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麒麟を語る(後編)


第37回・枇杷庄(びわのしょう)での義昭と駒の別れのシーンについて語り合ってもらいました。

「滝藤さんの耳を見ていると、
泣きそうになるんです」(門脇麦)

突然ですが、私、滝藤さんの後ろ姿の耳が好きなんです。

えっ!どういうこと?

滝藤さんの耳は、とても特徴的なカタチをしていて・・・。

何、それ?

最初の覚慶は坊主頭だったから、
だから、すごく耳が強調されていて・・・。

そうなの?僕、自分では見えないからね。

私、たくさんの耳が並んでいても、どれが滝藤さんの耳かわかる自信があります!

あっはっはっはっはっは!(爆笑!)

それくらい、今回、滝藤さんの耳からもらうものが多くて・・・。

おおぉー、いいねぇ(笑)。

このシーンも、義昭が私に背を向けて書状を書いていたから、
耳の裏が見えて・・・そこでもう泣きそうになりました。

僕の耳を見て、泣きそうになっちゃったんだ。

まだ覚慶さまだったころ、

将軍になって貧しい人や病気の人のために
館を建てようと語り合ったこと。

いっしょにホタルを見たときのこと・・・。

そんなことが耳を見ていると、走馬灯のようによみがえってきて・・・。

へー、麦ちゃんのそういう感性は本当すごいと思うわ!

ですから、今回の私の感情のスイッチは、
滝藤さんの耳の裏なんです!

そうか〜、僕の耳の裏か・・・。

滝藤さんの耳の裏には、感謝しかないです(笑)。

そうなんだ、知らなかったよ(笑)。
僕は、2人の関係性が覚慶のころから積み上がっていたから、
何の心配もなくて、ただただ麦ちゃんとの芝居を楽しむだけだった。

「最後の駒の涙。
あのタイミング、最高だった!」(滝藤賢一)

滝藤さんって、本番後にモニターをチェックしながら、
「名シーン生まれちゃったよ」とか「これ、最高じゃない」とか
言うじゃないですか。

うん、言うね(笑)。

あれ、すごくすてきだなと思って。

だって、そう思わない?
すごくいいシーンになったと思わない?

思います!

麦ちゃん、最高だったよ。
「では、将軍をおやめください!」の「では」の音が魂の叫びというか心の臓に響いてきたもの。
鳥肌たったね。

そうなんですか・・・。

うん!これで、僕の芝居ももっと良くなるわって(笑)。

私は、滝藤さんが泣いてくれたのが、うれしかった。

私が泣いたら、滝藤さんは泣かないと思ったから、
「絶対に泣かない」と決めていたので、
滝藤さんの涙を見たとき「よっしゃ!」って(笑)。

駒も、最後の最後で泣いたよね。

もう我慢できずに・・・泣きました。

あのタイミング、最高だったよ。
義昭が最後に「わしは駒を、欺いてしもうたのかもしれぬな」と言って、駒に背中を見せた瞬間、ツーっと涙が流れた。

そうでした。

あのタイミングで涙を流せる女優は、
この日本に何人いるんだろうと思ったよ。マジで!

ありがとうございます。
私は、最後の最後に見せてくれた義昭の表情にグッときました。

貧しい人たちのために全力を尽くしていた覚慶が、
将軍になって「戦(いくさ)を終わらせるには戦をするしかない」と
言うような男になって・・・。
でも駒に会って、
最後に覚慶の顔に戻る。
これ、プラン通りです!(笑)

そうなんですね(笑)。

いや、今、考えた(笑)。

なぜ、光秀は本能寺へ向かったのか???

ドラマは、これからどうなると思いますか?

ぜんぜん、わかんない!(笑)

本能寺への道筋が・・・まだ、まったく見えないですね。

いろいろな説があるけど、決定打はないからね。
もしかすると、まったく新しい解釈が出てくるのかもしれない。

史実として<本能寺の変>はあるけど、
その真相は、誰も知らない・・・。

そこが歴史モノのおもしろさなんだろうな。

今後の展開はわからないけど

十兵衛さま、義昭さま、そして駒の
「麒麟が来てほしい」と願う気持ちは、変わらないと思います!

そう願う気持ちが大切なんだろうな・・・いつの時代も。

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