2011年10月からの東京都の暴力団排除条令の施行にあわせて、産経新聞が国内最大の暴力団組織のトップに単独インタビューを行った記事が評判になっていた。これまであまり例のない試みで、受ける側がこのような取材に応じるのも、条令に対する彼らなりの強い危機感の現れといえるだろう。内容についての感想は、取材自体の是非を含めいろいろだが、その理路整然とした達者な話ぶりに強い印象を受けた人も多かったようだ。もともと世間からの風当たりの強い世界なので、彼らが自分たちの存在について日頃から内省を重ねていることがうかがえるし、どんな分野であっても、知的な俊敏さのない人は人の上には立てないということなのかもしれない。
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