メスバウアー分光研究会会長 西田 哲明
同 事務局長 久冨木 志郎
メスバウアー分光研究会ではこの度、新たにメスバウアー分光法を学びたい方、メスバウアー分光法を新たな研究手段として活用したいとお考えの方を対象に講習会を開催することになりました。
メスバウアー分光法は原子核をプローブとする「原子レベル・ナノレベルでの構造解析」が可能です。ナノテク材料、触媒、電池などの先端材料、金属、バイオ、鉱物、エネルギー・環境など多種多様の分野で有効活用されています。固体材料中の鉄やスズ、ユウロピウムなど40種以上の元素をプローブとして用いて、化学結合や配位数、対称性、磁性、超伝導等に関する貴重な情報が容易に得られます。この便利な分光法は、ルドルフ・メスバウアー博士による発見(1958年;ノーベル物理学賞1961年)から半世紀以上過ぎましたが、原子レベル、ナノレベルでの情報が手軽に得られることから今でも世界中で重宝されています。また近年は、放射光を用いた先端研究も活発に行われています。
今回、この分光法の原理と応用について講習会を企画しました。併せて、海外(ハンガリー)の専門家による講演会(メスバウアー法原理、陽電子消滅法、ゾルゲル法)を予定しております。
以下に要領を記しておりますのでどなた様もお気軽にご参加ください。
会期 平成29年8月7日(月),8日(火)
会場 東京理科大学 森戸記念館 (東京都新宿区神楽坂4-2-2)
(地図: https://www.tus.ac.jp/facility/morito/)
参加費 一般4,000円(会員*3000円),学生3,000円(会員*2000円)
* 3月のシンポジウムに参加された方
8月7日
11:00—12:00
メスバウアー分光法の原理
(東京理科大) 山田 康洋
13:30—14:30
メスバウアースペクトル測定法の基礎(透過法,散乱法,発光法,転換電子による表面分析法)
(明治大) 野村 貴美
14:40—15:40
鉄混合原子価錯体の電子状態および相転移のメスバウアー分光法による解析
(豊田理研) 小島 憲道
15:50—16:50
メスバウアー分光法を用いた集積型錯体のスピンクロスオーバー現象の研究
(広島大) 中島 覚
8月8日
9:30—10:30
放射光を用いたメスバウアー分光法
(JASRI) 筒井 智嗣
10:40—11:40
導電ガラスの構造と電気物性
(近畿大) 西田 哲明
12:30—13:30
Material properties through the eyes of a nucleus: Mössbauer spectroscopy
(Eötvös大) Zoltán Homonnay
13:40—14:40
Positron lifetime spectroscopy to help drug formulation: Combination of methods for structural analysis
(Eötvös大) Károly Suvegh
14:50—15:50
Application of sol-gel technique for synthesis of inorganic oxides
(Eötvös大) Katalin Sinkó
ご希望の方には、冊子体「メスバウアースペクトロメトリーの基礎と応用」(日本アイソトープ協会編)を実費(1,500円)で販売予定です(売り切れの際はご容赦ください)。
申込み方法
締切り日 7月22日(土)
申込み先 久冨木 志郎(首都大学東京)メールでmossoff.chem@ml.toho-u.ac.jpまで
記載事項 所属先,氏名,電話番号,e-mailアドレス
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