新型コロナウイルス感染症では、もののニオイがわからなくなる嗅覚障害が、発熱、咳などの症状が出る前やPCR検査で陽性が判明するよりも前に出現することがわかっている。
一方で、軽度の嗅覚障害は自覚されにくいことから、客観的な嗅覚検査を行い嗅覚障害の早期診断につなげることが、無症状感染者を発見するうえでも重要だ。
そこで順天堂大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科学講座の池田勝久主任教授の研究グループは、第一薬品産業と共同で、新型コロナウイルス感染症の早期診断に役立つ「簡易嗅覚確認キット」を開発した。
「嗅覚確認キット」によるセルフチェックが無症状感染者発見の一助に
簡易嗅覚確認キットの特徴
ニオイ物質の種類と濃度
鼻腔には、鼻の中の感覚を脳に伝える三叉神経が存在しており、ある種の刺激性物質によって生じた“鼻につんとくる感覚”を、ニオイの感覚と錯覚してしまうことがある。
そのため、キットの開発にあたっては、キットに用いるニオイの種類を決定する上で、嗅覚のみを刺激するニオイ物質を選択した。
本キットでは、三叉神経刺激のない合成単一香料であるVerdox(青りんご様のニオイ)とSotolone(カラメル様のニオイ)を使用している。
開発の過程で20代から80代の健常者に上述したニオイ物質を種々の濃度で嗅いでもらい、ニオイを感じる最小の濃度(閾値)を検討した。その結果、50歳を境として閾値に相違があることが分かり、50歳未満用と50歳以上用の2種類の濃度を検査キットに組み入れた。
簡易嗅覚確認キット(右写真)の使用方法
1.ボトルのキャップを上に開ける。
2.本体中央部を親指及び人差し指、中指で押し込みボトル内部の空間に含まれるニオイを押し出す。
3.鼻から3 cmほどの距離でニオイを嗅ぐ。
4.ニオイがするかどうかをセルフチェック。
(ニオイがわからない場合、嗅覚異常の疑い)
簡易嗅覚確認キットの組成・性状(仕様)
・質量:約12g 〔以下のにおい成分(1g)を含めた脱脂綿をボトル内に封入〕
・包装:プラスチックボトル(PE)、プラスチックキャップ(PP)、製品表示ラベル(紙)
・有効期限:開封後3ヵ月 または 製造から1年以内(ラベルに記載)
発売時期:2021年4月12日より発売予定。
※3月19日より下記の製品情報サイト(QRコード)から予約販売を開始。
製品価格:VH、VL、SH、SLともに各1本1,650円(税込・送料込)
※2本セット:高濃度セット(VH・SH)、低濃度セット(VL・SL)ともに各1セット2,750円(税込・送料込)
構成/ino.
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