関ジャニ∞の丸山隆平(37)が出演するTBS系火曜ドラマ「着飾る恋には理由があって」(後10時)が、20日にスタートする。37歳にして初めてというラブストーリーで、関西人のオンラインカウンセラーを演じる。撮影を前に「面白いあんばいのキャラクターになりそう」と早くも手応えは十分だ。一方、来年が結成20周年となるグループに「もうひと売れする」と貪欲に意気込む。今後の活動に「刮目(かつもく)せよ!」と高らかに叫んだ。(畑中 祐司)=紙面未収録インタビューを加えた完全版=
関ジャニ∞の中でも底抜けの明るさが、丸山の一番の魅力。裏表のなさは、ひと目見ただけで感じ取れる。常に目の前の人を楽しませようとサービス精神は旺盛だ。オリジナル脚本のドラマで演じるのは、関西人のオンラインカウンセラー・寺井陽人(はると)。どんな役柄なのかを問うと、ニヤリと笑った。
「これ、どこまで話そ。これ(知らない人に話すことが)楽しいなあ。まあ関西人の役って、皆さん何となく想像つくじゃないですか。関西人の役のイメージが。それがちょっと変わると思う。違うと思います。それがどんななのか、楽しみにしてほしいです」
主人公のインテリアメーカーの広報課社員(川口春奈)ら、職業も年齢も違う5人が一つ屋根の下で暮らすシェアハウスを舞台にしたドラマ。丸山にとって共演者も制作陣も、全員が初めて仕事をする顔触れだ。
「まだ読み合わせ、顔合わせをしただけで、なかなかコミュニケーションもルール的(感染対策)に難しいけど、お芝居自体、すごく楽しそうな感じはします。前が時代劇(20年、WOWOW『大江戸グレートジャーニー』)だったので、何か久々に現代劇やるなって感じ。関西弁ではあるけど、京都弁は初めて。でも、意外になじんじゃって。コッテコテでもないし、面白いあんばいのキャラクターになりそうですね」
37歳にして、ラブストーリーに出演するのは初めて。同じ放送枠の前作「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」には後輩のKis―My―Ft2・玉森裕太(31)が出演していた。
「ラブストーリーチックなのは『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(12年、テレ朝系)とかやりましたけど。玉ちゃんのドラマも見ました。あーこういう世界観もあんねやって。こうやって、みんなキュンってすんねやと思いながら見てました」
「逃げるは恥だが役に立つ」(16年)など、数々のヒット作を生んできたTBS火曜ドラマ。今作はドラマ「ナースのお仕事」や映画「電車男」などで知られる脚本家・金子ありさ氏のオリジナル作品だ。
「“うちキュン”っていうテーマはすごい秀逸やなって思ってるんですけど、個人的に。脚本を読んでも、金子さん、スゲェなと思う。『あ~あるある、なるほど』みたいな、とか。女の子ってこんなこと考えてんねやとか、こういうことで悩んだり、こういう問題があるんや、とか」
ドラマの中で繰り広げられる世界を、実際の自分に当てはめてみる。
「何か男性からすると、気付けない女性の心の機微みたいなのが脚本の中にある。もし、誰かと生活するっていう伴侶ができたりとかした時、気をつけなアカンなとか。ルームシェアとかも一見、楽しそうじゃないですか。でも、絶対楽しいことだけじゃないことも分かってるじゃないですか。それが実に表れた脚本。リアルだなと」
ドラマの相関図を見れば、主人公が勤務先の社長(向井理)に思いを寄せる一方、その主人公に対して陽人から「ドストライク」という矢印が向いている。恋の行方は、どう展開するのか。丸山も、そこに絡み合っていくのか…。
「SNSを見たりしたら、もう早速、考察とかしてる人がいましたね。『あ、丸ちゃんは、春奈ちゃんにフラれるんだ』とか。何で、はなからフラれる側やねん!って。『かませ犬的ポジション』とか書いている人がいるんですけど、分かれへんぞ~!って。でも、面白い。ああやって相関図が出るだけで、そうやっていろんな予想してくれるのは、ありがたい。さあ、どうなるんでしょう(笑い)」
ラブストーリーに初挑戦する一方、グループとしても初の試みとして、2月にインスタグラム公式アカウントでライブ配信を行った。
「それは挑戦というか。『今さら遅いやん、それ』って言われることも、今はやってみている。後輩にも、お兄ちゃんら5人になっても、なお発信し続けるよ、っていうのを(見せるためにも)。村上(信五)くんなんか、SNS関係なんて全くの“ずぶ(の素人)”なんですけど」
一昨年から昨年にかけて12年ぶり47都道府県ツアーを予定していたが、コロナ禍で27公演が中止となった。5人体制となって初のツアーだった。
「5人になって初のツアーってのもあったから、結構みんなで楽しんでましたよ。途中のバス移動とか、ちょっと乾杯しながらお互い好きな音楽の話をしたりとか。結構、密に話を。僕らはある程度、5人になって相当な腹をくくって『もうひと売れする!』『再デビューする!』って気持ちでやっているんで。(インスタライブは)一つにすぎないですけど、どんどん面白いことをやっていこうって」
18、19年と2年連続メンバーの脱退によってグループの転機を迎え、20年から今年にかけて、コロナ禍が続く。
「グループとしてもですけど、個人としても、今の関ジャニ∞として自分は何が必要で、何をしていかなきゃいけないかって、すごく考えるいい機会にもなった。前までやったら、この時期にリリースが入って、ライブがあって、とかルーチンみたいになっていたけど、それが崩れたことによって、いろんな部分で鍛えられたし、弱さを知ったりできた。まだ(コロナ禍は)続くかもしれないですけど、この時間は無駄じゃなかったなと、すごく」
コロナ禍において、エイター(ファンの通称)から募った言葉やエピソードをメンバー5人が2番の歌詞として作詞した楽曲「Re:LIVE」(昨年8月発売)も制作した。これも新たなチャレンジだった。
「一緒に曲もそうですけど、エンターテインメントの大事さ、必要性も改めて考えました。もちろん、命の前には、まだ後回しかもしれないけど。元気、勇気が出たりするもんなんだっていうのは再確認できたので。止まっただけの時間ではなかったなって」