【おちょやん】ネタバレあらすじを最終回まで先行中

NHK連続テレビ小説・第103作【おちょやん】のネタバレあらすじと各回の全セリフ、そしてキャスト紹介を最終回まで書き続けています。

朝ドラ【おちょやん】は女優・浪花千栄子さんをモデルに、その生涯を再構成してフィクションとして作られたドラマ。

(C)大塚製薬 オロナイン軟膏のホーロー看板
昭和の時代、街角でこの看板があちこちに貼られていましたが、この笑顔の方が浪花千栄子(なにわ ちえこ)さんです。

【おちょやん】のヒロイン千代を演じるのは【とと姉ちゃん】に続いての朝ドラ出演となる杉咲 花さん。そして夫の天海一平役は成田凌さん。

成田さんも【わろてんか】に続いての朝ドラ出演です。【わろてんか】は吉本興業創業の話がベースになっており、【おちょやん】は松竹新喜劇ということで、比較しながら見るのも面白いかもしれません。

ナレーションは落語家の桂吉弥さん。主題歌は朝ドラでは初めてとなる秦基博さんの「泣き笑いのエピソード」。

貧困の幼少期から芝居の世界へ。そして戦後「大阪のお母さん」と庶民から慕われたお千代さんの人生にはどんなドラマがあったのか?

当時の世相も合わせて朝ドラ【おちょやん】、そのネタバレあらすじと感想を、最終回まで書き続けていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

尚、ここから先はネタバレになりますので、お読みになる際はくれぐれもご注意ください。

またネタバレに関しましては、事前情報に基いて推測で書き足している部分もありますので、予めご了承お願いいたします。

【おちょやん】ネタバレあらすじ

朝ドラ【おちょやん】は、明治時代末期に大阪・南河内の貧しい竹井家に生まれたヒロイン千代が少女になった頃からスタート。

9歳の時に道頓堀の芝居茶屋に女中奉公に出され、やがて女優を夢見て芝居の世界へ。京都の映画撮影所などを経て、大阪で新しく生まれた「鶴亀家庭劇」に参加。

そこで将来の夫である喜劇界のプリンス・天海一平と出会い結婚。夫婦は二人三脚で理想の喜劇を目指して奮闘するが…。

戦争が2人の運命を大きく狂わせてしまい、終戦後に離婚することに。それと同時に芝居の世界から去っていく千代。

しかしある日突然、ラジオから千代の声が流れ出たのである。それは12人の子供を抱える母親役として出演したラジオドラマだった。

大家族の泣き笑いのドラマは瞬く間に大きな反響を呼び、いつしか千代は「大阪のお母さん」と呼ばれるようになり、上方を代表する女優になっていったのである。

というのが【おちょやん】のおおまかなあらすじです。

貧乏暮らしで、ヒロインが小学校にも満足に通わせてもらうことができないという状況は、今までの朝ドラでも描かれてきました。

特に思い出されるのが、あの名作【おしん】。NHK連続テレビ小説第31作で、1983年(昭和58年)に1年間放送されていた名作中の名作。

1907年(明治40年)、4月から尋常小学校へ通うのを楽しみにしていたヒロインおしんだったが、口減らしのために材木店に奉公に出されてしまうという出だしでした。

1907年といえば、ヒロイン千代の実在モデルである浪花千栄子さんが生まれた年でもあり、何かと共通点を感じる【おしん】と【おちょやん】。

過去作品を思い出しながら、【おちょやん】のあらすじを一足早くお楽しみください。

第20週(4/19-4/23)ネタバレあらすじ

朝ドラの昭和24年(1949)の出来事

【まんぷく】
大阪・池田市で立花萬平(長谷川博己)が池田信用組合の理事長に就任。香田タカ(岸井ゆき)が大阪帝大に合格。

【べっぴんさん】
神戸ですみれ(芳根京子)たちの「キアリス」が法人化。紀夫(永山絢斗)が経理職で入社。初代社長には麻田茂男(市村正親)が就任。

と、関西各地で戦争から復興し始めた朝ドラの世界で、同じく昭和24年に鶴亀新喜劇を旗揚げした【おちょやん】、その一年後の大阪・道頓堀を舞台にした【おちょやん】第20週のあらすじです。

鶴亀新喜劇の稽古場

鶴亀新喜劇旗揚げから一年が経ち、一平は劇団員たちに一周年記念興行で「お家はんと直どん」を再演したいと話し出した。

初心に帰るため、というのは建て前で、一平はここ最近、まったく新作が書けていないのだ。

そんな時に、突然、灯子が劇団を辞めるを言い出した。

千代たちが戦後すぐに福富の焼け跡で芝居をしたことがあったが、それを見て感動し、役者を志した娘が灯子だった。

自分には喜劇女優など無理だったと言う灯子だったが、彼女の頑張りを見てきた劇団員たちは必死で引き留めるが、頑として耳を貸そうとしない灯子。

灯子の家

灯子が自信を失っていると感じた千代は、夕方、灯子の家を訪ねた。みんな灯子のことを応援しているから、また一緒に頑張ろう芝居をやろうと優しい声をかけると…。

うちは、あんたの顔なんか見たないんや! 早よ出てって!

思いがけない言葉を口にされ唖然とする千代。気付かないうちに、灯子のことを傷つけていたのかもしれない…、そう思い落ち込む千代だった。

天王寺・天海家

その夜、寛治が千兵衛とケンカして顔にアザを作って帰ってきた。ケンカの理由を千代から問われ、その重い口から飛び出した内容は…。

一平が灯子の家から出てくるのを見た千兵衛が、一平と灯子はできてるんじゃないかと言ったから。

それを聞いた千代は、千兵衛の早とちりと笑い出した途端、そばにいた一平が土下座した。

堪忍!

魔が差しただけ、千代だけが一番大事、そんな一平の謝罪も聞こえないほど、千代の怒りは大きかった。

岡福うどん

天海家を飛び出した千代は岡福の家に身を寄せていた。どうしても一平を許せないなら離縁してここで暮らせばいいというシズ。

しかし、劇団のことを考えると、どうすべきか考えがまとまらず、すぐには答えが出せなかった。

そんな時、大山社長が千代を訪ねてきた。今の新喜劇があるのは千代のおかげだと、普段はめったに人を褒めない大山が珍しくそんなことを口にした。

千代は一平が新しい台本が書けない苦しみから灯子に甘えてしまったことを悟っていた。そしてそのことを千代に分かってもらうために、大山社長がここまでやってきたということも。

しかも大山社長は、今や病を抱える身。

何があっても芝居だけはちゃんとやりますさかい、安心して体養生してください

余計なお世話やったな

その夜、千代はみつえに言った。

何度もよう考えたんやけどな、うちは一平が灯子にしたことが許せへんだけやねん

だから、灯子が一平を許してくれるなら、また灯子と芝居をしたいし、一平ともこれまでどおりでいい…。

灯子の家

次の日、千代は一平を連れて灯子の家にやってきた。

ええか、百回でも千回でも謝んのやで。ただし、遊びやったとか言うたら絶対にアカンで。余計傷ついてしまうさかい

一平に言い含めていると、灯子の家からある人物が出てきたのである。

(つづく)

第19週(4/12-4/16)ネタバレあらすじ

昭和23年(1948)朝ドラヒロインたちの年齢と居場所まとめ (大阪局編)
昭和23年(1948)朝ドラヒロインたちの年齢と居場所まとめ (大阪局編)

【てるてる家族】
池田市に「岩田製パン店」開店
岩田家三女・秋子(上野樹里)誕生 0歳

【スカーレット】
滋賀県の信楽に転居して2年目
川原喜美子(戸田恵梨香)10歳

【わろてんか】
寄席再開から2年後(ドラマはてんが54歳の時に終了)
北村てん(葵わかな)55歳

【べっぴんさん】
「キアリス」が大急百貨店に支店開設
坂東すみれ(芳根京子)22歳

【ごちそうさん】
泰介が料理店「まるおか」の娘・真沙子に初恋
西門め以子(杏)42歳

【まんぷく】
「たちばな栄養食品」が「ダネイホン」発売で東京進出
立花福子(安藤サクラ)28歳

【カーネーション】
糸子が資金を貸して、周防(綾野剛)が隣町に自らの店を開店
小原糸子(尾野真千子)34歳

【おちょやん】
道頓堀「鶴亀新喜劇」新結成
天海千代(杉咲花)41歳

ちなみに【エール】では、裕一(窪田正孝)の説得もあり、久志(山崎育三郎)が「栄冠は君に輝く」を歌い、高校野球甲子園大会の大会歌となったのも昭和23年の出来事です。その甲子園再開に奔走していたのが【ごちそうさん】の泰介…。

かつての朝ドラヒロインたちが千代の近くいる、そんな視点で眺めてみるとより一層面白く感じられる【おちょやん】第19週のあらすじです。

昭和23年(1948)、千代と一平の家庭劇は、芝居道具を載せた大八車を引きながら、地方を回って細々と公演を続けていた。

そんなある日、家庭劇の面々は、鶴亀の大山社長の命によって道頓堀に呼び戻されていた。

かつて一度は、家庭劇を見限って劇団員たちをクビにした大山社長であったが、道頓堀の再興のため、新しい劇団「鶴亀新喜劇」を作り、そこに家庭劇を合流させようという魂胆だった。

再建した「新えびす座」を本拠地に、一平には新しい劇団の座長を任したいとも。

自分たちを一方的に切り捨てておいて、今更…、一平は大山社長の申し出にすぐには返答できなかったのである。

岡福うどん

かつて岡安があった場所で、うどん屋の商いを始めていたシズとみつえ。ここでうどんをすすりながら大山社長の真意をはかりかねる劇団員たち。

ちょっとけったいやないか?

万太郎一座ではなく、なぜ自分たち家庭劇を呼んだのかが分からないという天晴。それを聞いていたシズが

のどのガンやそうや。もう役者続けはんのは無理やろな

新えびす座

ガンですでに声を失っていた万太郎は、最後に一日だけ新えびす座の舞台に上がることを大山社長に約束してもらい、稽古を続けていた。

しかし、弟子の須賀廼家万歳と千兵衛は、その若さゆえに経験もなく万太郎の「にわか」的なアドリブについていくことができなかった。

そこに

お前ら 万太郎兄さんのこと何も分かってへんな

と言いながら千之助が現れ、身振り手振りの万太郎と即興で丁々発止の掛け合いを。若い万歳と千兵衛が大笑いするのに時間はいらなかった。

こうして万太郎と千之助は、再建された新えびす座で40年ぶりに同じ舞台に立った。

かつて兄弟劇として一世を風靡した2人の芝居は、時を経てまた多くの客を笑わせたのだが…。

拍手と歓声に包まれながら幕が下りた途端、万太郎は舞台に座り込んでしまったのである。

日本一の喜劇王と言われた曽我万太郎の最期の時だった。

きっとこれからも、皆がお前のこと思い出して、笑うやろ。お前はそうやって生き続けるのじゃ。どこまでもしぶとい男じゃのう!

鶴亀新喜劇の稽古場

家庭劇の劇団員全員が集まっていた。そこで一平が口にしたのは、鶴亀新喜劇に加わる決断をしたということ。

満州に行ったきり、その消息が分からない寛治のために、芝居ができる場所を残してやりたい…。

これが新喜劇に加わる決断をした理由だと話す一平。それを聞いて安堵したかのような表情の大山社長と熊田。

そして鶴亀新喜劇に加わる新しい役者も紹介された。あの万太郎一座の若者、須賀廼家万歳と須賀廼家千兵衛、それに鶴亀歌劇団出身の朝日灯子だった。

新えびす座のこけら落としは年明けの初春興行と決まった。

座長となった一平は、演目について劇団員たちと相談を始めるが、大山社長の命令でしかたなく新喜劇に入った万歳と千兵衛はふてくされ気味。

2人とも兵隊として戦地で辛酸をなめてきた過去があり、それを乗り越えてこられたのも、万太郎と芝居をしたいからという強い思いがあったから。

なので、今のこの状況は不本意でしかなく、万太郎師匠が生きていればと愚痴ばかり…。

そんな2人が気に障る千之助は、初春興行に上演する新作「お家はんと直どん」の台本を一人で書き上げてしまうが、その配役に万歳と千兵衛を入れなかったのである。

それを知った2人は怒り心頭で稽古場から出て行ってしまい、頭を抱える千代。

それでも始まった「お家はんと直どん」の稽古。

主人公のお家はんを演じるは千之助、直どんは一平だった。そして稽古の途中で千之助は突然セリフが飛んでしまう。

いつもなら即興でごまかすのだが、それも出来ない状態。千之助の頭に万太郎の言葉がよみがえった。

…セリフなんか忘れてええのや。せやけどな、セリフは忘れる即興も出えへん…そないなったら役者は終わりや

満州から戻った寛治

その夜、千代と一平が家に戻ると、満州に行ったきり行方不明だった寛治が家の中にいた。

千代との約束を破り、お金も手紙も出さなかったことを詫び、そして千代の母の形見であるガラス玉を取り出した寛治…。

…こ…これは?

満州で寛治は千代の弟であるヨシヲと偶然にも出会っていた。博打に負けて絡まれている寛治を助けてくれたのがヨシヲだった。

ヨシヲは、日本の敗戦をいち早く知ると、寛治に早く逃げるように言って寛治にこのガラス玉を託した。

しかし、千代との約束を破っている自分が、これを千代に手渡すことはできないと言うと…。

心配いらん。姉やんやったらアホやなあ言うて、お前のこと笑て許してくれる

そう言って背中を押してくれたヨシヲは、人々が逃げ惑う混乱の中で、逃げ遅れた女性を助けようとして命を落とした…。

寛治は、千代にこのガラス玉を渡すことだけを心の支えに、必死の思いで日本に戻ってきたのだった。

おおきに寛治…ヨシヲとの約束守てくれて…生きて帰ってきてくれて、おおきにな

ガラス玉を握りしめながら千代の瞳から大粒の涙がこぼれ落ちた。

鶴亀新喜劇の稽古場

劇団員の前に差し出された台本。それは千之助の書いた台本に一平が手を入れて、万歳と千兵衛、それに朝日灯子の出番もある内容だった。

これからの時代を担う人たちのための芝居を作っていかなあきません!

いつもなら、すぐに反論する千之助であったが、珍しく素直に受け入れるといい、しかも主役のお家はんの役を、千代、お前がやれと言い出し、稽古場から出ていってしまったのだ。

しかもそれ以来、千之助は稽古場に一切、顔を出すことがなかったのである。

突然、主役を演じることになった千代は、その重圧で自分を見失いそうになるが、一平の励ましもあり、なんとか旗揚げ公演初日を迎えることができた。

新えびす座こけら落とし「お家はんと直どん」

主役のお家はんを演じる千代と、直どんの一平の息の合った芝居は多くの客を魅了し、舞台は大成功をおさめた。

そして、誰もいなくなった舞台に、手荷物を持った千之助が姿を見せた。

深々と頭を下げ、そして出て行こうとする千之助に駆け寄る千代と一平。

わし…今回、何かしたか?

自分がいなくてもお前たちはもう大丈夫だと言う千之助を引き止める千代。しかし一平は、劇団員たちのお荷物にはなりたくないという千之助の思いを汲んで…。

…今まで、ありがとうございました!

駆けつけた劇団員たちが見守る中、須賀廼家千之助の役者人生に幕が下りたのである。

第18週(4/5-4/9)ネタバレあらすじ

大阪大空襲
昭和20年(1945)3月13日の深夜から翌日未明にかけて最初の空襲が行われ、その後も断続的に行わた大阪市周辺への無差別爆撃の総称が大阪大空襲。

これらの空襲で10,000人以上の一般市民が死亡したと言われています。

朝ドラの中では【わろてんか】の終盤でこの大阪大空襲の惨状が描かれました。

「大阪に274機のアメリカの爆撃機が飛来。大空襲となりました」のナレーションの下、風太、リリコと四郎、アサリとキースが空襲から逃げ惑うシーンが描かれたのは【わろてんか】の146話。


そして【おちょやん】では、空襲が起きた直後から描かれる第18週のあらすじです。

福松と菊が眠る遺体安置所

そこには、焼け焦げた福富の暖簾と白い布をかけかれた福松と菊が横たわっていた。

それを茫然とみつめるシズと宗助、それにみつえ。

菊は疎開していたが、福富の暖簾を家に置き忘れたことに気付き、福松とともに道頓堀に戻ってきた時に空襲に遭難。

そして福富楽器店は跡形もなく焼き尽くされてしまったのである。

一方、岡安は奇跡的に全焼を免れていた。そしてシズは、頑として道頓堀を離れようとはしなかったが、菊の懸命の説得でようやく疎開したばかりで難を逃れていたのだ。

京都から駆けつけた千代と一平は言葉を失っていた。

数日後

みつえと息子の一福は、空襲を免れた天海家で暮らすことになった。そして家庭劇の座員たちとは連絡がつかなくなっていたのである。

そんな中、寛治が急に満州に行くと言い出した。役者として慰問団に参加すれば兵隊さんを励ますことができる上にお給金までもらえる。

天海家の口減らしにもなって一石三鳥だと笑うのだったが…。

すでに日本の敗戦を予感している一平は必死に引き止めるが、寛治の決心は変わらなかった。

数日後の早朝

一人でひっそりと家を出ようとする寛治の前に千代が現れた。そこで毎月、お給金を家に送ることを寛治に約束させる千代。

お金が送られてくることが無事の知らせだ、そして仲間を見捨てても絶対に生きて帰れと言い渡し、寛治を見送ったのである。

それから三ヶ月

寛治から手紙とお金が届いたのは、最初のひと月だけだった。

ある夜、千代が夜になると出かけることを不審に思った一平が後を追うと…。

千代は、稽古場の焼け跡で野良猫を相手に小声で一人芝居をしていた。

改めて芝居が好きだと分かった、そして自分の方がお客さんに励まされていたことに気付いたという千代。

その気持ちが分かる一平は朝まで千代の芝居に付き合うと…。

福助の戦死広報

朝方、家に戻った千代と一平の前に放心状態のみつえがいた。ちゃぶ台の上には福助の死を知らせる戦死広報の紙切れが。

以来、みつえは心を閉ざした。シズや宗助が来ても布団に入ったまま誰とも会おうとはしなかった。

百久利の戦死

その頃、百久利の戦死も伝えられていた。それを知った一平は、自分が福助と百久利を死に追い込んだという思いに苛まれていた。

戦争開始以来、家庭劇では戦意高揚を促す芝居を行ってきたからだ。そして酒に逃げるようになるまで時間はかからなかったのである。

そんな一平にみつえと一福、みんなのために食料の調達に奮闘する千代も限界を迎えつつあった。

8月15日、敗戦

晴れ渡った夏の空を見上げて、千代は初めてセリフを全部覚えた、あの高城百合子の「人形の家」のセリフを大声でしゃべり続けた。

一平も書斎から出てきて、ありったけのセリフを言うと

すっきりした…ほな 行ってくるわ。負けたのに怒られるかも分からへんけど…祝電や

一平は、座員たちに戦争が終わったら連絡すると約束していた。それが‘祝電’の意味だった。

五日後

稽古場の焼け跡に、百久利以外の座員全員が集まっていた。

劇場が焼けてしまった道頓堀を離れて、全国を回って自分たちの芝居を見てもらう、一平の提案に賛成する座員たち。

そこで千代が、一回だけ道頓堀でやらしてほしいと願い出た。どうしても芝居を見せたい人がいるからと。それは塞ぎ込んだままのみつえのことだった。

演目「マットン婆さん」

稽古場の焼け跡が舞台だった。芝居を見ても何も変わらないというみつえに対してシズはこう言った。

あんたが救われるために行くんやあれしまへん。 千代たちをあんたが救いますのや

芝居が始まった。が、みつえの表情はずっと硬いまま。千代は芝居をしながら、みつえの反応をうかがっているが、思惑通りにいかず、じれったい状態。

やがて舞台には意外な人物が登場してきた。みつえの息子の一福だった。東京で音楽の勉強をしてきたという役どころでトランペットの名手という設定。

でも、一福が吹けるはずもなく、そこで笑いを誘うという狙いだったのだが…。

どういうわけか、一福がトランペットを口にすると、予想外にいい音が劇場に響き渡ったのである。

鳴ったやん! すごいなあ一福!

千代が芝居を忘れて大喜びすると、それを見たみつえが噴き出した。

アハハハハ!無茶苦茶やんか

やっと笑てくれた…

千代は芝居を放り出して、客席のみつえに駆け寄って抱きついた。そして、閉ざされていたみつえの瞳に灯が灯り…。

舞台ではおかまいなしに芝居が続いていた。劇中に戻った千代たち座員たちの姿を見て、シズはみつえに言った。

せやさかい言いましたやろ…あんたの笑顔があの人たちを救たんやで

家庭劇の旅立ちの日

福富の焼け跡地では、息子の一福と一緒にすいとんを売る、逞しいみつえの姿があった。

第17週(3/29-4/2)ネタバレあらすじ

朝ドラ史の疎開先まとめ

【ごちそうさん】
ヒロインめ以子の疎開先は、西門家の長女・和枝の嫁ぎ先の家。場所は、柿の葉寿司から推測して奈良辺り。

【べっぴんさん】
ヒロインすみれは、坂東本家のある近江(滋賀県)へ疎開。

【わろてんか】
ヒロインおてんさんは、妹のりんの旦那の従兄弟の家に、嫁たちと疎開。場所は滋賀県。

【まんぷく】
ヒロイン福ちゃんは、鈴さんと萬平の3人で萬平の“はとこ”の井坂家に疎開。場所は兵庫県上郡黒竹村。

そして【おちょやん】では、太平洋戦争が始まって3年目の昭和19年(1941)、疎開するしないが岡安と福富の明暗を分けた第17週「うちの守りたかった家庭劇」のあらすじです。

太平洋戦争開戦から三年後

道頓堀の芝居小屋は営業を続けていたが、どこも戦争の影響で客は半分にも満たない状況だった。

そんなある日、福助が手土産を持って一平と千代を訪ねてきた。ついに福助にも赤紙(召集令状)が届いたのだ。

自分がいない間、みつえと一人息子の一福(いっぷく)を宜しく頼むと頭を下げる福助。

その頃、岡安ではシズが芝居茶屋を閉めることを決断し、その準備を進めていた。

国に供出する座布団の手入れをするシズ。それを手伝いながら、本当に岡安の暖簾を下ろしていいのかと尋ねる千代。

そんな千代に、今までどうにか続けられてきたのは鶴亀家庭劇のお客さんが岡安を贔屓にしてくれたおかげだと礼を言うシズ。

…千代、この岡安に来てくれて、おおきにな

2人の瞳は大粒の涙であふれていた。

次の日、岡安で福助の壮行会が行われた。福富からは妻のみつえはもちろんのこと、福松に菊、そして椿。岡安からシズと宗助、それに家庭劇の面々も。

久しぶりのごちそうで盛り上がる宴もたけなわの中、千代と一平、みつえが、密かに福助を連れ出していた。

行き先はえびす座。出征する前に思いっきりトランペットを吹かせてあげたいという、みつえの願いをかなえるためだった。

誰もいない劇場に鳴り響くトランペットの音。福助は万感の思いでトランペットを吹き続けた。

昭和19年(1944)2月

富川福助は戦地に出発した。そしてその数日後、岡安は六十年余り続いた暖簾を下ろしたのだった。

そらから1年後。時は昭和20年(1945)2月

戦況の悪化とともに、えびす座や鶴亀座はもちろん、道頓堀中の芝居小屋は閉鎖され、道頓堀の灯はついに消えてしまったのである。

そんな中、鶴亀家庭劇は、小さな芝居小屋を転々としながらかろうじて公演を続けていた。

ある日、稽古場で座員たちが荷物を片付けている時に空襲警報が鳴り響いた。皆、一斉に避難するのだが、逃げ遅れた千代と一平は、とある防空壕の中へ。

そこは人であふれかえり、ぎすぎすとした空気が流れていて…。そんな時、小太りの男が千代に話しかけてきた。

花子…花子やろ! 会いたかったで!

…うち 花子ちゃいますけど。人違いだす

花子は人ちゃう! 昔飼うてた牛や

このやり取りに思わず笑ってしまう人がいた。それに気付いた千代は、この小太りの男と即興の掛け合いを続けることに。

そして重々しかった空気は、いつしか和やかな雰囲気に変わったのである。

けったいなおっちゃんだしたな

防空壕から出て家に戻る途中、千代はそのおっちゃんの名前を一平から聞かされた。しゃべくり漫才の花車当郎だと。

※花車当郎を演じるのはドランクドラゴンの塚地武雅さんです。そして、花車当郎の実在モデルは花菱アチャコだと言われています。

鶴亀の稽古場。百久利が輪の中心にいた。百久利にも赤紙が来たのだ。皆が口々におめでとさんと言う中、一平が入ってきて…

…家庭劇は、解散する

赤字続きの公演はこれ以上続けられないという大山社長の命だった。

すぐに社長に直談判しに行くという千代。それを止める一平。誰も口にしないが、この戦況では生きていくだけで精いっぱい。芝居は無理だと一平も感じていたのだ。

座員たちもそれぞれ事情を抱えていて、先頭に立って反対する者は誰一人としていなかった。それでも千代だけは諦めきれず…、自分一人でもやると宣言するのだった。

翌朝、千代が稽古場の掃除をしていると、寛治が手伝いになってきた。どうせ失うものも何もないから僕も続けるわと言いながら。

すると、一人二人と、座員たちが稽古場に姿を見せ始めた。結局、一平をのぞいて全員が稽古場にやってきて、やっぱり芝居をやりたいと。

でも公演するためには芝居小屋が必要だ、近辺の小屋は全部、鶴亀に押さえられて使わせてもらえない。

皆が頭を抱えている中、一平がやってきて

…結局、みんな戻ってきてんのやな…ホンマにアホばっかしやな

そして、京都の劇場を一日だけ押さえることができたと。物不足で衣装も小道具も十分に用意できないが、それでも熱の入った芝居で客を喜ばそう、座員たちは盛り上がったのである。

昭和20年(1945)3月14日

京都での家庭劇の公演の日。千代が楽屋で支度をしていると、寛治が血相を変えて駆け込んできた。

…昨日の夜、大阪に大空襲があって…道頓堀もやられてしもたて…

ご寮人さん…

絶句する千代だった。

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第16週(3/22-3/26)ネタバレあらすじ

昭和12年(1937年)朝ドラの世界
【なつぞら】
東京でヒロイン奥原なつが生まれる(8月15日)。

そして日中戦争が勃発し、以降、徐々に戦争の脅威が人々の生活を圧迫し始める昭和12年、千代が30歳になった【おちょやん】第16週「お母ちゃんて呼んでみ」のあらすじです。

日本中が戦争の勝利に沸き立つ中、鶴亀家庭劇も愛国モノで若者が戦地に行くことを応援する芝居を上演して大好評。

そんな年の瀬のある日、熊田が大山社長の命令で、松島寛治(まつしま かんじ)という15歳の少年を連れてきた。

※演じるのは前田旺志郎(まえだ おうしろう)さん。朝ドラは「わろてんか」の舶来屋キース(幼少期)以来、二度目の出演になります。

寛治の父親は新派の座長だったが、先ごろ亡くなり身寄りもない状態。年明けに遠縁の者が迎えに来るまで面倒を見てほしいと。

その境遇に自分たち夫婦の姿を重ねた千代は、張り切って寛治の面倒を見始めた。子どもがいない千代にとっては、我が子のような寛治との生活が新鮮に感じられ…。

しかも、寛治は実の母親のことを全く知らない。それを知った千代は、ここにいる間は自分を「お母ちゃん」と呼ぶようにと言い出すと…。

え、ええわ、そんなん

嫌がる寛治に、お母ちゃんと呼ばせたくて躍起になっていた夜、懐かしいあの2人が天海家の扉をたたいた。

高城百合子と小暮真治だった。

小暮は一度は夢を諦めて実家に戻ったが、百合子と再会したことで、また舞台の世界に戻り、憧れだった百合子と結婚して全国を2人で回っているのだと。

そして雪で止まった列車が動くまで泊めてほしいと言う2人を快く迎い入れる千代と一平だったが…。

翌日、一平が血相を変えて戻ってきた。特高警察が小暮と百合子を追っていると熊田から知らされたのだ。

時勢に逆らう芝居を演じ、特高から目を付けられていた2人は、ソ連に亡命しようとしていたのだ。

亡命を思いとどまってほしい千代は、百合子を家庭劇に誘うが、客に媚を売るような芝居はしたくないと言う百合子。

逆に、ウケればそれだけでいいのか?と問われ、涼しい顔で応える千代。そんなやりとりのさなか、玄関の戸を激しくたたく特高警察。

逃げれば迷惑がかかるから出頭すると言う小暮と百合子を、二階の押し入れの中に隠す一平と千代。

しかし、特高もめざとく押し入れを開け放つと、そこにいたのは寛治だった。

すんまへん!見逃しとくなはれ

この子の父親は特高の偉い人の隠し子だと言い張る千代の芝居で、特高たちは渋々引き上げていった。

小暮と百合子は、押し入れのさらに奥の方に隠れていたのだ。そして千代の説得も虚しく、2人は亡命するために旅立っていったのである。

その翌日、一平が顔色を変えて二階から降りてきた。大山社長から預かった芝居の準備金がなくなっていると。

居合わせた千之助は、百合子が盗んだに違いないと言うが、千代はそんなことは絶対にないと反論。

とりあえず、大山社長に事情を説明するために鶴亀に向かう一平と千之助。そして天海家では改めて千代と寛治がお金を捜すことになるのだが…。

隣に部屋に行った寛治が封筒を千代の前に投げ出し、

僕が盗ったんや。ホンマにお人よしすぎて、アホらしなるわ

父親に冷たくされ、父親亡き後は劇団員にも裏切られ、人を信じられなくなっていた寛治は、千代と一平の人の良さが綺麗ごとにしか思えず、いらだちを募らせていたのだ。

千代は、寛治を鶴亀の社長室に連れて行った。そして金を盗ったのは寛治だと言い、大山社長に謝るように諭すが…。

しかし寛治は、謝るどころか悪態をつく始末。すると、寛治の母親を自称する千代が、寛治に成り代わってひざまずいて謝罪。

そんな千代に止めてと叫ぶ寛治。赤の他人やのに…、せやのに…、社長室を飛び出した寛治は、自分の部屋に閉じこもってしまった。

年が明け、昭和13年。小暮と百合子がソ連に亡命したというニュースが世間を騒がせていた。そして千代と寛治は、今だ口をきかないまま。

明日が寛治の遠縁の人が迎えに来るという日の夜、千代と一平はそれぞれの生い立ちを寛治に話し始めた。

そして千代が、

寛治…うちらと一緒に暮らせへんか? うちらは絶対 あんたを裏切れへん。なんでか分かる? うちらは、あんたの痛みを分かってるからや

ハハハハ、騙されへんで 僕

笑ってはぐらかそうとする寛治。すると一平が、笑いたくない時に無理に笑うことはないと。
千代も、泣きたい時は思い切り泣いていい、そう言いながら寛治を抱き締めたのである。

鶴亀家庭劇の年明け興行が幕を開けた。そこには千代たちとともに舞台に立つ寛治の姿があった。

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第15週(3/15-3/19)ネタバレあらすじ

朝ドラヒロインの父親の死
この週に竹井テルヲが亡くなります。時はおそらく昭和7年(1932年)辺り。朝ドラ史的には、【ごちそうさん】のヒロインめ以子の義父・正蔵もこの年に亡くなっており、しかも同じ大阪市内。

史上最悪のお父ちゃんと言われ続けた竹井テルヲは、どんな死に様だったのか?【おちょやん】第15週のあらすじです。

岡安にボロボロに汚れたテルヲがやってきた。

いつぞやは どえろう迷惑かけてしもて

薄汚い口を開くテルヲをにらみつける岡安の面々。そこに千代がやってきた。

どちらさんだす?

そう言いながら、テルヲに塩を投げつける千代。しかし、そんなことにはめげないテルヲだった。

千代の後をつけ、一平と結婚したことを知るやいなや、役者同士が結婚しても幸せになれないと、いまさらながらの親の言い分。

千代は冷たく無視するのだったが…。

翌日、宗助が路地裏で突然腹痛を起こし、その場に居合わせたテルヲが病院に運んでいったのだ。

宗助の腹痛の原因は結石だった。助けてもらった礼を言うシズに、千代との仲を取り繕ってほしいと言うテルヲ。

しかし、シズはそれはできないし、千代が苦しむのは見たくないから道頓堀から出て行って欲しいとテルヲに言うと…。

悪いけどな、わいはこれからも千代のそばにおる

捨てゼリフを吐いてその場から去ろうとした瞬間、テルヲが吐血しながら倒れた。

テルヲの肝臓はボロボロだった。いつ死んでもおかしくないと医者からの宣告。事情を知ったシズに対して、千代には黙っていて欲しいと頼むテルヲだった。

そして、テルヲは一平が劇団員たちと飲んでいる居酒屋に乗り込んで飲み比べ対決。圧勝したテルヲは、酔い潰れた一平を家に連れて帰り、千代と対面。

成り行きでお酒飲むんか…病気のくせに

千代はシズからテルヲの病気のことを知らされていたのだ。

言うとくけどな、あんたが死のうが生きようが、うちには関係あらへん。それで許す思たら大間違いや!

次の日、テルヲは鶴亀の大山社長に直談判。千代が主役をやれないならクビにしてほしいと。このままいいように働かされては人生を棒に振ってしまうという理由だった。

そして千之助にも会いに行くテルヲ。激しくしごいて役者を辞めるように仕向けてほしいと。

あんたの娘は…ええ役者や

千之助の言葉に涙をこぼすテルヲ。

夕方、一平を尋ねたテルヲは、写真機で自分の写真を撮ってほしいといい、そして自分にはできなかったことを千代にしてほしいと頭を下げた。

千代を幸せにしたってくれ

次の日、家庭劇の稽古場に雑誌「演劇月報」の取材が入った。それを遠目に眺めて囃し立てるテルヲ。

そこに借金の取り立て屋が現れた。千代にまで害が及びそうになると、テルヲが鬼の形相で立ち向かい、乱闘に。

すぐに警察が駆けつけ、騒然とする稽古場周辺。たまらず千代が飛び出すと警官が、この男はお前の身内かと尋ねると…。

そないなはずあれぃんやんけ…知らんのかいな、あの人は女優さんや

警察に連行されるヨシヲ。そして3日が経ち、テルヲのことが心配な千代であったが、意地でも会いに行こうとはしない。

そんな千代に、テルヲに助けられた時のことを話し出す宗助。病んだ体で宗助を背負い、そして死んだらあかん、父親代わりのお前が死んだら千代が悲しむ、そう言っていたと。

警察の接見室

テルヲと向かい合った千代は、今までの想いをぶつけていた。しかし、いくら話しても怒りが収まらない千代だったが、少しずつ自分自身に嫌悪感を感じ始め…。

…悔しいけど、あんたは、うちのお父ちゃんや

身元引受人になるから早く病院に行って一分一秒でも長く生きて…。その言葉を聞いて生気が戻ってくるテルヲだったが…。

宗助が退院した夜、テルヲは留置場の中で静かに息を引き取った。

テルヲの葬式

岡安のシズと宗助、それにお茶子たち。そして、みつえの嫁ぎ先である福富楽器店の面々と鶴亀家庭劇の座員たちが顔を揃えた。

どうしてこんなに?そう思っている千代にみつえが

あんたのことよろしゅう頼むて、言われてもたさかいな

そこにいる皆がテルヲにそう頼まれたのだと。

ホンマにしぶといわ…なかなかやってくれるやん お父ちゃん

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第14週(3/8-3/12)ネタバレあらすじ

昭和7年(1932年)朝ドラの世界
【ごちそうさん】
大阪で悠太郎・め以子が同居9年目にして祝言を挙げる。悠太郎の父・正蔵が死去。

【ゲゲゲの女房】
鳥取県米子市で飯田布美枝が生まれる。

【エール】
東京で古山家の長女・華が生まれる。

そして【おちょやん】では、二代目天海天海襲名興行から3年の月日が流れて昭和7年(1932年)。

千代と一平の結婚生活も3年が経った【おちょやん】第14週「兄弟喧嘩」のあらすじです。

鶴亀家庭劇の興行は順調で評判も上々。一平は、毎晩のように劇団員を家に呼んでは酒三昧で、その合間に台本を書くという日々。

劇団員の世話を押しつけられる千代は、自分のセリフを覚える暇もないほどの忙しさで、一平に対して不満タラタラ。

そんな時は、岡安に行ってシズに愚痴を聞いてもらうのだった。

そんなある日、世界の喜劇王・チャールズ・チャップリン来日のニュースが世間を賑わせた。超大物の来日とあって新聞も道頓堀の街もその話題で大盛り上がり。

そして、この機を逃さないのが鶴亀の大山社長。世界の喜劇王と日本の喜劇王の顔合わせでもっと道頓堀を盛り上げようと考えた企画が、家庭劇と万太郎一座との一騎打ち。

次の公演で客の数が多かった方の芝居をチャップリンに見てもらう…、大山社長の命が下った。

どうすれば万太郎一座に勝てるのか…、一平は今まで書いた台本の中から演目を選ぼうとするが、千之助はそれじゃ絶対に勝てない、自分が書くの一点張り。

須賀廼家万太郎に対して、異様なまでの対抗心を燃やす千之助。そして三日後、千之助が書き上げた台本を手にする座員たちだったが…。

こないな本では、万太郎に勝つどころか家庭劇の評判落とすだけや!

言っている意味が分からないなら一緒にやれない。ああ、それなら辞めればいいと、一平と千之助の売り言葉に買い言葉の応酬。

なだめる天晴や徳利にも暴言を吐き、一座の気持ちはバラバラに…。

その頃、鶴亀座の楽屋では小山田が万太郎一座の面々に睨まれていた。千之助から万太郎一座の出方を探れと言われ、それを鵜呑みにして台本を盗み見しようとしたのだ。

騒ぎを聞きつけ、千代が駆けつけると万太郎が姿を現した。

そして、台本なら好きなだけ見ればいい。手の内を知られたところで家庭劇にそれ以上のものが演れるわけがないと余裕の表情。

ほかに知りたいことあったら、何でも答えたんで

それを聞いた千代は、なぜ千之助が万太郎を目の敵にしているのかを教えてほしいと詰め寄ると…。

21年前、売れない歌舞伎役者だった万太郎と千之助が始めた「須賀廼家兄弟一座」は評判を呼び、本当の兄弟のように息ぴったりの万太郎と千之助は人気絶頂だった。

ところがある日、万太郎が「一緒に芝居してても退屈」という理由で、千之助の出番を全て奪ってしまったのだ。だから恨まれても当然だと言う万太郎。

なぜ、そんなことしたのかと千代が尋ねると

決まってるやろが…おもろいからや

そして、家庭劇は絶対に万太郎一座に勝てない。その理由は千之助に聞けば分かる、そう言われた千代は、千之助の定宿へ。

すると、そこには大きな荷物を持った千之助の姿が。

逃げ出しはりますのか!?

これが勝てへん理由や

万太郎のことになると冷静でいられない自分がいる。だから勝てないと言いながら、千之助は去っていったのである。

その夜、千代は珍しく一平と2人だけの時間を過ごしていると、さっき逃げて行った千之助が家にやってきた。

逃げる途中で万太郎に行き合い、とっさに隠れてしまった自分が腹立たしくて戻ってきたと。
そして万太郎のことになると冷静でいられないのは、憎いのではなく認めてほしいからだと、その本心を語る千之助。

頼むわ! 万太郎一座に勝てる芝居を一緒に作ったってくれ!

こうして一平と千之助の昼夜を忘れての共同作業が始まった。 そして苦闘の末に出来上がったのが演目「丘の一本杉」。

親子であると同時に、師弟関係でもある父と息子の物語。

頑固で負けず嫌いな鍛冶職人の父親と、弟子でもある息子との笑って泣ける物語は、劇団員が心を一つにして熱演。

大盛況の客席の中に、満足そうに見つめる万太郎の姿もあった。

かくして、家庭劇VS万太郎一座の一騎打ち対決の結果が出た。どちらも三万人の来客があったが、僅かの差で万太郎一座の勝利。

しかし、千代たちに悔しさの表情はなく、やりきった満足感に満たされていたようだった。
居酒屋で一人で酒を飲む万太郎。そこに千之助がやってきた。結局、万太郎はチャップリンに会うことはなかったのである。

まだ、この国でやり残したことが出来たさかいな。世界は二の次や。

まあ、けど久々に見せてもろた。兄さんのホンマに楽しそうな顔

まだまだや…もっと楽しましてもわらな お前を切り捨てた意味あれへん

そうやって余裕かましとけ。来年の今頃には喜劇王の名は、このわしのもんや

かつて大人気を誇った須賀廼家兄弟一座の2人が、今また一緒に酒を酌み交わしていた。

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第13週(3/1-3/5)ネタバレあらすじ

前週のヨシヲに続いて、今度は一平の母親が初登場する【おちょやん】第13週「一人やあれへん」のあらすじです。

天海一平の母親・夕 役:板谷由夏さん

 

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鶴亀家庭劇の公演中止を要求する放火脅迫事件。その犯人は弟のヨシヲたちだった…。事の真相を一座の仲間たちに告げ、心から詫びる千代。

そして、ヨシヲが去った後に一平から「一人やあれへん。俺がおる」と抱き締められて、一平に対して“恋心”が芽生える千代。

そんな一平は、岡安での居候を止め、外に部屋を借りて一人暮らしを始めていた。この突然の出来事に、かめや富士子たちは一平に“女”ができたのは?といつもの噂話。

そんな最中に、ハナから一平へのお使いを頼まれてしまう千代。

一方、明治から大正の初頭にかけて道頓堀の芝居小屋を次々と手中に収め、一大興行主へとのし上がった鶴亀株式会社の社長、大山鶴蔵は今回の放火騒ぎを経て、次の策を考えていた。
それは、一平に二代目天海天海を襲名させること。話題になることはもちろん、あの須賀廼家万太郎一座と競わせて、もっと日本の娯楽文化を盛り上げたいという思惑だった。

しかし、当の一平はその話をいとも簡単に断ってしまったのである。

あんな女好きで母親を追い出すような酷い男の名前など継げるか…、いまだ消えない亡き父親への反感がそうさせていたのである。

でも大山社長の命令は絶対。鶴亀家庭劇の座長である一平が社長の意に背けば、一座の存続も危ういかもしれない…、そう言う熊田の言葉に危機感を募らせる千代たち。

その頃、岡安では福助とケンカしたみつえがシズに愚痴をこぼしていた。そんなみつえを叱るシズだったが、2人のやり取りを見ていた千代は、一平を説き伏せる秘策を思いつくのだった。

千代は無理やり一平を連れ出して京都に向かっていた。一平の母親から襲名を説得してもらえば、きっと一平も納得するに違いないと。

しかし、いきなりの母親捜しは難航し、一平はすでに諦めの表情。そこで千代が最後の頼みの綱とすがったのが、あのカフェー「キネマ」。

宮元店長たちはもちろんのこと、かつて贔屓にしてもらっていた常連客にも聴き込みをする千代。すると、あることをきっかけに一平の母親・夕のてがかりが…。

実の母親・夕と再会した一平。それを見守る千代。そして夕の口から出た驚愕の事実。

私が男をつくって勝手に家出たんや。堪忍やで 一平。

一平と千代は、あまりにも信じ難いその事実に茫然としたまま、京都をあとにするのだった。
そして同じ頃、鶴亀の稽古場では、千之助が初代天海から口止めされていたその事実を鶴亀家庭劇の座員たちに話し始めていたのである。

そして一平は二代目天海天海の襲名公演をもって、役者を辞める覚悟を決めていた。天海親子の秘密を知るハナは、初代天海との思い出を千代に語り、千代はその足で一平の元へ。

憎み続けていた父親が、実は自分を傷つけないように嘘をついていた。父親を否定するために父親を超える役者になりたいと思っていたのに…。

せやさかい俺は、天海天海という名前を永久に葬り去ってやんねん。派手に幕引きしたいねん…。

そんな一平に対して、本当は父親を超える自信がなくなっただけだろうと言う千代。そしてハナか聞かされた初代天海の話を…。

18年前、夕に出て行かれた天海は自暴自棄になっていた。役者を辞めよう、そう思って台本を投げ捨てている時、ハナが差し入れにやってきてビックリ仰天。

一平が、夕が置いていった白粉と口紅を顔中に塗りたくっていたのだ。

お母ちゃんみたいになりたかったんや…お母ちゃんの顔 忘れんようにて思て。

天海とハナはそれを見て大爆笑。涙を流しながら笑う天海に再び生気が戻ってきた。幼い一平が、天海の気力を復活させたというハナの思い出話。

それを聞いて、けどもう遅い。謝りたくても謝れない。会いたくてももう会いないと涙を流す一平。千代はそんな一平を抱き締めた。

あんたはひとりやあれへん。うちがいてる

2代目天海天海の襲名興行の幕が開いた。家庭劇の座員全員が舞台に正座して始まった一平の口上。

父親を憎んできたこと、名前を継ぐことが怖くなり逃げ出したこと。そして父もまた同じように苦しんできたことを知り、父の名を守り抜く決心をしたこと。

よどみなく続く口上の最後に、一平は千代を呼んだ。

私事で恐悦至極に存じますが、今日のこの場をお借りして私たちの結婚をご報告申し上げます。

えびす座に歓声と拍手が鳴り響いた。

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第12週(2/22-2/26)ネタバレあらすじ

昭和4年、朝ドラの世界
【わろてんか】
藤吉が脳卒中で倒れる。その後一旦は回復するが死亡。

【梅ちゃん先生】
東京・蒲田の下村家にヒロイン梅子が生まれる。

【エール】
古山裕一は川俣銀行に勤めながら、ハーモニカ倶楽部で音楽を楽しんでいた。

というのが朝ドラでの昭和4年の出来事。そして【おちょやん】では、13年ぶりに千代と弟のヨシヲが再会するのですが…。

まずは、ヨシヲを演じる倉 悠貴さんのプロフィール紹介です。

倉 悠貴(くら ゆうき)さんプロフィール
名前:倉 悠貴(くら ゆうき)
生年月日:平成11年(1999)12月19日 21歳 ※2020年時点
出身地:大阪府
身長:173cm
所属事務所:ソニー・ミュージックアーティスツ

出典引用元:倉悠貴|Sony Music Artists

2019年に芸能界デビューしたばかりなので、まだ新人さんと言っていいでしょう。

しかしながら今回はヒロイン千代の弟という重要な役どころを演じることになり、どうか温かい目で見守りましょうと呼びかけたいほど、ヨシヲの哀しい生き様が描かれる【おちょやん】第12週「たった一人の弟なんや」のあらすじです。

時は昭和4年(1929年)の春、鶴亀家庭劇では次の公演の稽古が始まっていた。千代は一平とともに前座で二人芝居をするになっていた。

商売敵のいとさんと許される恋に落ちた若旦那の物語。いとさんの気持ちを確かめようと、心中を持ちかけて毒入りと偽った酒を飲ませるという筋書き。

しかし、千代はどうしても、いとさんの気持ちが理解できなかった。ただ、弟のヨシヲのためなら死ねる。そんな気持ちで演じてみせると言う千代だった。

迎えた舞台初日。

千代たちの二人芝居が始まるが、客席は辛気くさい話に退屈そう。 その気配を察した一平は焦るのだったが…。

生まれ変わったら、今度こそ一緒になりましょうな。

千代の渾身の演技が続き、やがて毒入りの酒を飲もうとした瞬間、何を思ったのか、一平がやおら千代を抱き寄せ、接吻をしたのである。

唖然とする千代と騒然とする客席。しかもその中に検閲中の警察官がいて、風紀を乱したとの理由で、芝居が即中止に。

しかし、熊田たちのとりなしもあり、今回は大目に見るということで一件落着。明日以降も芝居を続けられることになった千代と一平が夜の道頓堀を歩いていると…。

ようも姉やんを傷もんにしてくれたな!

いきなり若い男が、一平に殴りかかったのである。13年前に生き別れた弟のヨシヲだった。 千代は涙を浮かべてヨシヲを抱き締めた。

神戸の不動産会社の社長に拾われて、今は幸せに暮らしているというヨシヲ。そして明日の芝居を見に行く約束をして去っていったのである。

しかし、その芝居が突然中止になってしまった。公演を続けるのなら、えびす座に火をつけるという強迫電話がかかってきたのだ。

その電話の主はヨシヲだった。ヨシヲがやくざ者たちと鶴亀を潰す相談をしているところを、一平が物陰から見ていたのだ。

ヨシヲが千代の前に現れたのも鶴亀を潰すため。そして自分を捨てた千代への復讐のため。

一平からそう聞かされても全く信じることができない千代。

そこへヨシヲがやってきた。一平の言うことはでっち上げだというヨシヲに対して、一平はおもむろにバケツの水をヨシヲにぶっかけたのである。

すると、ヨシヲのシャツが透けて、体中に彫られた刺青がくっきりと浮かび上がり…。

あんたを信じてたんや…せやのに、なんなんやこれは!

やめてぇや 今更そねな姉やんぶんの

ヨシヲに千代に対する肉親の情は全く消え去っていたのである。

しかも鶴亀から金を脅し取るのが何が悪いと悪態をつき、警察にチクったら仲間が道頓堀中の芝居小屋に火をつけると脅して去っていったのだ。

翌日、千代は改めてヨシヲに会いに行った。お金が欲しいなら自分が働いていくらでも贅沢させる、だから悪い連中とは縁を切ってほしい…。

しかし、千代の言葉に耳を貸すようなヨシヲではなかったのである。

そんなヨシヲに対して、一平は千代のいない間に「弟のためなら死ねる」と千代が言っていたことを伝えるのだったが…。

その夜、富士子からヨシヲが怖い顔をして、えびす座に向かったことを聞いた千代と一平はすぐさま走り出していた。

ヨシヲは、えびす座を燃やすように命令されていたのだ。それを果たすべく、マッチを擦ろうとした時…、

もうそないなことせんかてええね! あんた 見捨てられたんや!

実は、ヨシヲたちを雇って鶴亀を潰そうとした連中と、大山社長の間で話がついて、ヨシヲの仲間たちはすでにこの件から手を引いていたのだ。

それを一人知らなかったヨシヲに対して、あんな人たちは本当の仲間やないと言う千代。いや、悪く言うなと言い返すヨシヲ。

昔、テルヲの元から家出した時、おなかをすかせ、行く当てもなかった自分を助けてくれたのがあの連中だったのだ。

俺には、あの人らしかいてへんねん。

自分を置いて出ていった姉やんを恨んでいた。だから、鶴亀を潰す悪巧みは姉やんをどん底に引きずり下ろす企みでもあった…。

長年の恨み辛みを口にするヨシヲに対して、千代は思いのたけを切々と訴えた。その言葉に揺れ始めるヨシヲの心…。

これ以上いたら戻れなくなると、立ち去ろうするヨシヲに、千代は母親の形見のガラス玉をヨシヲに手渡した。いつか必ず返しに来るのやでと言って…。

うち…、また一人になってしもた…。

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第11週(2/15-2/19)ネタバレあらすじ

岡安の一人娘みつえと福富楽器店の福助は、実は相思相愛の仲だった!という事実から、2人の駆け落ち、そしてご寮人さん同士の仲直りと娘息子の結婚までが描かれる【おちょやん】第11週「親は子の幸せを願うもんやろ?」のあらすじです。

まるでロミオとジュリエットのような展開ですが、こちらはハッピーエンドになるのでよかったよかったです。

まずは、みつえ役の東野絢香さん、福助役の井上拓哉さんの熱演に期待いたしましょう。

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井上拓哉

鶴亀家庭劇の初興行は無事に成功。大山社長にも認めらて、1か月には再びえびす座で公演を打つことが決まった。

座長の一平は、自ら書いた台本「母に捧ぐる記」を手直して次の舞台で上演したいと千之助に相談。それを受け入れる千之助だった。

その頃、岡安では、みつえに縁談が持ち上がっていた。相手は老舗料亭の跡取り息子ということで、シズも宗助も大乗り気。

これを聞いたお茶子たちは台所でヒソヒソ話。みつえは子供の頃から一平のことが好きだったのに、どないするのと。

しかし、みつえの意中の人は岡安のライバル、福富の福助だったのだ。しかも福助もみつえのことが大好きという相思相愛の仲。

でも、ご寮人さん同士が犬猿の仲で、2人の結婚が許されるはずもない…。

困り果てたみつえは、千代に相談。千代は4年前に道頓堀から逃げ出す手助けをしてくれたみつえに恩返ししたくて、一平に相談。

一平は、みつえと福助のために分かりやすい芝居の台本を書くのだったが…。

次の日、岡安の帳場の前に、ケガをした福助を支えてみつえが帰ってきた。何でもチンピラに絡まれたみつえを福助が体を張って助けたとのことで、お茶子たちは福助の男気を褒め称えるのだったが…。

かめが一平の書いた台本を手拭いと間違えて取り出してしまい、それを見逃さないシズ。

なんだすこれは!?

鬼の形相のシズを見て、慌てて逃げ出す福助。謝るみつえに対して、福助と結婚しても菊にいじめられるのは目に見えているから別れなさいと諭すシズだったが…。

恋に燃えるみつえは、そんなシズの言葉を受け入れることはなかったのである。

そんなある日、岡安に50人の上客が入った。その客は元々は福富の得意客で、菊に勧められて岡安に来たことを知ったシズは、すぐさま福富楽器店に乗り込み…。

わてをこけにすんのもたいがいにしとくなはれ!

客が少なくなっていることを知った上での施しだと思ったシズは、菊に啖呵を切ったのである。そして、こんな店に大事な娘を嫁がせるつもりはないと言い放つシズだった。

岡安に戻ったシズに、千代は改めて2人の結婚を許してほしいと頭が下げるのだったが…。

苦労することが目に見えてるのに、そんなところに嫁入りなど許すことはできない、シズの気持ちは固かったのである。

一方、鶴亀家庭劇では、次の公演の稽古が始まっていた。一平が書いた台本「母に捧ぐる記」に、千之助が手を加えて題名は「マットン婆さん」に変更。

主役も母親からお手伝いの婆さんに変わっていて、演じるのはもちろん千之助だった。

そして始まった鶴亀家庭劇の第二回公演の日。

皆がその支度で慌ただしい中、みつえと福助は置き手紙を残して駆け落ちするのだった。

そして千代は、2人の行先を胸に秘めたまま、舞台に臨むと…。

この日の舞台でも、千之助は縦横無尽に舞台の上を駆け回っていた。当然、台本は無視というパターン。

ところがである。途中から千之助の様子が明らかに違ってきたのだ。最後は千之助演じるマットン婆さんの「無償の愛」を感じさせる芝居で幕が閉じ、満場の拍手喝采。

そして観客の顔には涙と笑いがあふれていたのだ。

悔しいけど…この芝居、おもろいわ

千之助に書き直されたが、自分が伝えようとした「母親の無償の愛」がちゃんと観客に伝わっていることに気付く一平だった。

そんな一平を見つめていた千代は、ハッと福助とみつえのことを思い出し、2人がいる神社に駆けつけると…。

不安げなみつえに対して、千代は必死で説得した。何度も言い続ければご寮人さんは許してくれるはずだと。

でも、駆け落ちしてしまうと、一生、ご寮人さんにも旦さんにも会えなくなる。

うちは、そないなってほしない

そこに、シズがやってきた。みつえはシズや宗助と同じくらい福助のことが好きだと土下座のお願い。

ついといで!

シズは、みつえたちを連れて福富楽器店にやってきて、深々と頭を下げた。

お菊姉さん、みつえを、福助さんに嫁がしてやってもらわれへんやろか!

二か月後、福富楽器店でみつえと福助の祝言が華々しく挙げられたのである。

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第10週(2/8-2/12)ネタバレあらすじ

「鶴亀家庭劇」で新派出身の女優・高峰ルリ子を演じるのは、元宝塚歌劇団花組トップスターの明日海りお(あすみ りお)さん。

ご存じなかった方のために改めて明日海さんのプロフィールを簡潔にまとめてみました。

明日海りおさんプロフィール
芸名:明日海りお(あすみ りお)
生年月日:昭和60年(1985年)6月26日 35歳 ※2021年時点
出身地:静岡県静岡市
血液型:B型
身長:169cm

平成13年(2001年)宝塚音楽学校入学
平成15年(2003年)宝塚歌劇団に89期生として入団
平成26年(2014年)花組トップスターに就任
令和元年(2019年)宝塚歌劇団を退団
令和2年(2020年)芸能事務所「研音」所属
令和3年(2021年)1月、フジテレビ系「青のSP-学校内警察・嶋田隆平-」で教師役としてテレビドラマ初出演。
令和3年(2021年)2月、NHK連続テレビ小説「おちょやん」でNHKドラマ初出演

出典引用元:明日海りおオフィシャルサイト

朝ドラ初出演となる明日海りおさんが演じる高峰ルリ子と千代が火花を散らす【おちょやん】第10週「役者辞めたらあかん!」のあらすじです。

一平の書いた台本「母に捧ぐる記」を一通り読んだ千之助がちょっと待った!と。

こんな面白くない脚本は止めて、こっちをやるぞと自分が書いた台本「手違い噺」を皆に渡す千之助。

そして、有無も言わさぬ勢いで配役まで決めてしまい、皆は唖然とするばかり。

実績のある千之助に誰も異論を唱えることはできなかったのである。

こうして数日後には立ち稽古が始まったのだが…。歌舞伎出身の小山田は見えを切ったような芝居を、歌劇団出身の香里は何かにつけて歌を歌い出そうとして支離滅裂。

しかもセリフを完璧に覚えてきた新派出身のルリ子は、千代のちょっとした言い間違いにもまなじりを上げて怒り出し、活動写真出の役者は大嫌いと言い放つ始末。

千之助以外の座員が不安を抱えたまま、迎えた鶴亀家族劇興行初日。

駆けつけた大山鶴蔵社長も見守る中、芝居は順調に進み、最後の場面。千之助は客が誰一人笑ってないことに気付き、とっさにアドリブを入れ始めたのだ。

台本には全くなかった奇妙な動きをする千之助。千代たちは何が起こったのが全く分からずキョトンとしていると、なぜか沸き起こる客席からの笑い声。

最初に千代、そしてルリ子に香里を蹴りつけて舞台から追い出す千之助。ついには千之助しか舞台にいない状態で幕となり、爆笑の渦に巻き込まれる客席。

それを舞台端から見ていた一平はつぶやくのだった。

すごいなあ…やっぱりあの人は。けど、俺がやりたいのは、あれやない。

上演後、小山田やルリ子は、稽古してきたことを全く無視した千之助のやり方に猛抗議。

しかし、台本がなければ芝居ができないのは三流五流の役者だと千之助が言い放つと…。

そこまで言われたらやってられないと、ルリ子は出て行ってしまったのである。

翌日、一平と千代はルリ子に戻ってきてほしいと頭を下げに行ったのだが、当のルリ子はもう役者を辞めるつもりだと言う。

実はルリ子にはよからぬ噂がつきまとっていたのだ。とある芝居で主役の座を彼女から奪った女優を絞め殺そうとした過去があると。

しかし、その噂は全くのデタラメだった。主役の座だけでなく実際の婚約者まで奪われて、悔しさのあまりにその女優の顔を平手打ちしたら、いつのまにか首を絞めたことにされていたのだ。

そして、その憎い女優が千代にそっくりで、だから千代に辛く当たっていたと口にするルリ子。

うちは絶対に高峰さん裏切ったりせえへん。

千代がそう言うと、ルリ子の大きな瞳が涙で潤み、劇団に戻ることに。

その日の舞台の直前、千之助がまたもや予想外のことを言い出した。笑いの取れない役者は用無しだと。

千代がすかさず反論すると、悔しかったら俺よりも笑いを取ってみろと挑発する千之助。

よろしおます。やったろやないけ!

こうして、千代たちVS千之助の戦いが始まった。勝負はどちらが客を笑わすことができるかどうか。

千代たちが勝てば、千之助は勝手な芝居はしない。

千之助が勝てば、鶴亀家庭劇の座長になる。

勝敗の決め方は、お客さんに投票してもらう方法で。

意気込む千代たちであったが、海千山千の千之助を超えることは容易なことではなく…、ついに興行も残り後1日しかないところまで追い詰められ…。

稽古場で悔しさを隠せない千代だったが、その千代めがけて草履が飛んできたのである。

イタ~!誰や!何すんねん!

千代が怒りの目を向けた先にいたのは、あの千鳥師匠だった。

演じるということは、役を愛した時間そのものよ。

そして、千之助に勝とうと考えるからダメなんだと叱咤激励する千鳥だった。

千鳥の言葉で目が覚めた千代たち。自分が向き合うのは千之助ではなく、役の「おきん」なんだと気付く千代。

そして小山田もルリ子も香里も、自分の役の人物像を改めて掘り下げていた…。

迎えた千秋楽の日。千之助目当ての客で、えびす座は満員御礼だった。そして芝居は着々と進み、ついに千之助が自由気ままに暴れ回る最後の場面となった。

いつもなら千之助に振り回されっ放しの千代たちだったが、この日は全く違っていた。千之助のアドリブに必死にくらいつき、自分たちの役をちゃんとアピールできていたのだ。

しかも最後には泣いて笑える人情噺として成立して閉幕。鳴りやまぬ客席からの歓声と大きな拍手。

終演後、これまでは千之助の名前しかなかった投票用紙に、千代や一平たち全員の名前が混ざっていた。

笑いを取る対決は、千代たちの見事な逆転勝利で終わったのでる。

最初から座長なんてやりたくなかったと負け惜しみを言いつつ、

わしと一緒にやんねやったら。次はもっと笑かさな 承知せんへんぞ

千之助らしい褒め言葉だった。

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第9週(2/1-2/5)ネタバレあらすじ

千代が入ることになった鶴亀家庭劇・座員たちのキャスト一覧です。注目はもちろん、元宝塚歌劇団花組トップスターの明日海りおさんですが、千代をライバル視する役の松本妃代さんが、2020年12月27日に一般男性と結婚したばかりとのことで、おめでとうございますと祝辞を書いて【おちょやん】第9週「絶対笑かしたる」のあらすじです。

「鶴亀家庭劇」座員

高峰ルリ子:明日海りお(あすみ りお)
新派出身の女優。かつては東京で主役を張る人気女優だったが、大山鶴蔵社長に頼まれて鶴亀家庭劇のメンバーに加わる

明日海りおのオフィシャルサイトでは最新情報を掲載。2020年3月16日にオフィシャルファンクラブ開設。…

小山田正憲:曽我廼家寛太郎
歌舞伎出身の俳優。3歳の時に初舞台を踏んだ大ベテランだが、なかなか芽が出ずに喜劇の世界に活路を見いだそうとする

須賀廼家天晴:渋谷天笑
初代天海天海一座からの座員

須賀廼家徳利:大塚宣幸
初代天海天海一座からの座員

須賀廼家百久利:坂口涼太郎
須賀廼家徳利の弟分で千之助に心酔している

漆原要二郎:大川良太郎
初代天海天海一座からの座員で女形

石田香里:松本妃代(まつもと きよ)
鶴亀歌劇団出身の女優。千代を密かにライバル視している

株式会社ソニー・ミュージックアーティスツのオフィシャルサイトです。ソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)はソニーミ…

千代が4年ぶりに道頓堀に帰ってきた。すぐに岡安に向かい、住まわせてもらうことに。

シズに改めて4年前のテルヲの悪行を詫び、そして主役を張るくらいの女優になって必ずお金は返しますと約束。

そんな千代に、いい芝居をすることが恩返しだというシズであった。

夜になり、新しい劇団に呼ばれた役者たちが集められた。そして劇団の総責任者である熊田が、この劇団の座長だと紹介したのは、あの一平だった。

それを聞いた徳利の弟分・百久利が、千之助が座長じゃなければ辞めると言い出し、それに続いて徳利も天晴も千之助じゃないと客は呼べないと出て行ってしまったのである。

この状態に、劇団の話が消滅するかもしれないと熊田が言い出し、焦る千代。女優の仕事がなければ金を稼ぐことができないことは一目瞭然。

ならばと千之助を訪ね、劇団に入ってもらえないかと直談判。しかし、一平では須賀廼家万太郎を超えられないとにべもない。

それでも食い下がる千代に、

喜劇役者は笑わしてなんぼや。わしを笑かしたら、その劇団に入ったるわ。

一方、一平は露天で細々と商いをしている天晴を訪ねていた。天晴と徳利がいないと自分のやりたい芝居ができないと、自ら書いた台本を読んでほしいと手渡していた。

そしてこの状況を知った大山鶴蔵社長は、初興行が失敗したら劇団は解散し、二度とここ道頓堀では芝居はさせないと一平に激怒。

それでも千之助招致に動こうとしない一平。焦る千代は、千之助を笑わそうと出かけるが…、笑うどころか睨まれる千代であった。

その頃、天晴が劇団に戻ってきた。一平の台本「母に捧ぐる記」を読んで、こんな芝居ならやってみたいと。

次の日、千代は千之助を一旦、諦めて先に徳利を戻そうと天晴と向かうのだったが…、なんと、徳利はライバルである須賀廼家万太郎一座に入っていたのである。

千之助がいなければ無理だと言う徳利であったが、その夜に万太郎一座の端役たちに嫌がらせを受け、大ゲンカ。結局、一平の下に戻ることになった徳利だった。

これで千之助が戻れば、昔のように元通りだという女形の漆原要二郎。しかし、一平が口にしたのは…。

女形の漆原には辞めてもらう。万太郎一座と張り合えるような新しい喜劇には、女の役は女が演じなければダメだ。男の役を演るのなら居てもかまわない。

漆原は悔しさを押し殺して出て行ったのである。

次の日、一平は道頓堀の堀端で、ほかの劇団の女形連中に取り囲まれていた。女形は要らないという一平の言葉が知れ渡り、皆、怒りまくっていたのだ。

一色触発という時、漆原が駆けつけてケンカを止めようとすると、一平が女形は時代遅れだとさらに挑発。

これに切れた漆原が強烈なパンチをお見舞い。殴られ続ける一平は倒れ込みながら…、

やったら…できるやないか…

こんなに殴ることができるのなら男の役ができる。劇団を辞めないでほしい。一平の体を張った説得だった。

今日こそ、絶対に笑かしたる!

千代が千之助を訪ねると、すでに天晴と徳利が先に来ていて、3人で力を合わせて笑かそうとするが、びくともしない千之助の表情。

そこに一平がやってきた。万太郎一座を超える喜劇一座にしたい。どうか劇団に入ってくださいと深々と頭を下げると…。

千之助の中で、先代の天海天海と一平が重なって見えたのである。昔、万太郎一座を飛び出した千之助に頭を下げた天海…。

と、その瞬間、漆原に殴られて腫れあがった目を覆っていた包帯がポロリと落ちたのである。

お…お前、なんやその顔は!

かくして、千之助がここで大笑いし、劇団に入ることになったのである。

迎えた稽古初日、劇団の名前は「鶴亀家庭劇」だと一平が説明。家族全員が一緒になって楽しめる、ごく普通の人たちのための芝居を作りたい、そんな願いを込めて命名したと。

そして、旗揚げ公演で演じる作品「母に捧ぐる記」の説明をしようとした矢先、台本を読んでいた千之助が待ったをかけたのである。

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第8週(1/25-1/29)ネタバレあらすじ

昭和3年(1928年)朝ドラの世界
【カーネーション】
大阪の岸和田では、髪結い屋・安岡玉枝の息子・泰蔵と八重子が結婚。

【エール】
福島では、古山裕一が伯父が経営する川俣銀行に入行。


そして【おちょやん】では、ヒロイン千代が鶴亀撮影所に入って三年の月日が流れ、昭和3年(1928年)での出来事が描かれる京都編・第8週「あんたにうちの何がわかんねん!」です。

千代はもはや新人ではなく中堅どころ。活動写真にも名前が載る大部屋女優として仕事をこなす日々。

一方、助監督の小暮はいつか自分の作品を撮りたい、その時には千代を主役すると約束して脚本を仕事の合間に書き続けていたが…。

しかし実際に採用されることはなく、いまだ助監督のままだった。

そんなある日、ヨシヲと名乗る男が撮影所に来たと守衛の守屋から聞いた千代は、大喜びで向かうが…。

千代の目の前に現れたのは、あのテルヲだった。道頓堀で夜逃げして以来の親子の再会。

そして案の定、千代に金の無心を始めるテルヲだったが…。

千代は金の余裕なんてないし、不況で大部屋女優も次々とクビになっているから大変なんだと近況説明。

そして、自分もクビにならないためには主役を張れるようにならないとダメだと言うと…、
お父ちゃんがお前を主役にしたらあ!

悪い予感しかしない千代だった。

次の日、テルヲは早速、鶴亀撮影所に乗り込んで来て、方金所長に千代を主役にしろと直談判するわ、撮影に口を出すわで皆を大混乱に陥れるのだった

地獄や…。

千代が落ち込んでいると、小暮がやって来て新作「鳥籠」の主演をオーデションで選ぶことになったから千代にもチャンスがあると。

そしてオーデションの日。大山社長や方金所長の前で千代が課題の演技を始めると…、方金所長がわざと湯飲みを落として千代のリアクションをチェック。

千代なりのアドリブでその場をつなぐのだったが…、結局、主演の合格者は無しということになり、父親が金を積んだ滝野川恵が主演を獲得するという後味の悪い結果に。

そして悲劇は連鎖するもので、あの弥生がクビを言い渡されてしまったのだ。弥生は腰痛持ちで思うように演技が出来ず、それが致命傷になったのだが、それを聞いた千代は猛抗議。

しかし、方金所長の口からは予想外の言葉が。弥生の腰痛が酷くなければ、クビになっていたのは千代だったと。

お前さん、何様のつもりや。人の心配してる場合か。

言葉もでない千代。千代自身も分かっていたのだ。芝居がダメなうえに最近では芝居そのものが楽しく思えないと。

帰り際、守衛の守屋から、ガラの悪い連中がテルヲの訪ねてきたと耳にした千代は、あの道頓堀の悪夢を思い出し、急ぎ「キネマ」の部屋に戻るのだったが…。

危惧した通りだった。テルヲは千代の銀行通帳と印鑑を盗もうとしていたのだ。

ええやんか、ちょっと借りるだけや。

全く悪びれる様子もないテルヲに向かって、千代は手持ちの有り金全部を投げつけた。

金の切れ目が縁の切れ目や…二度とうちの前にその薄汚い顔見せんといて!

次の日、千代は落ち込んでいた。そして初めて撮影所の仕事を休んだのである。いつか弟のヨシヲと、そして真っ当になったテルヲの3人で暮らす夢を抱いていた自分が馬鹿らしくなったのである。

もう、女優も辞めよう…。

そう思った時に小暮がやってきた。五年経っても芽が出ない時は実家に帰るという父親との約束があり、東京に帰ると言う。

…一緒に東京に来てくれないか?

千代を本気で好きになったと言う小暮のプロポーズに、少し待ってくれやすと声を絞り出すのが精いっぱいの千代だった。

次の日、これで最後の撮影にしようと考えていた千代の前に、三年ぶりに一平が現れた。

またあのクソ親父に縛られているのかと憎まれ口をたたく一平に、何も知らないくせに!と本気で怒る千代。

…分かるはずないやろ。せやけど、それを少しでも分かるよう芝居すんのやないか? お前はちゃうんか?

その言葉に涙を流すしかない千代。そしてそんな2人を物陰から小暮がじっと見ていたのである。

その夜、撮影現場に一人残っていた千代に、泥酔した小暮が近づいてきた。

返事…聞かせてくれないか?

堪忍。うち、やっぱり役者続けたい…。

こうして恋破れた小暮は、京都を後にするのだった。

一方、「キネマ」に戻った千代には意外な知らせが待っていた。その月の女給の売上で、洋子を抜いて第一位になっていたのだ。

その理由を尋ねると、さっきまで小暮が来店していて、千代を主役にするという約束が果たせなかったから、せめてこの店では一等にしてあげたいと飲めない酒をがぶ飲みしていたと。

それを聞いて、心の中で小暮に感謝する千代だった。

そして翌日、千代は方金所長と大山社長に呼び出され、撮影所を出ていくように言い渡されていた。

これから君には、道頓堀に行ってもらう。

へ?

千代は、道頓堀で新しく作る喜劇の一座に、舞台女優として配属されたのである。座長は、あの一平だった。

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第7週(1/18-1/22)ネタバレあらすじ

ヒロインが誰と結婚するのかは、朝ドラファンにとっては非常に大きな関心事。ゆえに相手をSNSで予想したりして楽しむことが多いのですが、今回はすでに千代の結婚相手が天海一平だと公式にアナウンスされています。

な~んだ、つまんないなあとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、千代と助監督の小暮真治とのロマンスはテレビの前の奥様方の心をキュンキュンさせるんじゃないかと予想して【おちょやん】京都編・第7週「好きになれてよかった」です。

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若葉竜也


千代が京都撮影所の大部屋に入れたのは、千鳥の紹介状を経てカタキン所長が合格としたから。見方を変えれば完全にコネ入社で、先輩の大部屋女優たちが妬むのも仕方がないところ。

案の定、大部屋女優たちの嫌がらせで失敗をしてしまう千代。そんな千代を励ます助監督の小暮真治。

いい演技をして自分の実力を認めさせるしかないんじゃないか? あの人みたいに。

そう語りかける小暮の視線の先には、看板女優である高城百合子の姿が。百合子ももまた、大山社長の鶴の一声で撮影所に入ったコネ組の筆頭格。

それゆえに百合子もほかの女優たちの僻みや嫌がらせに遭ったが、それを圧倒的な演技力で黙らせたと千代に教える小暮。

それを聞いて、気持ちも新たに撮影に臨もうとした千代だったが…。翌日、黒板に書かれた「出役表」に千代の名前はなかったのである。

手持ち無沙汰になった千代は、女優たちの髪を結う美粧部で髪結いの見習いを始めていた。いつか芝居に役に立つかもしれない…、常に前向きな千代。

そんなある日、千代に嫌がらせをして撮影の失敗をさせた大部屋女優の遠山弥生が、美粧部に駆け込んできた。

撮影に間に合わないから自分の髪を先に結ってほしい、そう頼み込む弥生だったが誰も相手にしてくれず…。

見かねた千代は、覚えたての技弥生の髪の毛を器用に結い上げるのだった。

これを恩義に感じた弥生は、翌日、自分の出番を千代に譲ることで貸し借り無しなしだと。

弥生のおかげで久しぶりに撮影現場に立った千代。役どころは、恋人役の男性と歩くだけのシーンだったが…。

この2人を見た伯爵令嬢が忘れていた恋心を思い出すという重要なシーンになることが分かり、俄然焦り出す千代。

なぜなら、千代は今まで恋をしたことがなかったから。恋の経験がない千代は、恋に落ちた女性を演じることができず、せっかく譲ってもらった役を降ろされてしまうことに。

夜、真理に恋心を教えてほしいと言うと、誰かと恋人のふりでもしたら?と助言を受けた千代。その脳裏に浮かんだのは助監督の小暮だった。

日曜日、撮影所で千代は小暮を待っていた。“仮の恋人役”をすんなりと引き受けてくれた小暮と、活動写真を見に行く約束をしていたのだ。

しかし、千代の目の前に現れたのは、あの一平だった。驚く2人だったが、なんでここにいてんねんな?という千代の問いに答えず、足早に去っていく一平。

結局、小暮の仕事が長引き、活動写真を見に行くことができなかった2人は、近所の洋食屋で晩ごはんを食べることに。

そして、千代と話している時が一番ホッととする、そして元気になれるという小暮。“仮の恋人役”の芝居だと思っていた千代だったが

いや、今言ったことは本当だよ。

真面目な表情の小暮。その晩、カフェー「キネマ」に戻った千代は

なんやうち…あの人のこと好きみたいや

千代の言葉に顔を見合わせる「キネマ」の面々だった。

翌朝、千代は一平が撮影所の脚本部にいることを小暮から聞かされていた。千之助が抜けた天海一座の人気は一気に凋落してあえなく解散。

一平に目にかけていた大山社長は、一平に脚本の勉強を命じていたのだ。

一平の状況を知ったのも束の間、今度は百合子とばったり出会う千代。なんでも監督とぶつかって撮影現場から抜け出してきたらしい。

岡安での千代との出会いを思い出した百合子は、いい役につけるように所長に頼んであげると言い残し、足早に去っていったのだが…。

その数日後、百合子は本当に去ってしまったのである。芝居相手の俳優と駆け落ちしたのだ。
この駆け落ちで一番ガッカリしたのが、実は小暮であった。小暮が本当に恋をしていたのは百合子だったのだ。

この事実を知った千代も失恋することになり、2人とも茫然自失の放心状態。

百合子が放り出した活動写真「太陽の女」は、監督をジョージ本田に代えて新たに撮り直すことになった。

主演はミカ本田。元々、ミカ本田が演じるはずだった若い妻役を千代が演じることに。大抜擢だった。

百合子は約束通り、所長に千代を売り込んでおいてくれたのだ。

しかし…、撮影が始まってからが苦難の連続。夫に裏切られた若妻の切なさを演じることができず、監督に何度も撮り直しを命じられる千代。

その夜、小暮が千代を食事に誘い、百合子への想いを正直に語り出した。相手にされなくても百合子を好きになってよかったと言う小暮の言葉に、恋の切なさを感じる千代。

翌日、千代のシーンの撮り直しが行われた。活動写真は無声映画なのでセリフはフィルムの無駄と言われても千代の口は止まらなかった。

どうしようもない父親を見て育った自分は、誰も好きにならなくてもいいと思っていた。でも、そうではないとあなたが教えてくれた。あなたを好きになれてよかった。

芝居に全く関係のないセリフを口にする千代。そして千代が万感の表情を見せた時「カット!」の監督の声がかかり、

いい芝居だった。コングラチュレーション

こうして、千代は初めて名前のある役で活動写真に出ることになったのである。

竹井千代という名前が世間に流れる…、これが後々、禍の元となるとは知る由もない千代だった。あの男が娘の名前を見逃すはずはない…。

逆に近くにいて欲しいはずの男は、その姿を消していた。一平が撮影所からいなくなっていたのである。

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第6週(1/11-1/15)ネタバレあらすじ

大部屋女優、大部屋俳優とは?
端役しか与えられない女優俳優の総称で、楽屋が個室ではなく他の役者と共同の大部屋をあてがわれたことから、このような呼び名がついたとのこと。売れない女優俳優の別称。

このような説明をするのは、この週の後半で千代が千鳥一座から鶴亀映画の京都撮影所に転籍になるから。

山村千鳥一座がたった2週間で消えてしまうという、なんとも贅沢かつ悲しい展開だと嘆く若村麻由美さんのファンが多いと断言して【おちょやん】京都編・第6週「楽しい冒険つづけよう!」です。


山村千鳥一座が三楽劇場で演じる「清盛と仏御前」は千鳥の十八番。しかしながら客足が日に日に悪くなり、公演の打ち切りが現実的になってきた。

そこで清子は、改めて「正チャンの冒険」をやろうと千鳥に提案するのたが、前回同様にすぐに却下されてしまう。

しかし諦めきれない清子たち座員一同は、どうしてもやりたいと頭を下げ続けていると…。

あんたたちで勝手になさい。どれだけお客を呼べるか、お手並み拝見させてもらうわ

こうして「正チャンの冒険」の稽古が始まったのである。

千代も役がもらえた。「ネズミ3」という一言だけの役だった。でも、そのたった一言のセリフさえも緊張でまともに演じられない千代。

でも、座員がセリフを忘れると、すぐにそれを教えれるほど台本が全て頭に入っていて、皆を驚かす千代だった。

「正チャンの冒険」は前評判も高く、今までにないほど予約が入っていた。しかし好事魔多し。主役を演じる清子が公演前日に足をくじくというアクシデント発生。

ほかの座員と交代しなければいけない状況に陥るが、たった1日で清子のセリフを覚えられる座員はいない…。

頭を抱えた瞬間、清子の目に入ったのが千代だった。

千代…、私のセリフ覚えてる? 正チャン あんたやって!

いきなり主役は無理だと反対する千鳥に対して、セリフを全て覚えている千代にしかできないと譲らない清子。

そのやりとりを見ていた千代は、一旦は断ろうとするも応援してくれている「キネマ」の仲間たちの顔を思い浮かべ…、

…自信あれしまへん。けど、気張らしてもらいます!

こうして山村千鳥一座の命運を担う新作「正チャンの冒険」、その主人公・正チャンを演じることになった千代。

しかし…、稽古が始まった途端、座員の表情は暗くなっていった。千代の声が小さくて客席に届かないのだ。

要は基本である腹式発声ができていないということ。それでも夜遅くまで一人で練習していると、千鳥がそれをじっと見ていた。その表情には嘲りの色が。

そして帰ろうとした千鳥であったが、何を思ったのか、急に踵を返して千代に仰向けになるように指示。

その状態で声を出すと、自然と腹式発声になるということを千代に教えたのだ。その夜、遅くまで千鳥の怒声が響いた。

翌日の公演初日。大入りの客席の中にキネマの面々が。そしてネズミの端役だと思っていた千代が主役を演じていることにびっくり仰天。

その千代は、千鳥の特訓もあり無事に主役を務めあげることができ、客席の反応も上々。さらに人気が人気を呼んで「正チャンの冒険」は1週間延長された後に千秋楽を迎えるのだった。

この人気のおかげで千鳥一座はこれからも三楽劇場で公演を続けられることになり、新聞にも劇評が掲載された。

「今回が初舞台の新人女優、粗削りだが見所あり」

千代のことだった。残念ながら名前は載っていなかったが、その新聞を手に岡安のシズに電話で報告する千代。

そして千鳥にもお礼を言いに行くが…。

千鳥は一座の解散を決めていた。自分だけが反対した「正チャンの冒険」が成功したことで、これまで傲慢だったことを悟った千鳥は、一人で全国を回り自分を鍛え直すという。

座員たちには次の行き先を紹介し、千代には鶴亀映画の京都撮影所への紹介状を書いてくれた。あの大女優・高城百合子が看板女優の撮影所である。

●鶴亀映画・京都撮影所所長室

助監督の小暮真治の案内で京都撮影所の所長室に招き入れられた千代。そこにいたのは所長の“カタキン”こと片金所長と監督のジョージ本田。

2人は千代を一瞥すると、すぐに合格との声。2人とも千代は大部屋女優にとどまると踏んでいたのであるが、そんなことを知る由もない千代はその大部屋に案内されると…。

そこには大勢の女優たちが鏡の前で化粧をしていた。そして千代の姿を目にすると、金を出せば鏡台を使わせてもいいと、早速“いけず”をしてくる大部屋女優の川奈絹江と小柳歌子。

払うはずあれへんやろ そないなもん…!

大部屋の外で毒づいていると、助監督の小暮が千代を撮影現場に連れて行った。時代劇の女中役の女優が腹痛なので代役をしてほしいと。

セリフはなく、ただ町を歩くだけの役。そう説明されたのだが、皆が皆、ただ歩くだけは変だと考えた千代は、饅頭屋で饅頭を注文するというアドリブを効かせるのだったが…。

指示された通りに動けという監督のジョージ本田と、それはおかしいと納得しない千代。

なし!女中な~し!

大部屋女優としての最初の仕事を失う千代だった。

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第5週(1/4-1/8)ネタバレあらすじ

京都がドラマの舞台となった朝ドラを調べてみました。

放送年ドラマタイトルヒロイン
平成2年(1990)京、ふたり畠田理恵、山本陽子
平成5年(1993)ええにょぼ戸田菜穂
平成11年(1999) あすか竹内結子
平成12年(2000)オードリー岡本綾
平成20年(2008)だんだん三倉茉奈、三倉佳奈

参考データ:京都駅~新大阪駅間は距離約47kmで、新幹線で13分、普通の電車で24分、徒歩で約8時間。
新大阪から京都までの距離
おそらく、12年ぶりに京都がドラマの舞台になるということで難解な地名が出てこないことを祈りつつ【おちょやん】京都編・第5週「女優になります」です。

汽車で京都まで逃げてきた千代。その足で早速、口入れ屋を訪ねてカフェー「キネマ」で住み込みで働くことに。

カフェー「キネマ」

店主・宮元潔(西村和彦)は、活動写真好きで自称「監督」。

女給・若崎洋子(阿部純子)は、女優志望で一番人気の女給。

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阿部純子

女給・宇野真理(吉川愛)は、富山出身で女優志望。千代と相部屋となる。

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吉川愛

店員・平田六郎は「助監督」。

すぐに店で働くことになった千代は、岡安で培った経験が功を奏し、店主の宮元もうなる快調な出だし。

そんな千代を見て、声をかけてきた男がいた。活動写真を作っている会社の社長で黒木という男が、千代に活動写真で主演しないかと勧誘してきたのだ。

高城百合子のような女優になることが千代の夢だったが、こんな簡単になれるはずがないと一旦は断るも、同じ女優志望の宇野真理に背中を押されて、やりますと言うのだったが…。

鶴亀撮影所の前で黒木と待ち合わせした千代は、黒木の会社に出資するという川島という男に引き合わされた。

そして、千代を見て満面の笑みを浮かべながら、黒木に約束通り出資するという川島であった。
翌日、新聞を見て唖然とする千代。黒木が投資詐欺で逮捕されたという記事が載っていたのだ。
実は、川島の好みの顔である千代を主演女優にすれば、いくらでも金を引っ張ってこれると黒木が企んでの活動写真主演の話だったのだ。

ま、よかったやないの。あなたがもし本気で女優になりたい思てたら、辛あて辛あて立ち直られへんかったやろ。ちょこっとでもええ夢見られて、それが覚めただけやて思えばええんや。

洋子の言葉に明るく笑ってみせる千代であったが…。

1週間後、洋子と真理が撮影所の試験に合格して「キネマ」はお祝いムード一色になるのだったが、千代だけが固い笑顔。

千代は正直に胸の内を明かした。2人が試験に合格して悔しいと。黒木に騙されたことも本当は悔しかったんだと。そして、

せやさかい、うちは女優になる!

皆の前でそう宣言した千代は、早速、試験を受けようとあちこちの撮影所に足を運ぶが、そう簡単に入所させてくれるところもあるはずもなく…。

そんな時、真理が「山村千鳥一座」の座員募集のチラシを持ってきた。

山村千鳥一座

座長・山村千鳥:若村麻由美
活動写真にも出演経験のある東京の女優で、一座の女座長

座員:薮内清子:映美くらら

千代は山村千鳥一座の採用試験を受けるために新京極の三楽劇場に足を運んだ。そして試験の台詞を覚えたところに千鳥が姿を見せて…、

ささっとおやんなさい

促されて千代は台詞を語り始めたが、酷い棒読み状態。しかし、辞めた座員の穴埋めということで合格となり、翌日には座員の薮内清子に連れられて、千鳥の家に行く千代であったが…。
辞めた座員とは、役者というよりも千鳥の付け人のような役割だったのだ。その穴埋めとして千代が採用されただけ。

その事実を知らされ唖然とする千代であったが、空いた時間には稽古をつけてもらえるに違いない、そう前向きに捉えた千代は、命じられた仕事に向き合うのだったが…。

その量が膨大でしかも庭で四葉のクローバーを見つけるという不思議な命令もあり、稽古どころではないバタバタの千代であった。

そして一座の稽古は修羅場であった。座員たちを罵倒しまくり、台本や物を投げつける千鳥。
そんなある日、三楽劇場の座本から、客の不入りがこのまま続くようなら公演は今月末でと言われてしまう一座。

そんな時、今行っている演目「清盛と仏午前」を止めて、「正チャンの冒険」という演目をやりませんかと、漫画を元に自ら書き上げた台本を差し出す清子であったが…。

こんな子供騙しはやれないと台本を投げ捨てる千鳥。それを見た千代は清子の味方をすると、千鳥は自分のやり方が気に入らないのならもう来なくていいと、売り言葉に買い言葉の大ケンカ。

偉そうにしてるけど、自分は少しも稽古していないじゃないか! 千代は啖呵を切って千鳥の家を飛び出した。

夕方。「キネマ」にやってきた清子は、酒の勢いも手伝って千鳥の悪口を言い始め…。千代はそんな清子に自分たちで新たな一座を作ればいいと提案するが…。

…私、山村千鳥が大好きやねん

山村千鳥一座は、女だからという理由で役者になれなかった清子たち女のために作られた一座だった。

いわば恩人である千鳥を裏切ることなどできない。しかも千鳥自身も死ぬほどつらい過去があり、それでも生きていこうと決めたのは幸運の四葉のクローバーがきっかけだった…。

その夜、千鳥の家をのぞきにいった千代は、一心不乱に舞の稽古をする千鳥を目にし…。

翌日、千代は千鳥に頭を下げていた。しかし千鳥は許すはずもなく、あっけなく拒否。しかし、あるものを目にすると…

…次はないからね…

千鳥の視線の先にあったのは、千代が見つけた四葉のクローバーであった。

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第4週(12/21-12/25)ネタバレあらすじ

時代は大正14年(1925年)。朝ドラの世界では大正13年に東京で葉山蓮子と宮本龍一が結婚し、息子・純平と三人で暮らしことになった【花子とアン】の出来事がありますが、大阪では大きな出来事がなく、おそらく今回は初となる大正14年の世界です。

そして物語で出てくるテルヲの借金二千円ですが、今の時代に換算すると約300万円になるかと思われます。

その返済のために、年季明けの千代を身売りさせるという酷い話が展開される【おちょやん】第4週「どこにも行きとうない」あらすじです。

迎えに来たんや。一緒に去の(いの)

夜逃げして行方不明だったテルヲが岡安に突然やって来て、千代にこう囁いた。そしてお前が嫌いだった栗子はもういないし借金も片づいたから、ヨシヲと三人で暮らそうと。

しかし、昔の悔しさをいまだに覚えいる千代は冷たくテルヲを追い払うのだったが…。

そんな時、岡安にあの天海一座が2年ぶりに帰ってきた。座長は須賀廼家千之助で、17歳になった一平は、まだ二代目天海天海を名乗るほど成長できていなかったのである。

それもそのはずで、稽古するどころか芸子遊びに夢中な一平は、すぐに芸子遊びに出かけようとするが…。

シズの機転で千代が引き留めようとすると、一平から思わぬ指摘を受ける千代。その嬉しそうな顔は、父親が迎えに来たからだろうと千代の胸の内を見透かす一平だった。

翌日、またテルヲが岡安にやってきた。実はヨシヲが病気なので身の回りの世話をしてほしいと。

可愛い弟がそんなことに…、一瞬、心が揺れる千代であったが…。

それは真っ赤な嘘だったのである。ヨシヲはとっくの昔に家出していて、借金返済のために千代を身売りさせたいというのがテルヲの本心だったのだ。

一平がたまたま芸子と一緒に入った小料理屋で、借金取り相手にそう話すテルヲを目撃していたのだ。

真相を知った千代は…、

うちは一人で生きていくて決めたんや。もう二度とうちの前に現れんといて!

どねたっても知らぃんからな!

翌日、テルヲの言った通り岡安に災難が。借金取りの赤松と青田という男が、荒くれ者たちを引き連れて、お前のオヤジの借金二千円を返せ!と騒ぎ立てたのだ。

この騒動を受けて、千代はシズに全てを話して相談するのだったが…。

自分がどない責任とったらええか、他人任せにするんやない。それは甘えだす

ピシャリと言い渡すシズだった。

翌日から借金取りの嫌がらせがますます激しくなり、客足が遠のくようになる岡安。全ては千代が岡安に居づらくなるための作戦だったのである。

この惨状に耐えかねた千代は、テルヲの望み通りに身売りされることを決意。シズもそれを了承し、千代が岡安を出ていく日は、天海一座の公演が千秋楽となる七日後にすると。

これを聞いたお茶子たちは、千代を助けるためになけなしのお金をかき集め、足りない分はご寮人さんから千代に貸してやってほしいと懇願するのだったが…。

シズはその申し出を取り合おうとはしなかったのである。

翌日になり、突然、天海一座が千秋楽を迎えることになってしまった。客の不入りを見かねた興行主・大山社長の鶴の一声だった。

しかも座長の千之助は、一座を見限って姿を消してしまうという非常事態に。急遽、主役を演じることになった一平であったが、今度は女形の要二郎がぎっくり腰で舞台に立てないと。

思案する一平の目に飛び込んできたのが、座員におにぎりを配る千代の姿だった。

半ば強引に舞台に立たされた千代が台詞を上手く言えるはずもなく、でもそれが笑いを誘うこともあり、なんとか千秋楽の舞台を成立させた一平だった。

その日の夕方、借金取りの赤松と青田がテルヲを伴って岡安にやってきた。千代を引き取りに来たのだ。

シズは千代に準備させるからと、奥の間に三人を案内させるていると…。

その頃、千代は自分の荷物をまとめていたのだが、お茶子たちがやってきて、今すぐここから逃げろと。

それはできないと押し問答していると、今度はみつえまでやってきて…、

何ごちゃごちゃやってんねんな。行くで。船着き場でお母ちゃんが待ってる

船着き場ではシズが本当に待っていた。そして…、

これからは自分のために生きますのや。生きてええのや

初めから千代を逃がすことを考えていたシズは、千代にこう言い渡し、船を見送ったのである。

その頃、岡安では千代が逃げたことを知った借金取りたちが殺気立っていた。そこに戻ってきたシズは、2百円が入った袋を投げつけて…。

シズは見切っていたのだ。実際の借金は2百円くらいで、あとは適当に利子を膨らませたに違いないと。

そのお金は道頓堀守りたいいう者が、ちょっとずつ出し合うたお金だす。これ以上、他所もんが調子乗ってたら、どないなことになるか分かれしまへんで!

シズの啖呵に気圧された借金取りは、その袋を拾ってそそくさと出て行ったのである。

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第3週(12/14-12/18)ネタバレあらすじ

時は大正13年(1924年)の秋。この時代の朝ドラ史を紐解くと、【わろてんか】北村商店の寄席の数が10軒以上になり、本拠地は南地風鳥亭(千日前)に移転しています。

そして前年の9月1日に発生した関東大震災で罹災したキースが東京から連れてきた志乃は伊能栞の母親だったという展開でした。

また【ごちそうさん】では、卯野め以子と西門悠太郎が大阪の西門家で新婚生活を開始し、長女・ふ久(ふく)が誕生したのも前年の大正12年の頃。

少なくも半径500メートル以内に、【わろてんか】のおてんさん31歳が、千代のいる「岡安」の近くにいたと妄想しながら、【おちょやん】第3週「うちのやりたいことて、なんやろ」です。

大正12年、朝ドラの世界

大正13年(1924年)秋、千代がお茶子になって3年が過ぎていた。この頃はもうしっかり仕事も覚え、その合間に大好きな芝居をのぞき見する余裕も。

そんな千代に対して、来年には年季が明けるから将来のことを考えなさいと言うシズ。しかし、今まで生きることで精いっぱいだった千代は、自分がやりたいことって何だろうと戸惑うばかり。

そんなある日、お使いの帰りにあの憧れの女優・高城百合子に出くわす千代。そして誰かから逃げたいようなそぶりの百合子を岡安の二階にかくまうのだった。

その日の夕方、仕事を片付けるとすぐに二階に駆け上がり、百合子の前でボロボロの台本を見せる千代。

かつて千代が盗み見した芝居「人形の家」の台本だった。その一節をそらんじながら、この本を読みたいから文字を覚えたと興奮しながらまくしたてる千代。

そんなの、すっかり忘れてた。でも…思い出したわ。

そう言いながら、台詞を読み上げながら演技を見せる百合子。それをのぞき見していたお茶子だちは感激して大拍手。

実は百合子は、鶴亀株式会社社長の大山から舞台役者から映画に転向するように命じられ、それに反発して逃げていたのだ。

千代ちゃん…そんなにお芝居好きなら、自分でやってみたら?一生一回、自分の本当にやりたいこと、やるべきよ。

その夜、百合子は千代にこう言い残して岡安を出て行ったのである。

一方、家族で夜店に出かけたシズだったが、そこで思わぬ人物と再会していた。かつて恋仲であった歌舞伎役者の早川延四郎だった。

そっけない態度でその場を立ち去ろうとするシズに対して…。

千秋楽のあくる日の朝、ここで待ってる

えびす座に出演していた延四郎は、そう声をかけるのだった。

そしてこの2人の様子をのぞき見していた女がいた。岡安のライバル・福富のお茶子・あやめであった。

案の定、シズが男と密会していたとの噂が道頓堀中に広まるのに時間はかからなかったのである。

その噂に動揺する岡安のお茶子たち。見かねたシズは皆の前で正直に延四郎との関係を告白…。

シズが女将修業のためにお茶子をしていた20年前、延四郎と恋仲になり、駆け落ちしようとした。しかしお茶子と役者の色恋は今も昔もご法度。

先代女将ハナの引き留めでその恋は終わった。もう昔の話で昨日はたまたま出会ってしまっただけ。もう二度と会うことはないから心配しないように。

その言葉に安堵するお茶子たちだったが…。

翌日、千代はたまたま出会った延四郎から、シズ宛ての手紙を預かり、それをシズに渡そうとするが、頑として受け取りを拒否すシズ。

昔、延四郎の励ましで幾度となく助けられ、大きな恩を感じている。それゆえに今、延四郎からの手紙を読んでしまえば、会わずにはいられないはず。でも岡安の暖簾に傷をつけるようなことはできない…。

シズの苦渋の選択であった。

えびす座での延四郎の舞台の千秋楽の夜。岡安では次の日の団体客の準備で大わらわであったが、千代は突然、シズの前に正座して延四郎に会いに行ってほしいと言い出した。

ご寮人さんにとっての延四郎さんは…うちのとってのご寮人さんなんだす

千代は、自分のやりたいことは、自分を助けてくれたシズへの恩返しなんだと涙ながらに語り、その気持ちをしっかりと受け止めたシズであった。

翌朝、延四郎と向き合ったシズは、20年前、駆け落ちの約束を破って女将の道を選らんだことを悔やんではいないと。

でも、今の自分があるのは、あの時の延四郎の励ましがあったから、それだけはお礼が言いたかったと目を潤ませるシズだった。

こうして、互いに心のわだかまりを溶かしたはずだったのが…。

最後の別れから一か月後、シズの元に訃報が届いた。あの時、すでに延四郎は重度の病に侵されていたのだ。

誰にも気付かれないように、シズは声を押し殺して泣いたのである。

翌年の大正13年(1924年)、千代の年季が明けた。この時18歳。晴れて自由の身となった千代であったが、これからは自分の意思で岡安で働きたいとシズと宗助に申し出るのだったが…。

表の戸を激しく叩く音がして、なんやろと千代が開けに行くと、そこにはテルヲの姿が。

凍り付く千代であった。

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第2週(12/7-12/11)ネタバレあらすじ

大正5年(1916年)の朝ドラ・大阪の世界です。【わろてんか】では天満・寄席小屋「風鳥亭」が繁盛し、【おちょやん】では道頓堀・芝居茶屋「岡安」に千代が奉公に入るのがこの年。

参考までに、大阪天満宮から道頓堀の法善寺までは約4キロで、徒歩で50分位の距離のようです。ご寮人さんのおてんさんとシズが会っていてもおかしくないと妄想して第2週「道頓堀、ええとこや~」のあらすじです。
大正5年、朝ドラの世界

大阪・道頓堀にある芝居茶屋「岡安」、ここが千代の奉公先だった。店では客の座席の準備や食事の手配などをする“お茶子”と呼ばれる女性たちが忙しく働いていた。

そんな時、一人のお茶子とぶつかってしまった千代は、乱暴な言葉で相手を罵ってしまった。

しかもその現場を岡安のご寮人さん(ごりょんさん)であるシズに目撃されてしまい、こんな子は要らないと言われる始末。

その時、千代に助け船を出したのがシズの母親で先代女将のハナ。代わりの子が見つかるまで、下働きのかめの元で働けることになり、呼び名も「おちょやん」と決められた。

「おちょやん」とは茶屋で働く見習いの女の子の呼び名。

掃除、洗濯、食事、さらにお使いも千代の仕事。早速、シズからお使いに行ってほしいと言われる千代。

届け先は「岡安」の本家である「福富」。しかし「福富」のご寮人さんである富川菊はシズからの届け物を受け取ろうとはしなかった。

本家からのれん分けされた「岡安」の方が今は身代が大きくなっていて、本家としての意地とプライドがある菊は、シズをライバル視していたのだ。

その夜、千代は道頓堀をしょんぼりと歩いていた。風呂にも入れず臭くなった髪の毛を通りの天水桶で洗い、濡れたままの姿で歩いていると…。

な~んや 人か

千代を河童だと思って追いかけてきた男の子が声をかけてきた。年の頃は千代と同じくらい。これが後に千代の結婚相手となる天海一平との初めての出会いだった。

翌朝、岡安に「天海一座」がやってきた。初代天海天海(あまみてんかい)率いるこの一座は、当時、日本一と言われていた「万太郎一座」よりも勢いがあると評判の一座であった。

ボンやん、元気にしてはりましたか?

ハナが一座にそう声をかけると、男の子が一座の中から出てきた。その姿を見て目を丸くする千代。昨日の晩に出会った一平だったのだ。

「天海一座」は「えびす座」で喜劇を上演。一平も昼間の公演で子役として出ているが、それが終わると仮病を使って岡安の2階に引きこもり。

なんでも、一座を率いる父親の天海が大酒飲みの女好きで大嫌いとのことで、千代はテルヲと同じだと一平に共感。

しかも同い年で母親もいなく小学校にも通っていないという共通点があると知り…。

それも同じや!うちらもう親友やな!

一平に声をかける千代だった。

その日、千代は初めて芝居小屋を覗いた。そこでは「人形の家」が上演されていて、ヒロインを演じる高城百合子の美しさに声も出ない千代。

芝居小屋の支配人・熊田から芝居の台本をもらった千代は、その中身を読みたいがために字の勉強をし始めるのだった。

数日後、酔っ払った天海を迎えにいく千代。すると天海は祝儀袋を取り出して千代に差し出し…。

一平のこと親友や言うてくれたそうやな。その礼や

天海なりに息子・一平のことを思いやる天海であったが…。この日、天海は突然倒れ、帰らぬ人となってしまったのである。

「えびす座」で行われた天海の葬儀。取り仕切ったのは道頓堀界わいの興業を仕切るドン、鶴亀株式会社の社長・大山鶴蔵。

大山は一座の皆に、一平を立派な後継者に育ててほしいと言うのだったが…。座員の誰もが一平には荷が重すぎると口にするのだった。

その頃、南河内から千代の実家隣の小林家の主が千代を訪ねてやってきた。あのテルヲが村中の家と金貸しから金を借りまくって夜逃げしたと。

すぐに弟ヨシヲの身を案じる千代であったが、もう赤の他人だからとそっけない態度を見せるのだった。

その日の夕方、シズのお使いで外に出た千代は一平に出くわした。そして、祝儀袋のことを思い出し…。

あんたの父ちゃん、ホンマはあんたのこと気ぃもんでたで

そう伝えると、そんなはずはないと言い張る一平。でもその目には光るものがあり、思わずもらい泣きする千代。

そんな寄り道がたたって、シズのお使いが間に合わないという結果になり、千代はシズからクビを言い渡されてしまった。

岡安から放り出された千代は、行く当てもないまま神社の境内で雨宿りしていると、先代女将のハナが迎えにやってきた。

ハナは千代を連れてきた口入れ屋から、千代には帰る家がないということを知っていたのだ。

こうして岡安に戻った千代は、改めて自分の境遇を皆に説明。そしてここに置いてほしいと頭を下げていると、突然、警察官が岡安にやって来た。

捜索願の出ていた女の子のことで話を聞こうとやってきたのだったが、千代の姿を見てシズに確認すると…。

間違いのう…うちのおちょやんだす

この時、初めて「岡安のおちょやん」とシズから認められた千代だった。

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第1週(11/30-12/4)ネタバレあらすじ

【おちょやん】第1週のタイトルは「うちは、かわいそやない」。

大阪・天満では、北村笑店が営む寄席小屋「風鳥亭」が繁盛し始め、人気落語家・月の井団吾と専属契約をしたのが大正5年(1916年)という【わろてんか】の世界。

そして【おちょやん】の舞台は大阪・南河内。参考までに大阪天満宮から南河内郡河南町役場までの距離は約29キロで徒歩なら6時間とのことです。※グーグルマップより算出。
大阪天満宮から河南町役場までの距離
時は大正5年(1916年)大阪・南河内の貧しい農家・竹井家の長女・千代が9歳になったところから物語はスタート。

千代を産んだ母親サエは若くして亡くなり、父親のテルヲは飲んだくれのダメな父親で、幼くして家事一切をしなくてはいけない千代。

しかも二歳下の弟の面倒や家業である養鶏の仕事までやるはめになり、小学校にも通えない日々。

隣近所の子どもからは貧乏人のシラミ~!と陰口を叩かれるが、そんなことにはめげない千代は口達者なたくましい娘であった。

そんなある日、父親のテルヲが栗子という女を家に連れてきた。これからお前たちの母親になると聞いて、これで家事から解放される学校にも通えると喜ぶ千代だったが…。

栗子は何もしない女だった。しかもテルヲ以上のダメ人間で寝ているばかり。家事をするどころか、千代が弟のヨシヲのために学校から持ち帰ったおはぎを横取りするという悪態。

この一件で堪忍袋の緒が切れた千代は、栗子を母親と認めず激しく対立することに。

やがて、栗子が忽然と姿を消した。テルヲ家族との貧乏な暮らしに嫌気が差したのだ。そんな栗子を引き留めようと必死なテルヲは一獲千金を狙い…。

飼っていた鶏・流星丸を売ることにしたテルヲ。早速、千代を連れて観賞用の鶏の品評会が開かれる屋敷を訪れると、そこには眼光鋭い峰岸というガラス工場の社長と鶏の売り手たちがいた。

峰岸の前には、千代が見たこともない立派な風貌の鶏たちが。しかし、それらには全く関心を示さず、いよいよ千代の流星丸が峰岸の前に差し出され…。

ほかの鶏と同様に流星丸に全く興味を示さない峰岸。そこでよいよ千代の出番。その口達者ぶりで峰岸を驚かし、ええもん見せたろと母親の形見であるガラス玉を見せると…。

…お前、サエの娘か?

千代が5歳の時に亡くなった母親のサエは生前、峰岸が社長をしているこのガラス工場に勤めていたのだ。

そしてこのガラス玉は、サエが亡くなる少し前に娘のためにと買っていったものだった。

こうして千代との縁を感じた峰岸は流星丸を買ってくれたのだった。

意気揚々と家に帰ってきたテルヲと千代だったが、ヨシヲの姿が見えなくなっていた。そこに栗子も戻ってきてヨシヲは隣の小林家に遊びに行かせたと言う。

しかしその小林家ではヨシヲはとうに帰ったと。結局、一晩経っても帰ってこないヨシヲを村中に捜すことに。

千代も大人に混じって山の中へ。そこでようやくヨシヲを捜し当てたのだったが、千代も道に迷ってしまい…。

そこに現れた老人の助けで、ようやく姉弟は家に戻ることができたのだった。

この事件以来、千代と栗子のバトルは激化。千代が邪魔な栗子は2人とも奉公に出すべきだとテルヲに詰め寄り、千代もテルヲのいない時に栗子に嫌がらせ。

そんなある日、山で出会った老人が家にやってきた。その手には薬草があり、ヨシヲがこれを探していたから持ってきたと。

腹が痛いと言う栗子のためにヨシヲは山で薬草を探していたのだ。あんな酷い女でも母親の愛情を知らないヨシヲは、母として栗子を慕っていたのだ。

そして栗子の腹の痛みは、妊娠が原因だった。子どもが生まれるとますます金がかかると、千代とヨシヲの奉公話を進めようとするテルヲと栗子。

もうええ!ようわかった!こねな家 こっちから出てったるわ!

でも栗子を慕うヨシヲだけは、このまま家に置いてほしいとテルヲに頼む千代だった。

そして口入れ屋が迎えに来て、これから奉公先に向かう日。家を出てスタスタ歩く千代を追ってテルヲがやってきた。

やっぱり奉公に行くな、そう言ってくれることを期待した千代だったが…。

テルヲがチエの写真を手にこれを持っていけと。家にあると辛気臭いと栗子が言うからと。

一つだけ、言うといたる。うちは捨てられたんやない…うちが、あんたらを捨てたんや!

怒りに震える千代だった。

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【おちょやん】キャスト

朝ドラ「おちょやん」基本的人物相関図

 竹井家 

竹井千代:杉咲花(幼少期:毎田暖乃)
南河内の貧しい竹井家の長女。9歳で道頓堀へ女中奉公に出される。千代の口達者は父親譲り

竹井テルヲ:トータス松本
千代の父。養鶏業を営むが世渡り下手で甲斐性なし。しかし口達者で女にはモデる

竹井栗子:宮澤エマ
テルヲの二番目の妻で千代の継母。美人だが何事にもルーズで千代と対立

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竹井ヨシヲ:荒田陽向
竹井家の長男。千代が面倒を見ている

竹井サエ:三戸なつめ
千代が5歳の時に亡くなった母親

小林辰夫:烏川耕一
竹井家の隣の家(歩いて30分)の当主

小林きみ:吉野悦世
辰夫の妻

小林ウメ:正司花江
辰夫の母親

小林勝太:湯田歩夢
小林家の長男

小林勝次:原 知輝
小林家の次男

小林勝三:宮原心空
小林家の三男

玉井先生:木内義一
千代が通う小学校の先生

峰岸社長:佐川満男
千代の母親サエが若い頃に奉公していた峰岸硝子の社長。そのよしみで流星丸を購入

彦爺:曽我廼家文童

駐在:海原かなた

口入れ屋:藤吉雅人

村人:渡辺知晃、結城市朗(5話)

髪結い:パピヨンズちよこ(5話)

鶴亀家庭劇編

「鶴亀家庭劇」座員

高峰ルリ子:明日海りお(あすみ りお)
東京新派劇の名門花菱団元トップ女優。かつては東京で主役を張る人気女優だったが、大山鶴蔵社長に頼まれて鶴亀家庭劇のメンバーに加わる

明日海りおのオフィシャルサイトでは最新情報を掲載。2020年3月16日にオフィシャルファンクラブ開設。…

須賀廼家千之助:星田英利

小山田正憲:曽我廼家寛太郎
歌舞伎出身の俳優。3歳の時に初舞台を踏んだ大ベテランだが、なかなか芽が出ずに喜劇の世界に活路を見いだそうとする

須賀廼家天晴:渋谷天笑
初代天海天海一座からの座員

須賀廼家徳利:大塚宣幸
初代天海天海一座からの座員

須賀廼家百久利:坂口涼太郎
須賀廼家徳利の弟分で千之助の付き人

漆原要二郎:大川良太郎
初代天海天海一座からの座員で女形

石田香里:松本妃代(まつもと きよ)
鶴亀歌劇団出身の女優。千代を密かにライバル視している

株式会社ソニー・ミュージックアーティスツのオフィシャルサイトです。ソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)はソニーミ…

須賀廼家万太郎一座

須賀廼家万太郎 板尾創路
「須賀廼家万太郎一座」を率いる喜劇王

須賀廼家一二丸:華井二等兵

蝶丸:吉若靖弘

蝶介:吉井基師


田島:紅 壱子(82話)
えびす座からのラッパの音が敵性音楽だと思い、警官ととにやってきた近所のご婦人

警官:湯浅 崇(82話)
田島とともにえびす座に乗り込んできた警官

小暮真治の父親:奥井隆一(78話)

追い出された患者:斎藤一登(78話)
小暮の父親からお金がないとの理由から診察拒否された患者

特別高等警察(特高)・荒木:千葉哲也

特別高等警察(特高):村角ダイチ、藤井颯太郎、斎藤一登

松島寛治:前田旺志郎

演劇雑誌「演劇月報」記者:粟島端丸(73話、74話)

借金取り:土平ドンペイ、川本三吉(73話、74話)

医者:亀井賢二
宗助が結石で運び込まれた病院の医師

看護婦:安倍洋花(あべ ひろか)
宗助が結石で運び込まれた病院の看護婦

芸子:泉 希衣子、今西 彩(69話)

天海一平の母親・夕:板谷由夏

市倉:江口直彌(えぐち なおや)(64話)
一平が2代目天海天海襲名の際に鶴亀株式会社の社長室で挨拶した御贔屓さん

大宮の旦さん:桂 小春団治(64話)
一平が2代目天海天海襲名の際に挨拶に回った御贔屓さん

嵐山・旅館「夕凪」の客:小松健悦(63話)

置屋「菊乃屋」の女将:ひろみどり(62話)

鶴亀座を予約した客・木内:笑福亭風喬(61話)

芸子:森山くるみ
雛乃、夕鷺と一緒に一平の引っ越し祝にやってきた芸子

竹井ヨシヲ:倉 悠貴(くら ゆうき)

神戸のおやじ:隈本晃俊
橋の下で腹を空かせていたヨシヲを助けたヤクザの親分(59話)

警官:や乃えいじ
「若旦那のハイキング」での接吻を咎めた警官(57話)

桐島:ドヰタイジ
ヨシヲの悪い仲間

依田:梅林亮太
ヨシヲの悪い仲間

みつえと福助の祝言の客:笑福亭枝鶴(55話)

岩常銀行・岩下:南条好輝(53話)
福富・菊の紹介で岡安を利用した大口の客

旅館「泉屋」女将:千田訓子(48話、59話)
高峰ルリ子が女優業のかたわら、仕事をさせてもらっている旅館の女将

漆原の女形仲間:片岡りき彌、片岡愛一朗、 関口義郎(44話、45話)

居酒屋「水月」の客:前田英利、向田至、橋岡祐太(44話)
千之助の回想に出てくる明治31年(1898)当時の客

京都編

鶴亀株式会社

大山鶴蔵: 中村鴈治郎
鶴亀株式会社社長。道頓堀の芝居小屋を牛耳る上方演劇界のドン

熊田: 西川忠志
鶴亀株式会社の社員で大山鶴蔵の部下

片金平八:六角精児
鶴亀映画京都撮影所所長。通称カタキン所長

守屋:渋谷天外
鶴亀映画京都撮影所の守衛

社長秘書:勇 元気

小暮真治:若葉竜也
鶴亀映画京都撮影所の助監督

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若葉竜也

監督・ジョージ本田:川島潤哉
前作「エール」で小山田耕三の付き人・猿橋重三役

芸能プロダクション『株式会社 空〈くう〉』の川島潤哉のプロフィールページです。…

大部屋女優・遠山弥生:木月あかり
元宝塚歌劇団雪組の芸名・叶海世奈

BOX CORPORATION

東京都港区白金台の芸能プロダクション【株式会社ボックスコーポレーション】のオフィシャルサイト。所属タレントの公式プロフィ…

大部屋女優・川奈絹江:和泉

大部屋女優・小柳歌子:三原悠里

大部屋女優:松原由希子(32話)

大部屋女優:野村美の里(32話)

美髪部主任・柳たつ子:湖条千秋

美髪部:小川悦子

平井靖

監督・樋口仙一:上杉祥三

小竹英一:小堀正博
「太陽の女カルメン」高城百合子の相手役

千代の恋人役:井本涼太

伯爵の娘・梅子役:星蘭ひとみ

撮影技師:浜口望海

照明技師:森本竜一

橋本裕也

ミカ本田:ファーストサマーウイカ
ジョージ本田の妻

株式会社キューブによるファーストサマーウイカの公式プロフィールページ。出演情報、スケジュール、などの最新情報はこちらから…

池内助監督:F . ジャパン

CUBEグループ[(株)CUBEと(株)RICOMOTION]のアーティスト情報サイト…

監督・村川茂:森準人
「太陽の女カルメン」の監督

森準人 OFFICIAL SITE

キューブ所属の俳優/役者・森準人(もりはやと)の公式サイト。プロフィール、舞台・映画・TV番組等への出演情報やブログなど…

高瀬百々之助:佐藤太一郎

吉本興業に所属している佐藤太一郎のプロフィールをご紹介いたします。…

幹部女優・滝野川恵:籠谷さくら(36話、37話)
鶴亀撮影所のスポンサーである父親の力で幹部女優になる

高岡事務所オフィシャルサイト

              籠谷 さくら(こもりや さくら) 生年月日  1999年8月22日出  身  兵庫……

準幹部女優・梅澤麗子:星加莉佐

松竹芸能株式会社

星加 莉佐(ほしか りさ)生年月日1998年12月30日出身地兵庫県血液型A型身長162cmスリーサイズB:83 W:6…

社員:沖村保範、港吉弘(46話)
鶴亀家庭劇初興行の稽古を熊田とともに見守る

テルヲが「キネマ」から盗んだ着物を持ち込んだ質屋:上村厚文(38話)

テルヲの借金の取り立てに来たヤクザの親分:多々納斉(38話)

岡安に出入りする酒屋:酒田かおる(29話)

三楽劇場・座本:多賀勝一

川島貿易社長:植栗芳樹(22話)

「キネマ」の客・水田:杉森大祐

「キネマ」の客・万田:西野恭之介(チョップリン)

「キネマ」の客・原:小林幸太郎(チョップリン)

京都府警察部の刑事:平岡秀幸、五馬さとし(22話)

黒木進社長:ヨシダ朝(21話、22話)

染谷の若旦那:田村ツトム(21話)

京都の口入れ屋:白山豊(21話)

山村千鳥一座

座長・山村千鳥:若村麻由美
活動写真にも出演経験のある東京の女優で、一座の女座長

座員:薮内清子:映美くらら

映美くららさんのブログです。最近の記事は「うたコン(画像あり)」です。…

座員・シゲ:西村亜矢子

CUBEグループ[(株)CUBEと(株)RICOMOTION]のアーティスト情報サイト…

座員・美鈴:鳩川七海

鳩川七海 Official site

幻灯劇場 YTJプロ専属アーティスト 鳩川七海 はとかわななみ …

座員・艶子:實川加賀美(じつかわ かがみ)

座員:皐月麻李帆

座員:川飛舞花

川飛舞花 プロフィール…

座員:鮎川なつき

Ayukawa Natsukiさんのブログです。最近の記事は「今週は雪組❤️(画像あり)」です。…

カフェー「キネマ」

店長・宮元潔:西村和彦
道頓堀を出た千代が、京都で住み込みで働くカフェーの店長で自称“監督”

女給・宇野真理:吉川愛
富山出身で女優を目指している。カフェーの2階の住み込み部屋で千代と相部屋

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女給・若崎洋子:阿部純子
女優志望で一番人気の女給

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阿部純子

洋子の息子・進太郎:又野暁仁

女給・純子:朝見心


女給・京子:めがね

作成した動画を友だち、家族、世界中の人たちと共有…

ボーイ・平田六郎:満腹満

道頓堀編

 芝居茶屋「岡安」 

岡田シズ:篠原涼子
芝居茶屋「岡安」の女将

岡田宗助:名倉潤
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岡田みつえ:東野絢香(幼少期:岸田結光)
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かめ: 楠見薫
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富士子:土居志央梨
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節子:仁村紗和
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玉:古谷ちさ
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里子:奥野此美
芝居茶屋「岡安」の女中見習い

 老舗芝居茶屋「福富」 

富川菊: いしのようこ
芝居茶屋「福富」の女将

富川福松:岡嶋秀昭
芝居茶屋「福富」の主人で、菊の夫

富川福助:井上拓哉(幼少期:松本和真)
芝居茶屋「福富」の一人息子

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井上拓哉

冨川一福:竹林遼(幼少期)西村竜直(少年期)歳内王太(青年期)
みつえと福助の長男

椿:丹下真寿美
芝居茶屋「福富」のお茶子

ぼたん:沢暉蓮
芝居茶屋「福富」のお茶子

あやめ:藤本くるみ
芝居茶屋「福富」のお茶子

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 「天海天海一座」 

天海一平:成田凌(幼少期:中須翔真)
座長の天海天海の息子。後に千代と結婚して夫になる

初代 天海天海:茂山宗彦
一平の父で、須賀廼家千之助と「天海天海一座」を率いる。

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須賀廼家千之助:星田英利
喜劇界のアドリブ王で、天海天海とともに喜劇一座を率いる

須賀廼家天晴:渋谷天笑
初代「天海天海一座」の座員

須賀廼家徳利:大塚宣幸
初代「天海天海一座」の座員

漆原要二郎:大川良太郎
初代「天海天海一座」の座員で、女形の役者

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高城百合子:井川 遥
千代が憧れる女優

早川延四郎:片岡松十郎

若き日の早川延四郎:先田慧

早川延四郎の芝居相手:片岡千次郎

お茶子時代のシズ:西村こころ

借金取りの赤松:さけもとあきら

借金取りの青田:野村有志

居酒屋「水月」の女将:西島敦子

居酒屋「水月」の料理人:関口義郎

芸子・雛乃:成瀬綾乃

芸子・夕鷺:桑野藍香

芸子:七海薫子、菊地彩香

伊藤の旦さん:藤田功次郎

団子屋・荻野堂の丁稚:二宮輝生

仕出し屋・柴富の奉公人:山西規喜

えびす座・従業員:大久保ともゆき、信宗啓太

乞食の小次郎:蟷螂襲(とうろうしゅう)

小次郎の仲間:南谷峰洋、後藤健司

組見の団体客:Mr.オクレ、東村晃幸、笑福亭風喬(15話)

知らないおっさん:海原はるか(10話)

警官:八田浩司(10話、74話)

大宮の旦さん:桂 小春団治(8話)
玉をひいきにする客で千代に高城百合子の舞台を見せてくれた人

鶴亀座支配人:ボブ・マーサム

ひいきの客:鍋島 浩
千代が投げたふんどしが頭に当たって怒る客(6話)
千代がお茶を手にこぼしてしまう客(12話)

【おちょやん】と【わろてんか】時代比較表

2017年度下半期に放送された【わろてんか】は吉本興業の創業者の話がベースで、今回の【おちょやん】は松竹新喜劇が基本となっているフィクションドラマ。

同じ時代に同じ関西で同じ業界のドラマが展開されるので、ぜひとも比較しながら視聴したく、それをまとめてみました(ドラマの進行に合わせて更新しています)。

【わろてんか】【おちょやん】
ヒロイン(演者)北村てん(葵わかな竹井千代(杉咲 花)
実在モデル吉本せい(吉本興業 創業者)

明治22年(1889年)生まれ

浪花千栄子(松竹新喜劇 女優)

明治40年(1907年)生まれ

昭和21年(1946年)隼也が戦地から復員。伊能栞も帰国し、青空喜劇「北村笑店物語」を公演。北村てん、この時53歳。
昭和20年(1945年)てんが北村笑店を解散。つばき親子、トキ親子を引き連れて滋賀の米原に疎開。
昭和19年(1944年)てんの息子・隼也に召集令状がきて戦地に赴く。
昭和14年(1939年)てんの息子・隼也とつばきの間に藤一郎が生まれる。
昭和13年(1938年)てんの息子・隼也が銀行頭取の娘つばきと駆け落ちする。
昭和9年(1934年)大阪の北村笑店が日本最大の寄席チェーンになる。
昭和7年(1932年)竹井テルヲが死去。
昭和4年(1929年)藤吉が脳卒中で倒れる。その後一旦は回復するも病が再発し死去。千代が弟ヨシヲと13年ぶりに再会するが、ヨシヲが鶴亀株式会社脅迫事件を起こし、また離れ離れに。千代と2代目天海天海(一平)が結婚。
昭和3年(1928年)千代は京都・鶴亀撮影所の大部屋女優を辞めさせられ、大阪・道頓堀で新しく立ち上げる劇団「鶴亀家庭劇」に喜劇女優として配属される。
大正14年(1925年)千代18歳の時、身売りから逃れるために道頓堀・岡安から京都へ夜逃げ。カフェー「キネマ」で住み込みで働くようになる。
大正13年(1924年)千代17歳。「岡安」女将シズと歌舞伎役者・早川延四郎の密会騒動が起こる。
大正12年(1923年)てん30歳。9月に関東大震災が起こり、伊能栞が実母・志乃と大阪で再会。風鳥亭では震災復興高座を開催
大正5年(1916年)千代9歳の時に、大阪・道頓堀の芝居茶屋「岡安」に奉公に出される。
大正3年(1914年)大阪で藤岡てんが長男・隼也を出産。
明治43年(1910年)藤岡てん17歳の時、米問屋「北村屋」の長男・北村藤吉と駆け落ちする。
明治40年(1907年)大阪・南河内の貧しい農家・竹井家に長女・千代が生まれる。
明治26年京都の薬問屋「藤岡屋」に長女・藤岡てんが生まれる。