watash

高校生の頃、自分は「谷山浩子」が結構好きで(今も好きで、ファンクラブに入っていますが・・・)、毎週木曜深夜のオールナイトニッポンの第二部(27:00~29:00)を夜更かしあるいは早起きして頑張って聴いていました。

そのラジオの合間のCMで一時期大量にかかっていたのがこの曲で、不思議なタイトルや声でとても気になって、結果的にファンになりました

歌っている石丸奈津子は1985年11月21日にこの曲でデビュー。

彼女のデビューは変わっていて、日本テレビ系で放送されていた「歌まねふりまねスターに挑戦」に出演した際に、司会の西川きよしにスカウトされたとのこと。しかし所属は吉本ではありませんが・・・。

ジャケットの写真はちょっとオバサンさん臭いですが、わざとそういうメイクにしたそうで(ほんまかいな?)、年齢は17才です。

作詞作曲は「古田喜昭」。有名な曲は「ウエディング・ベル/シュガー」で、他には「ハイ!先生/セイント・フォー」「死ぬまで笑ってて/三田寛子」「デリケートに好きして/太田貴子」など、面白い曲を作る方であります。

この曲の魅力は、詞の世界と彼女の声に尽きるのですが、詞の内容は「今まで振られたことのないちょっと高飛車な女の子が、イケメンの男に振られて泣いちゃったけど、私はロボットだから泣くわけないじゃん」って感じ。その言い訳が「目元のネジが少し緩んでオイルが漏れただけ」と凄い言い訳。超意地っ張りな女の子です(笑)

でも、そう言いながらも「ハートに穴がぽっかり穴が開いていて少し寒いわ」とも言っており、高飛車な女の子で
「ざまーみろ」的な話になるのかと思いきや、ちょっと可哀想かなとも思わせる絶妙な歌詞。

メロディは完全な歌謡テクノ。ロボットテクノと言えば郁恵ちゃんですが、その曲を更に1歩進めた感じです。

そして、彼女の声。「七色の声」が出るミラクル・ボイスとのことで、レコーディングの際に普通に歌ったらNGで、アラレちゃんのようなロボットっぽい声で歌ったらOKとなったそうです。ものまね番組でスカウトされるぐらいですから、色んな声が出せたんでしょうね。因みに、番組では柏原芳恵をものまねしたそうですよ。

デビューのキャッチフレーズも「なんなんだ、なつこ」「感じる異星」と摩訶不思議なキャッチフレーズ。

当時としては異例のビデオクリップ(?)まで作成しています。これまたかなり斬新でした。一時期you tubeにあったのですが、今はなくなっています。残念。

そんなこんなでほぼノータイアップでデビューしたのですが、この完璧なまでのコンセプトが功を奏し、最高位43位、売り上げ枚数2.4万枚とまずまずの成績。

しかし、続くセカンドは地声で歌ったらしく、100位以内にはチャートインせず。そのままフェードアウトとなりました。もうちょっとデビュー曲の路線を引っ張れば良かったのに

アルバムやサードシングルの予定もあったそうですが、事務所解雇になったとのこと。何があったのでしょう・・・。

今のPerfumeあたりにぜひカバーしてほしい1曲です


最高位:43位
売上数:2.4万枚
100位内登場回数:8
発売日:1985.11.21
発売元:バップ