県内は25日の新型コロナウイルス感染者が1日分の公表として過去最多の49人を数え、感染者数は3月だけで209人となった。中でも直近1週間の感染者は176人に上り、感染経路不明は少なくとも1割以上を占める。クラスター(感染者集団)の拡大とともに市中感染のリスクも高まっており、感染急増に歯止めがかからない状況が続く。
県によると、直近1週間の感染者176人のうち感染経路不明者は20人で、6割に当たる12人が山形市に集中する。全体の1割程度だが、ここ数日の感染者については現在も感染経路を調べており、今後さらに増える可能性がある。
25日の新規感染者を見ると、感染経路が分かっていないのは山形市9人、寒河江市4人、東根市3人、上山市2人、村山市と天童市1人ずつの計20人で、全体の4割を占めた。これまでは山形市の急増が目立っていたが、最近は他の市町でも感染が相次ぎ、経路がたどれないケースも少なくない。市中感染のリスクは山形市に限った話ではなくなりつつある。
感染経路不明者が増えて市中感染が広がると、街中での何げない行動や移動でも感染しかねない。渡辺丈洋県健康福祉部次長は「現時点で本県はそこまではいっていない」としつつ、「飲食店を中心に感染が広がりつつある。利用客を通じて家庭や職場に持ち込まれると、だんだん経路を追えなくなってくる」と危機感を示した。
感染者を追いきれず広がり続ければ、病床逼迫(ひっぱく)はさらに深刻な事態になる恐れがある。現時点で県全体の病床使用率は31.5%にとどまっているが、県立中央病院は57.8%に上るなど、予断を許さない状況だ。吉村美栄子知事は25日の臨時記者会見で危機感をあらわにし「医療提供体制は危機的な状況に陥っている。医療逼迫どころか医療崩壊になりかねず、感染防止対策に最大限の協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
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