祭の週末であることから、パンデミック以降初めて家族で集まって祝うことが可能となるであろう感謝祭にイベントをぶつけたことに批判の声も出ているという。あるスタジオ関係者は、ワクチン接種が終わって最初のホリデーに家族と過ごすことをあきらめて宣伝活動のためにサンディエゴに行きたいと思う俳優やプロデューサーはいないだろうとハリウッド・リポーター誌に語っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)