陽気さと、不気味さを
持ち合わせた秀吉の衣装とは?
行商人から織田家の重臣へ。藤吉郎から羽柴秀吉へ。下克上の世で大出世していった男。そこには、さまざまな形態の龍が寄り添っています。
質実剛健で、倹約家でもある道三。彼がいる場所には常に生死の緊張感があります。それを、テーマカラーの「黒」と差し色である「赤」で表現しました。室町時代のダース・ベイダーという感じでしょうか(笑)。
①胴服とは、羽織の原型になった上着の一つで、武士の普段着です。
②襟元には、差し色で「赤」を入れてアクセントに。
④道三の存在感を出すために、柄の生地に透け感のある布を重ねてボリュームを。
一族一門一家を示す文様を大きく配置したデザインの直垂(ひたたれ)は、現代でいうフォーマルスーツのようなもので、ランクで言えば直垂、大紋、素襖(すおう)の順。ただ、大紋がはやったということもありますが、直垂、大紋、素襖では生地の違い、袴の腰紐(こしひも)、胸紐(むなひも)、小露(こつゆ)などにも違いがあります。
武将たちの晴れ舞台ともいえる戦場(いくさば)で羽織る、豪華で派手な陣羽織!シリーズ最後は、羽柴秀吉を紹介します。
強烈な存在感を放つ斎藤道三。その力強さと重厚感を表現するために衣装デザインで工夫したことは?