フォードの新労使協約が語るもの

この件は国内ではあまり大きく取り上げられなかったが、米自動車メーカーのフォードが労働組合のUAW(全米自動車労組)との間で、新しい労働協約を締結した、という報道が先日あった。

この発表で注目されるのは、金融市場もこれを好感して、フォードの投資格付が引き上げられたことである。なぜそうなったのか。

( 全文を表示 )


2012/02/25 | TrackBack(0) | 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「原子力社会主義」の終焉

アメリカのバーモント・ロースクール(バーモント法科大学院)のマーク・クーパーというエネルギー政策の研究者が、福島事故を受けた論考の中で、原子力の安全制御がうまくいかない制度面での大きな要因は、歴史的に政府の過干渉にあり、日本の原賠法に相当し、その下敷きとなったプライス・アンダーソン法をこれを機に廃止して、民間保険による市場機能に移行せよ、という提言を打ち出している。日本の今の状況に照らしても示唆に富む点が多いので、参考までにポイント部分を対訳してみよう(全文訳はこちらでも読める)。なお、同氏は別のインタビューで、こうした原子力産業に対する政府の過剰介入を「原子力社会主義 (nuclear socialism)」と評して批判している。

( 全文を表示 )
2012/01/08 | TrackBack(0) | 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

原発事故と情報の非対称性

東日本大震災と福島原発事故で、国民は総じて冷静で辛抱強い態度を保ったことで世界の賞賛を集め、声価を高めたが、政府の対応がそれを帳消しにして差し引き全体ではマイナスにした。国民からの信頼も地に墜ちた。政府の対応がまずかったのは、情報の伝達という一点において完全にしくじったからである。

( 全文を表示 )
2011/12/24 | TrackBack(0) | 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「赤旗」の苦境をどう読むか

共産党の機関紙である「赤旗」の発行部数が大幅に落ち込み、党財政のこれ以上の悪化を防ぐために購読料を大幅に値上げする、という発表があった。同紙の苦境は以前から噂や観測として伝わっていたが、党自身がそれを公式に認めて対抗策を打ち出したことで、それが事実であることがあらためて確認された格好である。党員数も不況下での再評価が言われているほどには、思うように延びていないらしい。

( 全文を表示 )
2011/12/16 | TrackBack(0) | 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

福祉国家と暴力団

2011年10月からの東京都の暴力団排除条令の施行にあわせて、産経新聞が国内最大の暴力団組織のトップに単独インタビューを行った記事が評判になっていた。これまであまり例のない試みで、受ける側がこのような取材に応じるのも、条令に対する彼らなりの強い危機感の現れといえるだろう。内容についての感想は、取材自体の是非を含めいろいろだが、その理路整然とした達者な話ぶりに強い印象を受けた人も多かったようだ。もともと世間からの風当たりの強い世界なので、彼らが自分たちの存在について日頃から内省を重ねていることがうかがえるし、どんな分野であっても、知的な俊敏さのない人は人の上には立てないということなのかもしれない。

( 全文を表示 )
2011/12/11 | TrackBack(0) | 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

市場vs.学者、もしくは原発計算論争

先の稿で、「国営で請け負う保険」の危険について論じたが、原発問題についてこの部分を、もう少し突っ込んでみておこう。

( 全文を表示 )
2011/09/23 | TrackBack(0) | 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
FC2 Analyzer
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。