SPECIAL EDITION

SPECIAL EDITIONは日替わり月替わりのメンバーで毎日更新予定📖いろんなひとに読んでもらえたらいいなと思っています。みんなの毎日にぜひよろしくね。

DTM脱初心者のための情報共有 /青鷗

 

 

 

はじめに 

 ここだけの話というお題でお誘い頂きました。個人的な話より、読んで頂いた方にとって少しでも利益がある読み物であるような内容を考えました。SPECIAL EDITIONに縁がある方は、作曲やバンドをしている方、熱心な音楽リスナーの方が多いと思いますので、初心者向けのDTM環境構築/ミックスとマスタリングについて書かせて頂きます。といっても9割方、自分のためのの備考として書いていますし、別に僕は、趣味でダラダラやっていてそんなにミックスが上手い訳ではないのを承知の上で読んで頂ければと思います。情報を共有して、少しでも皆さんのお役に立てたら幸いです。

 まずは僕が最近作った音源を聞いて頂いた方が早いと思います。

 

 曲の良し悪しはさておき、この曲のミックス/マスタリングに着目して頂いて、こいつから教わることはないよって方はスルーして下さい。僕も別にミックスが上手い訳ではないので。またミックス/マスタリングの考え方はジャンルによって違いますが、本記事はオルタナティブロックやインディーロック/ポップのバンドサウンド向けを簡単にそれなりの形にする趣旨で書いていきます。

 

 また簡単にそれなりにと言っても、本気で音楽を楽しむぞ!(続けていくぞ!)という方向けの製品を紹介します。全て揃えると予算が最低でも20万円程度です。(ただ一例ですので色々ググって自分に合ったものを探して下さい)

 DTMは課金ゲームなのでこれらを揃えれば、最低限のミックスは出来るはずですし、本気でやっていくなら、安いかなあと思います。ぶっちゃけ、エフェクターを買ったり、よくわからないライブに出演するよりずっといい曲が作れるようになると思います。


 DTM環境と書きましたがバンドをやっている方も最低限環境を整え、ミックスに関する知識を身につけたほうが良い音源を作れますし、エンジニアとのやりとりがスムーズになります。もっと言ってしまえば、自分の曲を1番理解しているのは自分自身なので、自分で楽しむ範囲内で作曲をするのであれば、依頼料を払うより、セルフミックスが出来る方が良いとさえ思っています。リスナーの方もミックスがわかるとより音楽を楽しめると思うので、良かったら読み進めて下さい。ただし、詳しい用語の解説や、ググって出てくるような導入や事例は省かせて頂きます。またミックスは6割はセオリーがありますが、残り4割はソースやジャンル、好みによるところが大きいと僕は考えていますので、丸のみにしないのが吉だと思います。(これは教則本やネットの記事も同様です)

 

 またここだけの話として僕が、エンジニアに依頼してミックスして頂いた音源とセルフミックスした音源を聞き比べてみて下さい。

 

 

 AとBのミックスを聞いて違いがわかりましたか?Aがエンジニアによるミックス、Bが僕のセルフミックスになります。正直、エンジニアのAのミックスを聞いて僕はミックスは自分でやろうと決めました。確かに好みの問題もありますし、僕の録音状態が良くなかったのも確かです。しかしエンジニアの仕事としては致命的な点があると僕は思いました。Aのミックスの問題点はなんでしょうか?僕は以下の点が気になりました。

 

・ボーカルが遠く聞こえ、オートメーションが十分に書かれていない。また歯擦音の処理が甘い。

・個別のトラックとマスターともにコンプレッサーの圧縮感が強い。

・全体的にハイが強く出過ぎている。

・リバーブが深くかかり過ぎているため、低域が埋もれベースが聞き取りにくい。etc.

 

 依頼したエンジニアの方は数多くの作品を手掛けており、もちろん素晴らしい作品もありますが、ネームバリューがあるので皆さん騙されていませんか?と感じてしまうミックスも見受けられます。これは依頼側がミックスを判断する耳が養われていないからではないでしょうか?僕もそのうちのひとりでした。(今でもまだまだ未熟ですが)

 ミックスの良し悪しを判断する耳というのは音感とはまた違ったところにあり、これは鍛えていかなければ身に付きません。エンジニアに依頼する場合も正しく意見を言えるように再生環境を整え、知識を得て、耳を鍛えていきましょう。僕は今のレベルに達するまで何回も失敗して5年かかりました。

 

DTM環境構築<モニター環境編>
 

 良いミックスをするには何より、良い耳と正しいモニタリング環境が必要です。僕はこれを疎かにしていたため、何年も本当に酷いミックスをしていました。客観的に音楽を聞ける環境がないと、ミックスの問題点に気づけません。そのためにはモニターヘッドホン、モニタースピーカー、オーディオインターフェイスを揃えることは必須になります。ここはケチらずに投資しましょう。また住宅環境によってはモニタースピーカーで大きな音量を鳴らせない方もいると思いますが、小さな音でもいいので、モニタースピーカーでミックスする習慣をつけたほうが良いと思います。ヘッドホンだけでもミックスはできないことはないですが、音の奥行きや広がり、低域の被りはスピーカーではないと感じとりにくいです。

 

 

モニターヘッドホン

 

 このヘッドホンは本当におすすめです。僕のヘッドホン遍歴はCLASSIC PROの安いやつ→AKG K240 MKⅡからこのヘッドホンなんですが、最初の2製品は音がこもっていたので、凄いドンシャリなミックスをしていました。YAMAHA HPH-MT8はとてもクリアですし、長時間作業していても疲れにくい点も良いです。

 また定番と言われているSONY MDR-CD900STは"レコーディング"には向いていると思いますが、モニターヘッドホンとしては適していないと思います。ドンシャリなクセの強い音だと思います。予算に余裕がある方がサブで持つのがいいかと。

 

モニタースピーカー

 

 モニタースピーカーは大音量を出せる環境があるかないかにもよりますが、ペアで2万円以上のものを買えば間違いないかなと思います。逆にそれ以下の値段のものは買わない方が良いレベルかと。

 幸いにも僕は夜中でも大音量を出せる環境があるのでHS5を使用していますが、あまり大きな音を出せない場合はMPS3がいいと思います。以前はFostexの PM0.4nを使用していましたがあまりおすすめしません。スタンドも合わせて購入しましょう。

 

オーディオインターフェイス

 

 オーディオインターフェイスはモニター時にも録音時にも音の解像度に直結します。なので高ければよい音で再生できたり、録音できるわけではないですが、最低限1万円以上のものを使用したほうがいいと思います。後術するコンデンサーマイクを使用するためにファンタム電源対応のもの、また外部電源使用の方が安定性が高まります。

 上から順に僕が買い替えていったものです。REMのFireface UCXを買ったとき、世界が変わりました。個人的には総合的に考えるとSteinbergのUR-RT2がおすすめです。

 1番最初に買ったものは5,000円くらいのものだったんですが、かなり音が悪かったです。

 

モニター環境を整える 

 ここまで揃えたらスピーカーを正しく設置しましょう。詳しくは以下のサイトが参考になります。

 


 さらに予算に余裕がある方は、音場補正ソフトのSonerWorksのReference 4を導入しましょう。Reference 4は、ヘッドホンやスピーカーの鳴りと部屋の残響を計測してフラットな環境になるように補正EQを掛けてくれるプラグインです。

 

 下の画像はReference 4でヘッドホンに補正をかけた画像です。青色の線が補正前、紫の線が補正後になります。補正前は高域が持ち上がっていて、低域が足りていないのが分かります。Reference 4を使用することで、なるべく味付けのないフラットな音でミックスすることができます。

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※現在アップデートされSoundID Referenceが発売されています。

 

 ここまでモニタリング環境を整えたら、まずは自分の好きな曲をDAWで読み込み、聞き比べたり分析しましょう。個人的なおすすめはRadioheadの『In Rainbows』です。

 プロのミックスを聞き込むことでミックスする耳が鍛えられていきます。各パートの音量バランス、定位、またコンプやリバーブのかかり具合に注目すると良いと思います。ただ最初は耳だけを頼りにするのは難しいのでスペクトラムアナライザー等を使って、視覚的に分析するのが良いと思います。

 後述するPro-Q3で選択した帯域のみを聞くことができるAuto Lisstenモードで帯域別に聞こえる音を分析したり

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 ADPTR AUDIO Metric ABで帯域別の音の広がりや、ダイナミックス、音圧を分析しましょう。

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 ミックス上達の第一歩は、正しいモニター環境で色んなことを意識しながら様々な曲を分析することだと思います。またリスニング環境も、モニターヘッドホン、モニタースピーカー、普段使いのイヤホン、スマホのスピーカー等、何種類かで聞くことをおすすめします。

 

 

DTM環境構築<録音環境編>

 

 ミックスは録り音が全て。と言われることもあるように。元の音が良くなかったら、いくらミックスを頑張っても音が良くなることはないと思います。録り音が70点だったら最終ミックスで音が70点以上になることはありません。なので如何に綺麗に音を録音するかが問題になります。全てソフト音源を使って作曲する場合は良いのですが、生歌もの(特にロック系)の宅録作品がスタジオ録音に劣る1番の原因はここではないでしょうか。

 流石にレコーディングスタジオ並みのマイクや防音設備を揃えるのは難しいですが、様々な工夫やマイキングで音を良くすることは可能です。以下のサイトが参考になります。

 

マイク録音環境を整える 

 マイクはコンデンサーマイクがおすすめです。ダイナミックマイクだとどうしても録音出来ない帯域があるので。素人が手の届く値段のものではこれがおすすめです。ボーカルやアコギ、パーカッションがクセなく録音できます。 

 

 僕の1番はじめのコンデンサーマイクはMXLの1万円代の製品でしたが高域にクセが強かったので2万円以下の製品はおすすめしません。

 

 またポップノイズを防ぐためにポップガードも必須です。素材はメタル素材がおすすめです。

 

 そして宅録におけるマイク録音で必須なのがiZotopeのRX8です。自動で不要なノイズ、反響音、リップノイズを除去してくれます。

 

 また予算あれば、マイクプリの導入をおすすめします。ギター等のライン録音でも活躍します。

 

ライン録音環境を整える

 バンドサウンドを作る場合、ギターやベースは生演奏をすると思いますが、宅録ではライン録音が現実的です。ライン録音の場合、アンプシミュレーターを通さないと使い物にならず、DAW付属のものでは物足りないので必要になると思います。僕はIK MultimediaのAmplitube 4を使用しています。(現在5にアップデートされています)

 

 また後述するNative InstrumentsのKompleteやWavesのHorizonにもアンプシミュレーターが付属しています。

 

 またソフトだけではなくハードでも自分の肌に合うものを探して、使用すればいいと思います。下記のサイト等を参考にして下さい。

 

 

DTM環境構築<ソフト音源・プラグイン編>

ソフト音源

 DTMでバンドサウンドを作る場合、ソフト音源でマストなものはドラム音源です。ドラムの音が最重要です。どうしてもDAW付属のドラム音源では打ち込みっぽさが出てしまいます。前述の通り、ミックスは録り音が全て=ソフト音源を使用する場合、クオリティはソフト音源の音に依存します。僕はBFD3を使用しています。が扱いが難しく、まだ使いこなせていません。

 

 手軽さでいうならAddictive Drums 2かなあと思います。ただ僕は好みではなかったです。

 

 こちらも自分の肌に合うものを探して、使用すればいいと思います。下記のサイト等を参考にして下さい。

 

 あとは必要に応じて拡張音源を購入すればいいと思います。とりあえずはDAW標準の音源を使用するか、物足りなさを感じてきた場合、総合音源やエフェクトバンドルのNative InstrumentsのKompleteかIK MultimediaのTotal Studio 3がおすすめです。

 

 

プラグイン

 ミックスする上で欠かせないのがエフェクトプラグインです。これがあればある程度のミックスとマスタリングができるものを種類別に紹介します。WavesのHorizonバンドル、FabFilterのPro-Q3とPro-L2、Plugin AllianceのADPTR AUDIO Metric ABを購入すれば揃うものをチョイスしています。

 

 Wavesはオワコン、個性がないと言われますが、個人的にWavesのHorizonバンドルは操作が簡単で、ネットに多く情報が転がっています。今はかなり安く買えますし(セールを狙えば3万円程度です)標準の音を知るという意味で、まず最初に購入するバンドルでOKだと思います。ただWavesのHorizonより下の価格帯のバンドルはアナログモデリングプラグインが少ないため、あまり旨みを感じないと思います。

 

 ただEQとリミッターに関しては、FabFilter製品をおすすめします。高額ですが、世界が変わります。

 

EQ

 EQの種類にはざっくり2種類あります。

 パラメトリック・EQは、フィルター・タイプや中心周波数、バンド幅、ゲインを変更できるフィルターを組み合わせているEQです。

 グラフィック・EQは、中心周波数が固定された多数のピーク/ノッチ・フィルターを組み合わせているイコライザーのことです。

 ミックスで主に使用するのは前者のEQで、その中でも主にカット目的で使うのが、デジタルEQで、ブーストや味付けに使うのが、アナログモデリングEQです。アナログモデリングEQは通すだけで、モデリング元に則した独特の変化が加わります。有名なモデリング元には、NEVE、Pultec、API等があります。

 
・FabFilter/Pro-Q3

 スペクトルアナライザー、ダイナミックEQ、リニアフェイス、MS処理、オートリッスン、かぶりを表示する機能があり、カット用途からマスタリング用途までこのEQ1つでカバーできます。

 

 ボーカルなどのメインパートをもう少しだけヌケを良くしたいときはアナログモデリングEQで中~高域をブーストします。Horizonバンドルでは主に以下の製品が含まれています。

 

Waves/PuigTec EQs


Waves/V-EQ3

Waves/V-EQ4

 

コンプレッサー

 コンプレッサーは主にデジタル式とアナログ式に分けられ、デジタル式は色付けがなく、アナログ式は通すだけで、色がつきます。またアナログ式は主に、FET式、VCA式、真空管式、Opt式に分けられます。

 ソースに合わせて、コンプレッサーの種類を選んでいきます。

 

デジタル式

 どんなソースでも対応がききますが、積極的な音作りには向きません。

Waves Renaissance Compressor

 

FET式

 アタックへの応答性が早く、フレーズに細かく反応できるので、どんなソースにも合います。特にドラムなどの打楽器に使うと積極的な音作りが可能です。

Waves/CLA-76

 

真空管

 通すだけで、真空管のあたたかみのある色が付きます。高域がヌケの良いサウンドになります。

Waves/PuigChild Compressor

 

 Opt式

 アタックが遅めで、緩くコンプレッションがかかります。ボーカルやベース、ストリングスなど、ダイナミクスを残しておきたいパートや、アコギや鉄琴などアタック感を自然に残しておきたいソースに向いています。

Waves/CLA-2A

 

リミッター

  マスタリング時に音圧を上げ、レベルの天井を決めるために使います。透明性を維持したまま音圧を上げることができ、色付けも複数タイプから選べ、メーターもついているPro-L2が現状一択だと思っています。

 

・FabFilter/Pro-L2

 

バーブ

  ソースに残響感を与えたり、トラック同士を馴染ませたり、かかり具合によって奥行きを演出することができます。基本的にはどのリバーブにもタイプ別のプリセットが用意されており、用途によってプリセットを選んでいくのが最も一般的な使い方になります。

・ホール系

 複数のトラックにかけ、トラック同士の響きを統一して、馴染ませる用途。

 

・プレート系

 金属的な派手な響きの特性を利用して、ボーカルやスネアなど、存在感を出す用途。

 

・ルーム系

 距離感や箱鳴りを演出する用途。

 

Waves/Renaissance Reverb

 

 ディレイ

  やまびこ効果により、ソースをオケに馴染ませたり、左右反対にディレイ音を送り、ダブリング効果を演出したり、左右両方にディレイ音を広げ、音に広がりを演出できます。またディレイ音を加工し、アナログ感を演出することができます。

 

Waves/H-Delay

 

ディエッサー

  ボーカルの歯擦音、主にサ行の不快な耳に痛い響きを抑えることができます。また高域を自然に抑える用途に使うことができます。

 

Waves/Renaissance DeEsser

 

Waves/Sibilance

 

サチュレーター

 ソースに歪みを加え、倍音を発生させ、EQとは違ったヌケを得ることができたり、アナログ感を得ることができます。主にテープ式と真空管式の2種類に分類されます。

 

Waves/Kramer MPX Master Tape

 

 ・Softube/Saturation Knob (フリー)

 

エンハンサー/エキサイター

 サチュレーターがソース全体に倍音を付加するのに対し、特定の帯域に倍音を付加することができます。

 

Waves/Vitamin Sonic Enhancer

 

Waves/Renaissance Bass

 

Waves/Submarine

 

・Fine Cut Bodies/La Petite Excite (フリー)

 

ステレオイメージャー

 ステレオ感を操作して、音を広げたり、狭めたりすることができます。また音をぼやけさせたい用途でも使用します。

 

Waves/S1 Stereo Imager

 

その他

・Plugin Alliance/ADPTR AUDIO Metric AB

  ワンクリックで、リファレンス音源を再生できたり、リファレンス音源の帯域別の周波数やダイナミクス、ステレオ感や音圧を分析することができます。

 

で、結局何を買うべきなの?

 個人的なおすすめですが以下の製品を揃えれば個人で楽しむ分には充分に作曲、ミックス、マスタリングまで行えると思います。

 

DAW Cubase Pro UR22mkⅡに付属のCubase LEからのアップデートで49,000円

(Cubaseは国内シェアNo 1なので日本語で解説記事が多く読めます)

 

・オーディオインターフェイス Steinberg  UR22mkⅡ 15,947円

・モニターヘッドホン YAMAHA HPH-MT8 24,530円

 

・モニタースピーカー YAMAHA MSP3 27,964円

 

・マイク audio technica AT4004 32,780円

 

・ドラム音源 BFD3 セール価格で最安値19,800円

 

・エフェクトプラグイン Waves Horizon Bundle セール価格で最安値29,800円

 

 以上で計199,821円です。これで一生音楽で遊べるんで、安いと僕は感じますがいかがでしょう?

 余裕があればFabFilter Pro-Q3、Pro-L2、iZotopeのRX8 Standerdを買うのが良いと思います。更に余裕がある方は本記事を参考に必要に応じて、買い足してみて下さい。

 

ミックス実践編

 

ミックスの基本的な考え方

 ミックスの基本は、音量、定位、音質で成り立っています。音量はフェーダーとダイナミクス系で、定位はパン、リバーブで、音質はEQやサチュレーターで調整していきますが、まずはエフェクトプラグインを通さずに、音量と定位をDAWのフェーダーのみで揃え、足りない要素をエフェクトプラグインで補っていくのが一般的です。

 

 またミックスする際には必ずリファレンス音源を用意して、ミックスの方向性を決め、迷ったらリファレンス音源を聞いて調節したり、耳を一度リセットしましょう。前述のADPTR AUDIO Metric ABを使用すれば、簡単にミックス曲とリファレンス曲の切り替え、分析ができます。

 

・EQで不要な帯域や被りの多い帯域をカットする。

 不要な帯域のカットとして、まずローカットを行います。楽器やフレーズにより変動しますが、80Hz辺りから、鋭いローカットをして周波数を変えて、音質に大きな影響のない帯域を選び、カーブを緩やかにしていきましょう。主に100Hzから300Hzはベースの倍音、他の楽器の基音が被る帯域なので注意深く調節していきましょう。その後、ボーカルの存在感を出すために、他パートの中域を削っていきます。ナチュラルな音質変化を行うための目安は、増減6dbを念頭に置いておきます。6dbのブーストでその帯域の音量が2倍となり、6dbのカットでその帯域の音量が半分になります。

 この作業の際、Pro-Q3でアナライザーや他トラックとの被りを確認できるExternal Spectrumを使用するとスムーズに帯域の整理が行えます。

 

・コンプレッサーで音量を整える

 フェーダーの調節だけでは補えない、音量差や存在感を調節するのがコンプレッサーです。基本的に透明性を維持したいソースにはデジタル式を使い、色付けをしたいソースにはアナログ式を用途によって選んでいきます。その際、軽くダイナミクスを整えたい場合は-3.0dbくらいのゲインリダクションを、ダイナミクスの大きなトラックの音量を均一にしたり、積極的な音つくりを狙う場合には-6.0dbくらいのゲインリダクションになるようにスレッショルドやインプットを調節していきます。

 

・リバーブで奥行きを演出する。

 センド方式でリバーブを各トラックを接続、トラック同士を馴染ませ、センド量で奥行きを演出します。センド量を多くすることで、リバーブが深くかかり、音がぼやけていきます。

 

 またエフェクトをインサートして音つくりを終えた後は、アウトプットを調節し、エフェクトをインサートする前と音量が変わらないようにしましょう。

 

ミックスの失敗談

 僕は長年ミックスは失敗続きですが(今現在もおそらく継続中だと思います)特にまずかった点を箇条書きしていきます。何かの参考になれば幸いです。

 

・ヘッドホンのみのミックス

 ヘッドホンのみだと左右の広がりや低音の膨らみに気づきにくいです。また使用していたヘッドホンもこもり気味だったのでかなりドンシャリなミックスをしていました。

 

・エフェクトプラグインのプリセットをそのまま使う。

 ある程度は参考になりますが、ソースの録音状態、フレーズ、曲のキー、BPMによって適切な値は大きく変わります。自分の耳でしっかり判断しましょう。

 

・音割れに気づかない

 エフェクトをかけることによって、レベルがあがり、ピークオーバーして音が割れていたことがありました。必ずエフェクトをかけたことによってレベルが上がったらアウトプットを下げましょう。

 

・EQのローカットをしない/または必要なローもカットしてしまう

 不要なローをカットしないことで、ミックス全体が濁ってしまったり、基音もガッツリカットしてしまったことでフレーズが聞こえづらくなっていました。

 

・コンプレッサーのゲインリダクションを見ない

 ゲインリダクションの値を見ずに、何db程度潰したか分からずに。なんとなく操作していました。

 

・リバーブの後段にEQを挿さない。

 リバーブをセンドでかけるところまでは良かったんですが、リバーブの後段にEQをかけなかったことにより、低域が膨らんだり、高域に不快な残響が生まれていました。

 

実際のミックス

 では冒頭で紹介した「終わる世界の窓際で」を使用し、僕の実際のミックスの様子を紹介します。ミックス環境は以下の通りです。

 

DAW

Cubase Pro 10.0

 

モニター

YAMAHA/HPH-MT8

YAMAHA/HS5

 

プラグイン

・FabFilter/Pro-L2

・FabFilter/Pro-MB

・FabFilter/Pro-Q3

・IK Multimedia/Amplitube 4

iZotope/Music Production Suite 4

・Kush Audio/OMEGA 4-PACK

・Plugin Alliance/ADPTR AUDIO Metric AB

・Plugin Alliance/Vertigo VSC-2

・Signum Audio/BUTE Limiter 2

・Sonarworks/Reference 4

・Softube/Volume 4

・Valhalla DSP/Vintage Verb

・WaveArts/Tube Saturator 2

Waves/Mercury Bundle

Waves/Abbey Road Collection

Waves/SSL 4000 Collection

 

下準備

・ノイズ除去

 マイク録音した素材のノイズ除去を行います。今回はボーカルとコーラスにiZotopeのRX8 Standerdを使っていきます。

 まずRX8にボーカルファイルを読み込み、Vocal De-noiseツールを使い、環境音を取り除きます。

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次にDe-Clickツールでリップノイズを取り除きます。

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最後にDe-Reverbで余分な反射音を取り除きます。今回はLearnモードで設定値を決めました。

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 RX8適用前後の音源を実際に音源で聞いてみて下さい。環境音とリップノイズが綺麗に取り除かれ、余分な残響が少なくなっています。

 

https://twitter.com/genna_msq/status/1251801829517619200?s=20

https://twitter.com/genna_msq/status/1251801829517619200?s=20

 

 またボーカルトラックの音量差が大きくなっているので、コンプの反応を良くするために予めリミッターで、飛び出た部分を狙ってリミッターを適用しておきます。

 

適用前

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適用後

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リミッターは透明性の高いBUTE Limiter2を使用しました。

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またボーカルのピッチ補正や各トラックのリズム補正も行っていきます。

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 ・プロジェクトファイルを作る。

 各トラックに分かりやすい名称をつけ、色分けをして、楽器ごとにフォルダ分けしておくと作業がやりやすいです。

 

終わる世界の窓際でのプロジェクトファイルです。

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 次にリファレンス音源を選び、マスターにインサートしたADPTR AUDIO Metric ABに読み込ませます。リファレンス音源を選ぶ基準は、ジャンル、ボーカルの性別、使用されている楽器、BPMなどに注目すると良いと思います。今回は、はな「空気力学少女と少年の詩」、ZHIEND「Trigger」、スーパーカーの「STORYWRITER」を選びました。

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 また予め、センドトラックを作っておきます。今回は全体用のホールリバーブ、ボーカル用のプレートリバーブ、スネア用のプレートリバーブ、ボーカル用のディレイ、コーラスを左右反対に返すためのディレイの5つのセンドトラックを作り、リバーブと後段に余計な残響をカットするためのEQをインサートしました。

 リバーブが200Hz以下にかかってしまうと、音がこもってしまうためローカット、中域はボーカルとの被りを防ぐために1000Hz付近を、高域は不快な響きを防ぐために6000から8000Hz以上をハイカットを基準に調節しています。

 またボーカル用のプレートリバーブのセンドトラックには、リバーブが広がり過ぎてぼやけるのを防ぐために、ステレオイメージャーで音を狭めています。

 

全体用のホールリバーブのセンドトラック

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ボーカル用のプレートリバーブ用のセンドトラック

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 では実際にミックスをしていきます。まずはリファレンス音源を聞きながら、音量とパンのみを調節します。ここでヘッドルームに余裕を作るため、RFUは-20.0から-15.0になるようにADPTR AUDIO Metric ABを見て調節しておきます。

 

 ここで問題点をまとめ、どのトラックにどんなエフェクトプラグインを挿入するか方針を考えて個別に処理していきます。

 

主な問題点

・ボーカルトラックが馴染んでいない。

・ボーカルトラックの音量差と存在感。

・ドラムトラックのヌケと迫力。

・シンセパッドの被り。

・低~中域のこもり。

 

 加工前の音源をDry、加工後の音源をWetと表記してあります。

 

・キック

 Pro-Q3で20Hz以下をローカット。低域の芯として60Hzをブースト。スネアとの被りを防ぐため200Hzをカット。アタック感を強めるため4400Hzをブースト。

 CLA-76でRATIO4でゲインリダクションは-6.0db程度。アタック遅め、リリース早めで潰す。

 Submarineで低域の倍音を生成。

 Omega 458Aでサチュレーションを加え、もうひとヌケを加える。

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・スネア

 Pro-Q3で120Hz以下をローカット。芯の鳴りを増すため200Hzをブースト。中域の被りを防ぐため500Hzをカット。皮鳴りの5000Hzをブースト。ヌケの8000Hzをハイシェルフ。

 CLA-76でRATIOは全押しで、-6.0db程度のゲインリダクション。アタック早め、リリース早めで余韻は残しつつガッツリ潰し、パンチを加える。

 Omega 458Aでサチュレーションを加え、もうひとヌケを加える。

 Abbey Road Platesでセンドトラックを作り、残響を加える。リバーブは高域を削る。

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・タム

  Pro-Q3で60Hz以下をローカット。ハイタムからロータムの鳴りを豊かにするために180Hzをローシェルフ。中域の500Hzをカット。ヌケの3600Hzをブースト。

 Pro-MBで中高域の響きを自然にするために4000HZを潰す。

 CLA-76でRATIO4で-6.0db程度のゲインリダクション。アタックは遅め、リリースは早めで潰す。

 Omega 458Aでサチュレーションを加え、もうひとヌケを加える。

 Abbey Road Platesのセンドトラック(スネアと同じ)に送り、残響を加える。

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ハイハット

 Pro-Q3で400Hz以下をローカット。ヌケを良くするために6000Hzでハイシェルフ。

 PuigChild 660で高音の響きを豊かにしながら、-2.0から6.0db程度のゲインリダクション。TIME CONSTANTは2を選択。

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・OH

 Pro-Q3で200Hz以下をローカット。中域の500Hzをカット。シンバルを持ち上げるため、6000Hzでハイシェルフ。

 PuigChild 670で高音の響きを豊かにしながら、深めの-6.0から10.0db程度のゲインリダクション。TIME CONSTANTは2を選択。

 Omega 458Aでサチュレーションを加え、シンバルをもうひと押し持ち上げる。

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・Room

 Pro-Q3で45Hz以下をローカット。スネアの響きを抑えるため、200Hzをカット。中域を抑えるため、500Hzをカット。金物を持ち上げるため12kHzでハイシェルフ。

 PuigChild 670で高音の響きを豊かにしながら、深めの-6.0から10.0db程度のゲインリダクション。TIME CONSTANTは1を選択。

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・ドラムバス

 ドラムの各トラックをドラムバスにまとめ、エフェクトを加える。

 dbx-160でわずかに針が動くゲインリダクションと緩くかかるコンプを加えてGlueを加える。

 Vitamin Sonic Enhancerで低域と高域に倍音を加える。

 全体用のホールリバーブにわずかに送り、オケに馴染ませる。

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・ベース

 予め、Amplitube 4を通したものを書き出しておく。

  Pro-Q3でキックと被る60Hz以下をローカット。倍音がおいしい100Hzをブースト。中域の被りを防ぐため620Hzでカット。ヌケの2200Hzをブースト。6000Hz以上は不要なのでハイカット。

 Pro-MBでキックとの被りを自然に防ぐため、60Hzでコンプレッション。

 CLA-3Aで最大-6.0dbのゲインリダクションがかかるようにコンプレッション。

 Renaissance Bassで低音の倍音を付加して、重心を下げる。

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リズムギター

 予め、Amplitube 4を通したものを書き出しておく。

  Pro-Q3で100Hzからローカット。コシの300Hzをブースト。中域の被りを防ぐため920Hzでカット。ヌケの4200Hzでブースト。6800Hz以上はノイズが多く、不要なのでハイカット。

 CLA-3Aで-3.0db程度の緩いゲインリダクション。

 Tapeで奇数倍音を付加。

 全体用のホールリバーブに送り、オケに馴染ませる。

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リードギター

  予め、Amplitube 4を通したものを書き出しておく。

 Pro-Q3で200Hz以下をローカット。リズムギターの壁を破るために920Hzをブースト。丸みを得るために6800Hz以上をハイカット。

 CLA-76でRATIO4で-6.0db程度のゲインリダクション。アタック遅め、リリース早めで自然に潰す。

 Tapeで奇数倍音を得る。

 MonoDelayでオケに馴染ませる。この際、8分音符で、1回返ってきて、ローカットとハイカットのディレイ音が原音に対して少量返ってくるように設定。

 全体用のホールリバーブに送り、オケに馴染ませる。

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・ボーカル

  Pro-Q3で120Hz以下をローカット。

 CLA-2Aで-3.0db程度の緩いゲインリダクション。

 CLA-76でRATIO4の-6.0db程度のゲインリダクションで前段のコンプで潰しきれなかった音量差を補う。アタック遅め、リリース早めで潰す。

 Scheps 73で倍音を加えながらボーカルのおいしい帯域を持ち上げる。あたたかみの220Hzをローシェルフ。ヌケの7200Hzをブースト、空気感の12kHzをハイシェルフ。

 Sibilanceで歯擦音だけを自然に抑える。

 ボーカルディレイ用のセンドトラックに送り、オケに馴染ませる。この際、音像がぼやけないように、ディレイは8分音符のモノラルを選択。ディレイ音には200Hz以下をローカット。4000Hz以上をハイカット。

 ボーカル用のプレートリバーブのセンドトラックに送り響きを豊かにする。

 全体用のホールリバーブにわずかに送り、オケに馴染ませる。

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・コーラス

 Pro-Q3で200Hz以下をローカット。

 CLA-2Aで-6.0db程度の深いゲインリダクション。

 CLA-76でRATIO8で-10.0db程度の深いゲインリダクション。アタックは遅め、リリースは早めで原音のニュアンスは残す。

 Scheps 73でさらに220Hz以下をローカット。12kHz以上もハイカットし、奥から聞こえるようにする。

 Renaissance DeEsserで歯擦音を抑えつつ、5000Hz以下の高音も深めに潰し、さらに奥に追いやる。

 R40から聞こえるコーラスをディレイ音が50.0ms遅れてL40に聞こえるようにセンドトラックに送り、ダブリング効果と左右に広げる。

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 また各トラックにボリュームオートメーションを書き、表情をつけ調整していきます。ボーカルはディエッサーだけでは抑えられなかった歯擦音が強く出てしまう部分のボリュームを下げました。

※一部トラック、シンセトラックはsoundcloudのアップロード制限の都合上、省略しています。

 

2mix

 

マスタリング

マスタリングの考え方

 マスタリングはミックスで書き出した2mixの最終の微調整ですので、ミックスで上手くいっていない部分を誤魔化すことはできませんし、色々こねくり回してもいい結果がでることはないので、ミックスで理想通りの音を作り終えておくべきです。

 マスタリングで行う微調整とは主にマスターEQによる音質の微調整。(カットとブーストともに-3.0db程度に抑えましょう)マスターコンプによるGlue効果(まとまり)を得ること。(ゲインリダクションは深くても-3.0dbまで)MS処理による左右の広がり、サチュレーションによる色付け。そして最終段にリミッターを挿し、ピークオーバーをして音が劣化するのを防ぎ、アップロードするフォーマットに適した音圧を上げることです。

ラウドネス(音圧)について

 ラウドネスとは聴覚上の音の大きさです。現在はLUFSという単位が用いられています。音圧戦争時は最大-6.0LUFSという爆音の曲もありましたが、現在はCDのLUFSは-9.0(±1)位に抑えられています。

 また、ストリーミング配信をすると、規定のLUFSを越えると音が自動的に小さくなるようになっています。またラウドネスとは別にトゥルーピーク値も決まっています。主要配信先のラウドネス規定は以下の通りです。これを見るとストリーミング配信をする際は、ラウドネス値 -14LUF、トゥルーピーク -1dBTPがベターだと考えられます。

 

Apple Music

ラウドネス値 -16(±1)LUF

トゥルーピーク -1dBTP

 

Spotify

ラウドネス値 -13~15、推奨-14LUF

トゥルーピーク -1dBTP

 

Youtube

ラウドネス値 -13~15、推奨-13LUF

トゥルーピーク -1dBTP

 

Amazon Music Unlimited

ラウドネス値 -14UF

トゥルーピーク -2dBTP

 

 

実際のマスタリング

 まずプロジェクトファイルを新しくマスタリング用に作り、2mixを読み込んでいきます。この際もマスターにADPTR AUDIO Metric ABを挿しましょう。

 

・カット用EQ

 まず、不要だったり出過ぎた帯域を削るためのEQで処理をします。

 Pro-Q3のNatural Phaseモードで可聴範囲外の20Hzと20kHzをそれぞれカット。また基音やベースの倍音が集中している135Hzを-1.5dbカット。

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・マスターコンプ

 マスターコンプでGlue効果を得て音を引き締めます。

 Vertigo VSC-2でRatioは2でゲインリダクションが-2.0db以内に収まるようにスレッショルドを調節。アタック遅め、リリース早めの自然なコンプレッション。また60Hz以下にコンプレッションがかからないようにフィルターをオン。

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・MS処理

 M(ミドル)とS(サイド)で別の処理を行い、左右に広がりを出します。今回はEQで行いますが、コンプやサチュレーターで行う場合もあります。

 Pro-Q3のNatural PhaseモードでM側を-1.0db下げ、低域を強調するため80Hzから+2.0dbローシェルフ。またボーカルのヌケを良くするために3000Hzを2.0dbブースト。S側は左右に広がってしまいがちな低音を抑えるために80Hzから-2.0dbローシェルフ。空気感を加えるため8000Hzから+2.0dbハイシェルフ。

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・サチュレーターで色付け

 ここは行わない場合もありますが、今回はもう少しあたたかみが欲しかったので、真空管式のサチュレーターを通して色付けをしました。

 Tube Saturatior 2で歪まない程度にDRIVEを動かし、倍音を加える。

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・リミッターで音圧を調整する

 アップロード先に合わせて、音圧を上げます。今回は主にbandcampによる配信目的だったので-9.0LUF、-0.3dBTPに調節しました。

 Pro-L2のModernモードでオーバーサンプリングは最大の32x。トゥルーピークを-0.3dBTPに設定。ゲインを-9.0LUFになるように上げました。またこの時ゲインリダクションが-6.0dbをこえないように注意しました。

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反省点

 今回のミックスを振り返って個人的な反省点です。まだまだありますが特に気になる点です。

・ドラムの音が固い。

フィルインの時にタムが不自然に盛り上がってしまう。

・ボーカルのダイナミクスを潰し過ぎた。

・ベースをもっと歪ませても良かった。

 

あとがき

 最後までお読み頂きありがとうございました。少しでも皆様の参考になれば幸いです。なにか不明点がありましたらツイッターアカウント@blueseagull97までお問い合わせ下さい。といっても僕もまだまだ未熟です。これからも良い音源を作ることの出来るように精進したいです。

 最後に宣伝です。現在Fragile Flowers名義で1枚ずつシングルとアルバムを配信しています。良かったら聞いて頂けると幸いです。

 

 

参考書籍/Webサイト/動画チャンネル

 

 

バンドについて /オバタ

当たり前の事なんですが音楽を聴く時

作り手のバックグラウンドが分かると聴こえ方が違うって体験が頻繁にあります。

 

身近な所だと同じ界隈のバンドだったとして音源は知ってるが面識は無い状態で聴くのと、知り合ってその方の人となりだったり影響下にあるモノが分かった状態で聴くのではまるで違います。

 

アメリカのヒップホップで考えると常に事件や珍事が蔓延っていてそこで興味深いラッパーだったりトラックメーカー、プロデューサーを見つけて掘っていくのは面白いです。

 

今回は私がやっているMYXAってバンドのhickey epについて音楽の事は省いて簡潔に書きます。

 

1、hickey

学生時代に最後に作った曲、叶わなかった思いや願いをまとめて一旦燃やして社会に出よう的な意欲作です。こうやって書くとポジティブですが殆どなにも成し遂げてないしやり残した事ばかりなのでネガティヴな思想がこもってます。

シェイクスピアロミオとジュリエットに出てくる「星巡りの夜」って台詞をイメージして音は組み立てました。一見前向きに感じますが原作だとこの台詞はネガティブな意味で伏線として使われています。

 

2、highral

厳雪迫る冬の曲

Re:ゼロから始める異世界生活】一期の15話で主人公のスバルがレムを抱えてロズワール邸に辿り着いたがエミリアを失ったパックが覚醒してエンドロールが流れるシーンがあります。

ここの豪雪の中スタッフロールが流れるだけのエンドロールの部分をイメージして作りました。

余談ですがこの曲の制作中にライブハウスで出会ったさくといま一緒にバンドやってるってくっそ偶然ですね。彼は昔さくれむって名義で活動しててれむはリゼロのレムからとったとの事でしたので。

 

3、Assy

何年かは忘れましたが、中学の国語の1番最初のページに載ってる【虹の足】ってタイトルの見開きの文章をイメージしました。

文章そのものってよりは現時点から、その頃に追憶ってイメージでノスタルジックな雰囲気を音にしました。

ロケーションは白波が良く立つ遠浅の残暑が僅かに残る浜辺の夕暮れです。

 

4、intro

これを演奏すると頗る気分が良くなります。

簡単なので誰かにも体験して欲しいです。

 

音楽以外で影響受けて作るのが殆んどですので、この機会に描けて消化出来たのはとても良かったです。

 

読んで頂きありがとうございました。 

 

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ここだけの話 /jade

前までは僕がここ最近思い続けてきたことを綴りました。もう満足です。

 

あと一回、僕のくだらない話を書く機会をいただけたのでもうすこしやわらかい話を。

 

僕は買い物が苦手です。

 

「洗剤とサラダ油、からあげ作りたいから鶏胸肉、、、あとじゃがりこ買ってきて」などとおつかいを頼まれることが多々あります。

 

スーパーや大きめの薬局に例のごとく行くわけです。

魚釣りと果物か好きだから、スーパーや薬局に入ったらまず先に果物コーナーに行くわけです。季節のフルーツがずらりと並んでいる。地元のいちごが売ってるとなおテンションがあがる。シャインマスカットを見るときの眼は、プラモデルを眺める少年少女のそれに近い。

スーパーにおいては、鮮魚コーナーに一目散にダッシュ。おおおお今日はサワガニが売ってる!しかも泳いでる!!唐揚げにしたら美味しそうだな〜!

 

30センチを超えるアジが300円で売ってる。イナダが598円で売ってる。。。

30センチを超えるアジは、釣り人にとっては「尺アジ」として重宝されていて、滅多につれません。

僕が住んでいる神奈川では尚更です。イナダだって、梅雨明けや夏にならないとオカッパリから釣ることは至難の業。

アジを釣るための装備にも、イナダを釣るための装備にも合わせて何万かけたことやら、、、フェンダージャパンのシンラインなら買える。ついでに弦を数セットと、ピックと、チューナーも買えるだろう。それくらいお金をかけました。

 

釣れないの連続、それが、目の前に数百円で売っている。たしかに目の濁りからしてそれほど鮮度は高くないかもしれない。これって、パチンコにハマってるのと同じちゃいます?なんて省察するわけです。

 

マグロのさくが安いので、フライにして食べよう!と意気込んで買い物かごへ入れます。

 

次はお菓子コーナー。コンビニで買うじゃがりこが約半額で売っている!3箱ほどカゴになげいれます。

 

土日の朝ごはんに冷凍あんかけラーメンを、来週の朝ごはんにパンを、なんだかアイスも食べたくなってきたなあ。今日は金曜日だから、お酒も買っちゃおう。ほろよいでさえ、半分で満足しちゃう私なので、相方に半分飲んでもらえるようにレモンサワーあたりにしておこう。。あまり奇をてらう飲み物は消費してくれないから、、、、

 

ああ、そうだ、どうせここまできたし明日以降の夕飯の材料も買ってしまおう!

 

そう意気込んで豚バラ、豚こま、ナス、ピーマン、キャベツ、玉ねぎ、、、、などを次々とカゴに入れていきます。

 

よーし、これでしばらくは食事に困らないな!いつもコンビニ弁当や外食、出前だから安上がりだ〜やっぱ自炊すべきだな〜などと考えながら帰路につきます。

 

 

 

 

 

「え、サラダ油は?」

 

哲学やら教育学やらなんかに耽る私は、この世で一番買い物が下手なのです。

 

ここだけの、話。

 

じゃがりこだけは、なぜか忘れないけどね。

へへへのもへじ /ハシモニュウ

窓がないはずの小屋の扉を開けると、突風で体が倒れそうになった。

名前も知らないご先祖様に粗相がないようにと、入る前にしっかり手を合わせる。

実家の小さなお寺である。

 

テレビの後ろから一日中視線を送り、

どこへ消えたかと思えば不躾にタンスの上に座っていたり、

前を歩く一昔前のOL風な女性は一瞬のうちに消え、

タキシード姿の浮かない表情をしたおじ様はいつまで経っても階段を最後まで上れないでいる。

彼らに時流の角度や重力は関係ない。

 

故人の噂話なんかをしていると、テレビが消えるのは茶飯事であるし、

怒りを表す赤い光が居間の壁なんかに映った時は注意が必要だ。

 

高いところに手を伸ばそうとすれば「危ない!」と機械的で聞き慣れない高めの声が忠告してくれることもある。

思っている以上に色々なモノが我々の周りを通りかかる。

 

最も危険なのは自分の背後であるのに、

目が後ろについていないのは余計なモノを見ないためだ。

 

近くにいるだけで安心する人というのは、悪霊の類を寄せ付けない一種の「バリア」のようなものを持っている人だ、と聞いたことがある。

自分もこれに当たるようで、怖い思いをしたことがないのは強力な守護霊と、この「バリア」のせいだろうか。

 

 

幼少期によく訪れた、母が生まれ育ったO市T町は、

妙にノスタルジーで、所謂逢魔時なんかは特に不思議なオーラに包まれてる感覚を味わった。

辺りが静まった夜中も青い光に守られているような温かい記憶が残る。

 

海軍として戦死した曾祖父の訃報があった日、

愛用していた椅子が水浸しになっていた、等の話を聞いたせいかもしれない。

 

雪が溶けたら記憶の回収のため、久々に訪れるのもいいだろう。

水木しげる先生の故郷である境港市にもいつか行ってみたいが、きっと似ている場所なのだろうと想像する。

 

 

あの世に期待する人も少なくはないだろうが、

この世に負けず劣らず、何もない非常に退屈な場所らしい。

 

「動け!生きろ!蘇るな!」

第749夜「猿のワルツ」二〇二一年二月二十三日 /モノ・ホーミー

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第749夜「猿のワルツ」
(二〇二一年二月二十三日)

猿たちに気を取られているうちに、おれたちはいつのまにかすっかりとらわれてしまっていたのだ。
猿があちらで物を落とす。猿がこちらでピョンと跳ねる。猿がそちらでギャアと鳴く。それについ、振り向かずにはいられない。
ドン・ピョン・ギャア! ドン・ピョン・ギャア! それはワルツのリズムだった。
ドン・ピョン・ギャア! ワン・ツー・スリー。
ドン・ピョン・ギャア! ワン・ツー・スリー。
そこらじゅうしっちゃかめっちゃかで、おれたちはどんどんたおやかになる。流れるような身のこなしで、髪も服もふわりと舞う。
猿たちはどんどん増えてゆく。指の先まで優美な体を、刺すようなけたたましい音が貫く。
くるくるくると回るおれたちは、誰ひとり猿を捕らえられない。ケタケタケタと響く猿の笑い声まで、ワルツのリズムを刻んでいる。
ドン・ピョン・ギャア! ワン・ツー・スリー。
ドン・ピョン・ギャア! ワン・ツー・スリー。
青白く血の失せた顔色さえも、おれたちの品位を際立たせている。
ドン・ピョン・ギャア! ワン・ツー・スリー。 
ドン・ピョン・ギャア! ワン・ツー・スリー。
いつか倒れて立ち上がれなくなるまで、永遠に踊りは続いてゆく。

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2021年2月23日の日記

なんとなく落ち着かなくて家を出たはいいけれど、入れるお店がどこにもなくて結局街をふらふらと歩きながら貝がら千話を書いた。以前はよく外でスケッチすることもあって、友だちと何人も連れ立って出かけて絵の具を広げたりしていたけれど、もう何年もそういうことはしていない。外で何かするのは久し振りだった。森に出掛けたり、水族館や、公園、とても楽しい時間だったな。みんなはいまどこでどうしているんだろう? 共有していた時間は過ぎ去った過去というよりも、溜まりのように、どこか遠いところにずっとあるもののような感じがする。

最近、洗濯機が壊れてしまって、二槽式の洗濯機に買い替えた。全自動とくらべて操作についての不安はあったけれど、そもそも壊れかけの洗濯機が本格的に停止するまでの数年間を、エラーが出る度に洗濯機に駆け寄って、世話をして、体感30%自動くらいの状態がずっと続いていたのだ。やってみたらそれほど苦にはならいどころか65%くらいに進展したといってもよい。
水をどのくらい使うのかとか、どのくらいの洗われ加減にするのかとか、どこまで脱水するのかなど、自分で調整できることも気に入っている。こんなことを書くと面倒そうに思われてしまうかもしれないけれど、基本的にはタイマーの目盛りを変えるだけだ。やってみて、気に入らなければもう少し回す。料理でもそうだけど、測るのが苦手なのでこういうやり方が向いているみたいだ。
そういうわけで、このところ洗濯がとても楽しい。急に洗濯機がかわいく思えてきてしまって、使い終わった洗濯機をきれいに拭いたりしているのはわれながら変な感じである。
二槽式洗濯機に替えてびっくりしたことがふたつあって、ひとつは使う水の量だ。あの大きな洗濯槽に水を溜めたら、そりゃあたくさん使うに決まってはいるけど、洗濯機に任せて洗濯機が勝手にやるのと自分で蛇口をひねるのとではまったく感覚が違っている。そもそも洗濯機が何回すすぎをしているのかさえもまったく気にも留めていなかった。かといって、水を減らしたり、回数を減らせば、あたりまえだけどきれいにならない。
各家庭に専用の洗濯機があって衣服を清潔に保つことができるだなんて、なんて凄まじいことなんだろう。どこなのかさえもよくわかっていない遠くの水源から水が引かれてきて、あれこれと処理されて、自分だけの用を足すためにお金さえ払えば好きなだけ水を使えるだなんて、あまりにも途方もないことに思えてきた。考え出すと頭がくらくらしてきてしまう。
もうひとつは排水に含まれるごみの量だ。洗濯機には糸くずネットがついていて、ここにもかなり溜まるけれど、なんとなく排水パイプにフィルターを噛ませてみたらたった一度洗濯しただけで思いの外たくさんの糸くずがたまった。糸くずというか、乾いていれば糸くずだろうけれど、ほこりと水と洗濯石鹸が渾然一体となった、ほとんどヘドロのようなものだ。こんなものを毎日垂れ流して平気でいたのかとショックだった。服はきれいになるけれど、知らないうちに自分の外側を勢いよく汚していたのである。
思いつきではじめたけど、こんなものを見てしまったらフィルターをつけ続けないわけにはいかない。でもこうして手入れしていけば、結果的には長く清潔に洗濯機を使えることにもなるのかもとも考えたりもする。
洗濯機が壊れるまでよく考えてみたこともなかったけれど、衣服をきれいに保つことは実はとても大変なことで、からだを守るための衣服が汚れていたら病気の原因にもなってしまうし、洗濯は案外命がけだ。
もうこんなにいい年の大人なのに全然わかっていないことが本当に山のようにたくさんあって、気が付くと辛く悲しくもなるけれど、知らないでいるよりはずっといい。自分の生活や、暮らしている社会が、どんなふうに成り立っているものなのか、何を壊して何を作っているのかを、もっとよく知りたいと思っている。

喫茶めるし /すりっぱ

旭川にあった『喫茶めるし』
とてもかわいい喫茶店だった。

出会えて、何度か行くことができてよかったな。なかなか遠出もできない期間に閉店してしまったのでお別れができていなくて、なんだかまだ実感がなくて。でも、実感ないままでいい気もしていて。

このSPECIAL EDITIONを企画していらっしゃる橙さんが2019年に企画された『100%takaramono』にわたし、すりっぱも参加させていただいて、そのときに配布していた無料冊子にめるしのことを書いていたのでそのままのせてみます。

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わたしがいつか開業する予定の
『喫茶フルーッ』の店名について。
実は旭川にあります『★喫茶めるし』にてヒントを得ました。 

喫茶めるしのメニュー表に「フルーツパフェ」や「フルーツサンド」があるのですが、
その「フルーツ」の表記が「フルーッ(ツが小文字)」となっているのです。
これは誤字なのか かわいいからなのか、マスターやママさんに聞いてみたことはないのですが、喫茶店でよく見かける誤字が お茶目でかわいくてすごくすきで。よくあるのが「カッカレー(カツカレー)」などです。

★喫茶めるし…2つの味のソーダが楽しめるダブルフロートが有名です。ショーケースにぬいぐるみがたくさんいて可愛いので、ぜひ行った際には注目してみて!天使のキティちゃんがいます!

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このとき(2019年)は、喫茶店をやるなんてことは夢物語で、でもいつかやるぞ!と宣言していたのですね。そのときから『喫茶フルーッ』という店名でやると決めていました。

そして、2020年に『喫茶めるし』閉店。
2021年に 『喫茶フルーッ』ができます。

フルーッの名前の由来、めるしのマスターとママさんにお話するかすごく迷ったのです。でも、めるしがなくなったいま、それも叶わなくなってしまいました。なんだか全部『これでいいのだ』の気持ちです。

フルーッにもかわいいぬいぐるみをおこう。
かわいくてきらきらしていて、でも落ち着くふわふわに包まれて。遠くにいすぎていつまでも追いつけないけど、いつまでも追いかけて走っていようと思います。

喫茶フルーッの店主、すりっぱでした!
(言ってみたかった!)

おわり

家族の話 続編 / サワヤーン

こんばんは。サワヤーンです。

前々回に書いた家族の話ですが、妻に読まれたところ「おい、育メンぶるな」「家事やってるアピールするな、わたしが家事やってることも書け」などの指摘を受けましたので、若干加筆をさせていただきたいと思います。

自分と妻は決して不仲ではありません。(大切なお知らせ風に言うと) 今後ともよろしくお願いいたします。

 

子どものお弁当作りは全て自分がやっているような書き方をしてしまったかもしれませんが、妻がやっている日もあります。半分くらいあります。すみません。

あと卵焼きの作り方はぶっちゃけ妻に教えてもらってます。料理できる男みたいに書いてしまいましたが、僕ができる料理は卵の白身も使って作るカルボナーラと、野菜炒めとオムライスくらいです。

 

下の子の離乳食は全部妻が作っています。。食べさせるのは自分もやってますが、だいたい妻です。

家の掃除機をかけるのと、洗濯も妻です。洗濯物を干すのは半分くらい自分かな。。掃除機もたまにやりますが、下の子を抱っこしたままソファーで僕が寝てる時に、妻が洗濯物干してます。(起きたら干し終わってたりする)

 

僕が仕事の日は、子どものお風呂は妻が入れてます。体を洗って、頭を洗って、お風呂から出たら髪を乾かしてあげて、パジャマを着せてから歯を磨かせて、子どもたちが眠くなるように茶の間の電気を暗くして。

下の子がぐずっているのを抱っこしながら、上の子のレゴ遊びに付き合ったりしてくれているのも妻です。

 

25時くらいに仕事から帰ると、3人並んで寝ています。全員同じポーズで寝ている日もあります。

 

夜中に下の子がぐずって起こされて、ミルクを作ってあげるのも妻でした。

 

と言う感じで、別の角度から家族の話をか書かせていただきました。本当、いつもありがとう。

 

今ちょうど25時。仕事が終わってから職場でこの文章を書いているのですが、家族に会いたくなったのでそろそろ家に帰ります。

帰ったら、またおんなじポーズで寝てるのかな。