栃木県聖火リレー最終日の29日、宇都宮市のゴール地点などでは、観客が「密集」する場面が見られた。
午後7時すぎ、県庁前の交差点。フィナーレの1時間前だが、多くの観客が並んだ。宇都宮市、40代の主婦は「一生に1度の経験。少しでも見たい」と語った。
大会組織委員会は県庁前を「人出が多くなるエリア」と警戒。足利市で密集状態が発生した前日の反省を生かし、スタッフらが「観覧は2列まででお願いします」「密集するとリレーが中止になる場合があります」などと拡声器を使って繰り返し呼び掛けた。
だがゴールの時間が近づくにつれ、仕事帰りの人や親子連れらが集まった。同8時すぎ、ランナーの姿が見えると、並走するように歩道を小走りする人も。県内最後のトーチキスの瞬間は、歩行者用の通路がなくなるほど観客同士が肩を寄せ合い、カメラを構えた。
一方、組織委は終了後の会見で「宇都宮の人出は多かったが、密は回避できた」と振り返った。