東京の繁華街、夜間の人出急増 3月21日の宣言解除以降
2021年04月02日 11時47分 毎日新聞
2021年04月02日 11時47分 毎日新聞
2021年04月02日 09時45分 毎日新聞
新宿の高層ビル群。中央は東京都庁=東京都新宿区で2020年4月、本社ヘリから吉田航太撮影
東京都内の新型コロナウイルスの感染状況などを分析する都のモニタリング会議が1日に開かれ、緊急事態宣言が解除された3月21日以降、繁華街の夜間の人出が急増していたことが報告された。変異株の広がりも懸念され、専門家から今後の感染状況の推移に厳重な警戒が必要という指摘が上がった。
感染状況と医療提供体制の警戒レベルは、4段階で最も深刻を維持した。新規感染者の直近7日間平均は31日時点で349・4人と前週から約50人増加。都医学総合研究所社会健康医学研究センターによると、都内の主要繁華街7カ所の人出は宣言解除後の1週間で急増し、今後さらに感染状況が悪化する可能性があるという。
入院患者は前週から95人増の1466人と高水準が続いている。全国で変異株による感染が報告されており、都医師会の猪口正孝副会長は「現在の医療提供体制では変異株による急激な感染拡大に対応できなくなる危険性がある」と指摘した。
都は感染を早期発見するため、1日付で庁内に専門の検査チームを設置した。高齢者施設などの職員らに定期的なPCR検査を実施するほか、繁華街や主要駅などで不特定多数への検査を進める。
都が実施する変異株のスクリーニング検査には新たに民間検査機関1社が加わり、都健康安全研究センターと民間2社の体制になった。これにより変異株検査の割合を新規感染者の10%程度から20%程度に引き上げた。【斎川瞳】