東京
降水確率:10%
19℃
-

「感染者0」の道後温泉 地域一体“独自策”が効果[2021/03/29 14:51]

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000211305.html

 愛媛県では28日、新たに27人の感染者が確認されました。そのうち16人は、松山市の繁華街クラスターの関連で、このクラスターでの感染者は、合わせて160人となりました。

 中村時広知事は「今後、年明けの第3波を上回る規模で、様々な世代、様々な地域へ広がる可能性もあります。これを何としても食い止めなければなりませんので、感染回避行動をくれぐれもお願い致します」と話しました。

 県では、繁華街での感染拡大を防ぐため、飲食店への時短営業を、来月1日から3週間要請します。

■「感染者ゼロ」道後温泉の取り組み

 一方、県内屈指の観光地でありながら、感染者の発生を防いでいる地域があるといいます。

 「日本三古湯」の一つ、道後温泉です。

 老舗旅館「大和屋本店」では、館内に自動検温器や消毒用のアルコールを設置し、フロントでは宿泊客との間にアクリル板を設置しています。

 宿泊客の目当てである温泉も、一度に入浴できる人数を30人までに制限し、脱衣スペースも間引いています。

 さらに、床掃除だけでなく、空気清浄機能も付いた掃除ロボットが、館内を清掃して回ります。

 多くの旅館が軒を連ねる道後温泉では、独自の新型コロナウイルス対策ガイドラインを策定し、旅館組合全体で新型コロナに立ち向かっています。

 月に一度、各旅館の経営に関わる責任者が集まり、勉強会を開催。専門家を招くなどして、感染対策や新型コロナに関する知識をバージョンアップしています。

 これを各旅館が実践することにより、道後温泉の地域全体の取り組みとなり、その効果も表れているといいます。

 道後温泉旅館協同組合副理事長で、大和屋本店代表取締役社長の奥村敏仁さんは次のように話しました。

 「道後地区で、お客様・従業員(の感染者)はゼロでございます。お客様は『道後温泉に行きたい』と地域を選んで、この中で一軒でも対応できていないところがあれば、地域の評価が下がってしまいます。地域一体となってやることが、お客様の安全につながる。(感染対策が)できているところだけが残ればいいということではない。道後温泉地域としては、万全の対策を取っておりますので、どうぞ安心してお越し下さいということは、自信を持って言えるかと思います」

こんな記事も読まれています