短期売買のファンダメンタルズ高速判定法
ファンダメンタルズに関してはわかりやすい本があるので基本はそれを読んでおけば十分だと思う。
株式投資の学校[ファンダメンタルズ編]
ファイナンシャルアカデミー著
ファンダメンタルズ投資の教科書
足立武志著
この二冊を読めば基本はわかると思うので、この二冊必読の上で短期での実践的な考え方を紹介する。
私は中長期はほとんどやっていないので、ファンダメンタルズは悪化しない限り下値リスクを限定する要因の一つと考えている。
もちろん好決算で一株益が大きく増えれば、株価の水準訂正を見込んで順張りで上値の目標株価を想定して買っていくこともしているが、
2017年現在バブルが始まって5年、買うのは小型ばかりだから崩壊したら逃げられないので短期売買前提でそこまで詳しい分析はしていない。
まず利用する基本的な用語の確認
EPS=一株益
BPS=株純資産
PBR=一株純利益
PER=株価純資産倍率
ROE=株主資本利益率
数字で見た方がわかりやすいと思うので株価1000円、PER10倍、PBR0.5倍の会社があるとする。
一株益(EPS)=1000÷10=100円、一株純資産(BPS)=1000円÷0.5=2000円となる。
この数字は計算しなくても四季報や決算短信の最初のページで確認できる。
そして
1,株価=一株純資産×PBR
2,株価=一株益×PER
が成り立つ。
慣れてればぱっと見で判断できるので、わからないならこの二つを暗記してやってれば慣れると思う。
この二点から売買判断の簡易判定を行う。
決算発表があって一株益が10円増えた。
そうするともし同じPERが適性ならばその分だけ株価が上がることになる。
今回はPER10倍なので株価の適正値が100円上がることになり、現在株価が1000円なら1100円までは買えるといった判断になる。
一株益が50円増の大幅増益で一株益150円になった場合、同じように考えるなら150円×10倍=株価1500円となるのだが、ここが少し変わってくるところだ。
特別利益ではなく本業で50%も増益したということになると、PER10倍ではなく15倍、20倍まで買えるんじゃないかと考える投資家が出てくるのだ。
日経平均の過去の平均的PERは15倍程度なので、これは基準値として暗記しておく。
PER10倍というのは平均より低いので、この会社は成長性がないと思われていた会社だろうと推測できる。
成長性があるかどうかなどというのは非常に判断が難しいので、ここではROEが高いか、つまり利益率が高いかどうかだけを見ることとする。
ROEは目標が8%と言われているので仮にこれを基準とする。
ROEが低い場合、だいたいその会社は低PBRである。
資産で見れば株価は安いが、成長性もなく利益率も低いので、下はなさそうだがPBR1倍以上を買うような会社じゃないなといったとこだ。
東証2部やJQの地味系高配当株などがこれにあたる。
ROEが高い場合だいたいはPER50倍、100倍、あるいは赤字でPBRが5倍とか10倍みたいなマザーズのネットやゲーム株のようなものが多い。
これは5年後に利益が10倍になればその時のPERは10倍になるから、今PER50倍なら100倍くらいまでは買えるといったロジックである。
長期投資家ならいざ知らず、5年後なんてわかるわけないから、短期においてはそういう投資家がこういうロジックで買ってきそう、買ってきてるのだろうというのを読むゲームである。
ソーシャルゲーム株など今までなかったものを開発して利益が見込まれるという場合は、売り上げ予測などから想定利益を計算して一株益を算出するしかないので難しくなる。
こういった分野は専門外なので読めないし、、ファンダメンタルズより煽られたタイミングの需給の比率が高いので今回は省く。
ここまでをまとめると以下のようになる
買いたい銘柄を発見
1,PBRで判断
PBR1倍割れなら下値リスク限定的だろうと確認、PER判定へ
PBR1倍以上の場合、成長性が必要と確認、PER判定へ
どちらの銘柄か
A割安系銘柄(低PBR、低PER、高配当など)
A1、適性PER10倍で変わらずの場合の目標株価想定
A2、適性PER15倍になりそうな場合の目標株価想定
B成長系銘柄
PBRでは割高なのでPERで判断へ
割高成長株を買わないなら買い見送り、買い検討なら次のプロセスへ
B1、PERで上値余地を判断
B2、現PER50倍として、予想一株益を想定してPER算出
B3、想定した一株益で50倍まで買う
B4、想定した一株益で100倍まで買う
3,日足、週足、月足で過去の高値安値の間のどのくらいの位置にあるか
短期なら日足だけでもいいが、週足、月足で高値安値の間の安値に近いほど長期トレンドの転換期待、テクニカル良好と判断
4,四季報で直近5年程度の業績確認(事前に調査してる会社なら必要なし)
黒字で安定してるか、一株益の推移増益基調か、大赤字計上などないか、赤字から黒字のタイミングなのか、など
どういう形なら買うのかは自分で事前に基準を作っておくのがいい
5これらを元にチャートや値動きから市場はどの辺を目標株価としているのかを判断
実際には10~15倍あたりのどこか、50倍~100倍の間のどこかでに収束する、または行き過ぎたりする
これくらいなら10~30秒で確認できるので短期売買ならこの程度でいいと思う。
考え方としては成長株はPER高いがPBRも高い。ROEが高いので高収益によって割高さが正当化される(3年、5年後予定通りなら割高じゃなくなる計算)。
バリュー株は成長性やROEなど利益率が低いからPERは低く評価されるがPBRも低いので指標上は割安になる。
バリュー株がが何かのきっかけで成長株になるところが一番安全で儲かり、成長株が成長しなくなるとこが一番危ない。
資金量が少ない、短期が多いなら成長株のほうが早く儲かる可能性が高いから比率高め。
資金量が多い(億くらい~)、長期でやるなら資金を減らすリスクをとりすぎないように、バリュー寄りを多めにしつつ成長株を一定比率組み入れるのがいいのではないかと思う。
私は現金比率を高くすることでリスクやストレスを軽減する方法を採用して、その銘柄の自信度によって投入額を決めるわりと適当な基準にしている。
自信があってかつリスクが低い場合は一気にいったっほうがいい。
特に資産が少ない場合は生活コストの比率が高いから一気に増やすことが必要。
今回は短期売買のファンダメンタルズということでファンダメンタルズから売買判断に入ったけど、実際は3番目のテクニカル面から入った方がいい。
業績がよくなったといってもプロのコンセンサスで予想済みだったり、今がピークだと判断して長期投資家が売ってきたりといったことは予測困難だからだ。
チャートの中の一要因がファンダメンタルズであり、チャートが優先され織り込まれるが、株価は最終的にファンダメンタルズに収束するので重要であるという位置づけなのである。
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