美濃で生まれ育った青年が、いろいろな場所でさまざまな人と出会い、その一人ひとりから刺激を受けると同時に光のようなものをもらいながら、今の壮年期の光秀はつくられていると思います。光秀の決断の一つ一つには、それまで出会った人たちの思いや願いが宿っているはずです。
「本能寺の変」については、たくさんの説がありますが、今回は『麒麟がくる』ならではの新しい形の「本能寺の変」だと思っています。光秀はなぜ本能寺に向かったのか?その心情の変化が細かく描かれていると思うので、そこに感情移入して見てくださるとうれしいです。
もうすぐみなさんに最終回をお届けすることができることに、大きな喜びと感慨深さを感じています。約1年にわたり紡いできた物語。ラストシーンまで、ぜひお楽しみください。(長谷川博己)