1950年に発売以来、サントリーのメインストリームとして売られ続けています。その形状から、ダルマという愛称もあります。
テレビCMも長らく行われていて、「人間みな兄弟(夜が来る)」は、40年近くCMのBGMとして愛され続けました。
CMにおいては、多くの名優、開高健などの作家も出演するなど、長らく力を入れ続けた銘柄です。
現在のブレンドは2008年に改められ、昔ながらの味に回帰しつつ、アルコール度数を43度に上げています。
かつては高嶺の花だったオールドも、酒税の改正などを経て、2000円でおつりが来る手頃なお酒になりました。
まず、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色。香りは多少のピートとナシの香りがします。
口に含むと、多少のアルコールの刺激があるものの、先にレーズン、その後にバニラ、ナシ、カラメル、モルトの香りが追いかけます。
味わいは酸味が主体で、甘さが奥からゆったり追いかけるイメージです。
ロックにすると、一気にアルコールが立ち上がってくるイメージで、ストレートで感じられた香りが潜んでしまいます。代わりにピートのスモーキーさが目立ってきます。
味わいも、辛さが前に出た後、ビターも伴っていて、甘さはさほど感じ取れません。
最後に1:3の割合で水割りにしましたが、辛さは消えてロックほどのビターはなくなり、甘さを感じ取れるようになります。
香りもレーズン、バニラがほのかに香り、柔らかいピートも感じ取れます。
和食に合うウイスキーとして研究し、多くの割烹、料理屋に売り込んだだけのことはあり、和食の繊細な味わいを損なわない程度の穏やかな香り、味を堪能できます。
オールドは、ストレートでは華やか、ロックでは荒々しく、水割りでは上品で甘い香り、味わいを楽しめるようになっています。
そういう意味では、ウイスキーとしての幅をちゃんと確保していて、角瓶以下との格の違いを感じ取れます。
ただ、角瓶の復刻版に比べると華やかさに欠けるイメージがあり、もしオールドの復刻版が出たら、響 JAPANESE HARMONYすらもかすむような香り、味わいがあったのかもしれません。
価格は700mL、アルコール度数43度で、1700円前後です。
角瓶がリニューアルによって1500円になりましたが、200円出せば確実にワンランク上の銘柄を手にできますから、角瓶ファンこそ改めて飲んでほしいと思います。
また、現役バリバリの時には高嶺の花だった世代の方々には、改めて今だからこそ手軽に入るオールドを飲んでもいいと思います。
<個人的評価>(A~E)
・香り B: ストレートでレーズン、バニラ、ナシ。加水するとピートが感じ取れる。
・味わい B: 甘さは控えめ。ストレートは酸味、ロックは辛さとビター。
・総評 B: 角瓶よりもウイスキーらしさがしっかりしている。水割りだと和食との食中酒に適する。
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