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吉田寮ってどんなとこ?

吉田寮広報室

吉田寮ってどんなとこ?について

吉田寮ってどんなとこ?

京都大学の学生自治寮、吉田寮の基本的な情報や、京大による退去通告の問題について紹介します。
より詳しい情報・ホットな情報は、吉田寮公式サイトや、吉田寮広報室のSNSをご覧ください。

吉田寮の基本情報

2019年配布の高校生向けパンフレット掲載「吉田寮施設紹介」

新棟のトイレ。すべて完全個室でオールジェンダー(性区分を設けない)。

シャワーも、脱衣場を含めて個室であり、オールジェンダー。

給食機能はないが、キッチンは現棟・食堂・新棟各所にある。

居室(左:現棟、右:新棟)は原則相部屋。

入寮案内から面接・選考まで寮生自身で行う。

学内・寮内の性差別問題について、寮全体の問題として取り組んできた。

ねこねこ超会議~猫が語る新型コロナウイルス感染症と自治~

吉田寮における新型コロナ対策

吉田寮は、京大吉田南構内の最南端に位置する京都大学の学生寄宿舎です。
現棟(1913年築)と新棟(2015年築)、寮食堂(1889年築、2015年補修完了)の3つの建物からなります。
寮費は月2,500円(自治会費、水光熱費含む)。門限などは一切ありません。
入寮資格は「京都大学の学籍をもつ者、及び寮生と切実な同居の必要性があると認める者」です。国籍、性のあり方、年齢、在学年数、学籍の種類(学部生、院生、聴講生など…)を問わず、入寮することができます。
吉田寮は、経済的な理由やその他の事情で住居を確保するのが難しい人にも大学に学ぶ権利を保証するための「セーフティネット」としての役割をもちます。ですから寮費が低廉であることや、幅広い人に門戸が開かれていることが、非常に大切なのです。

 吉田寮は、寮生全員で構成される「吉田寮自治会」が管理運営を行う「自治自主管理空間」です。大学が吉田寮に関する物事を一方的に決定するのではなく、寮生をはじめ吉田寮に関わる当事者が自分たちで吉田寮のあり方を話し合って決定し、実行しています。
 吉田寮では、「話し合いの原則」を大切にし対等な関係性を築くこと、一部の人がトップダウンで決定するのではなく、起きた問題に一人ひとりが向き合って解決することを目指しています。特に、少数者への差別や抑圧を可能な限り減らし、学生の学ぶ権利を確保することを目指して努力してきました。かつては「日本人男子学部学生」しか住むことのできなかった吉田寮の門戸を、寮生たちの手で、あらゆる性のあり方の学生や、留学生などへと開いてきたことは、その一例です。

<画像の補足>
オールジェンダートイレ……吉田寮新棟のトイレはすべて完全な個室で、オールジェンダー(性による区分を設けない)です。京都大学を含め日本の公共施設にあるトイレはほぼ「女/男別トイレ」であり、トイレを使うために自分が望まない性のあり方を強要されたり、その結果、トイレを我慢しなければいけないといった問題があります。新棟を建設する際に、この問題について寮内で話し合いを重ね、全てのトイレ・シャワーをオールジェンダー化することを決めました。

吉田寮・寮食堂で営まれるイベントや交流

2015年に耐震補修が行われた、吉田寮食堂の内観。

2019年高校生向けパンフレットに掲載した吉田寮祭恒例企画の紹介。

近年の寮祭企画の一例。毎年、寮生・寮外生が様々な企画を主催する。

京大が盗掘した先祖の遺骨の返還を求めるアイヌ民族の方を、講師に招いた企画。

ジェンダーを巡る諸問題について話す集まり「フェミフェミ」の新歓企画。

学生・市民・教職員などを交えた吉田寮の今後についてのアイディアコンペ企画

2018年に留学生寮生を中心に集会を企画。準備から当日まで非日本語で実施。

学内外の多くの演劇団体が寮食堂で芝居を公演してきた。

寮主催の集会におけるグラウンドルール。より良い場づくりを目指して

21.3.4集会:寮食堂でDJをしてきた「クラブ吉田」の発表

吉田寮は、吉田寮生や京大生だけの空間にならず、地域や世界に広く開かれた場所であることを大切にしてきました。その実践の一つが「吉田寮食堂」です。
「吉田寮食堂」は、1989年に給食機能が停止されて以降、様々な文化活動をおこなう場所として運用されてきました。寮生だけでなく、大学内外の様々な個人・団体が、演劇、音楽ライブ、上映会や講演会など多種多様なイベント活動を行っています。寮外の学生や地域住民との交流の場でもあり、大勢の人々に親しまれています。寮食堂も吉田寮と同様、「自主管理スペース」であり、食堂を使用する人々自身が会議を開き、食堂の運営に直接関わっています。
 吉田寮では、寮食堂を中心に常日頃からイベントが催され、様々な人々との交流が営まれています。それは、自分たちの立ち位置を別の視点から問い直すことにも繋がります。
 恒例の催しの一つが、毎年5月~6月頃に開かれる「吉田寮祭」です。
 残念ながら現在は、Covid-19の流行に伴い公開のイベントを中止しており、寮への立ち入りも遠慮していただいていますが、何らかの形での再開にこぎつけたら、ぜひ、遊びに来ていただけると幸いです。

大学との話し合い(団体交渉)と、寮舎の老朽化対策について

大学と結ばれた過去の確約書は吉田寮公式サイトで公開しています。

現棟は築108年の歴史的木造建築。学会も保存要望書を出している。

食堂は現棟より老朽化が危惧されていたが、きちんと耐震改修ができた。

2015年に建築された新棟。内部設計も寮内で協議し大学と交渉を重ねた。

専門家の協力も得ながら、寮生自身が建物の特長や損傷を調査してきた。

大学当局(大学総長や理事などの経営陣)は、何かと寮を自分たちの都合の良いように管理しようとします。しかし寮生個人がそれに反対して声を上げることは難しく、また容易に無視されてしまいます。そこでこうした時は、吉田寮自治会として大学当局と「団体交渉」を行い、寮自治会の主張を大学の責任者に直接訴え、意見をすり合わせます。
 寮のあり方によって影響を受けるのは、現在の寮生だけにとどまりません。今後寮に入りうる学生や、大学の他の自治団体、吉田寮食堂の使用者なども重要なアクターです。それに大学の経営陣と一学生とではあまりに権力差が大きいため、密室の会議では、大学から不当な圧力を受けてしまう恐れもあります。ですから吉田寮の団体交渉は、関心のある当事者が誰でも参加できる公開の場で行ってきました。
 大学当局と寮自治会の間で合意された内容は「確約書」という書面に記し、双方で保管します。最も重要な確約は「吉田寮に関することは寮自治会との合意の上で決定する」という内容で、大学側の担当者が交代する度に、確認され続けてきました。
 このような大学との合意形成プロセスを、吉田寮では少なくとも30年近くに渡り続けてきました。歴代の大学当局側の担当者や教職員も、時間と労力をかけて、真剣に学生たちと意見を交わしてきました。
 交渉における、かねてからの大きな議題の一つが「寮舎の老朽化対策」です。吉田寮自治会は2000年代から歴史的建築物である現棟や貴重な表現空間である寮食堂を、大規模補修により存続させる道を模索してきました。長きにわたる交渉は2012年に一つの実を結び、「新棟の建設」と「寮食堂の補修」が合意されました。残る現棟についても、「歴史的建築物としての価値を尊重した補修の実現」に向けて、継続協議していくことが確認され、2015年には当時の担当理事が、自治会側から提示した補修案に賛同するにまで至っていました。
ところが2015年に担当理事の交替とともに、大学当局は公開の場での話し合いを一方的に拒否するようになりました。また現棟の老朽化対策についても棚上げされ、自治会側の補修案へのレスポンスを求めても、「検討中」という実質的なゼロ回答しか返されないようになりました。今現在に至るまで、大学当局は現棟の今後についての具体的なビジョンを明らかにしていません。

京都大学による退去通告と建物明け渡し請求訴訟提訴の問題

2019年7月の第一回口頭弁論報告集会で使用したスライド

2004年の大学法人化以降の大学の意思決定の集権化も、問題の背景の一つです。

退去通告を受けて発行したビラ。京大は歴史的事実を無視している。

2018年に開催した学内集会「踊らされるな、自分で踊れ」

京大執行部の提訴に対する弁護士・寮生・教員・元寮生による共同記者会見。

毎回の裁判には大勢の当事者・支援者が傍聴に参加している。

2018年に発行したビラ。デザインや翻訳にも多くの人の協力があります。

2018年に京大が一方的に規制を始めた「タテカン」は重要な情報発信ツール

2019年7月10日『京都新聞』

20.9.18集会:吉田寮自治会からの発表

21.3.4集会:教員の立場から考える吉田寮問題

2017年12月、大学当局は寮自治会との一切の話し合いなく、吉田寮生全員に対し、2018年9月末までに吉田寮から退去するように通告する「吉田寮生の安全確保のための基本方針」を発表しました。これは「一方的な決定をしない」という確約に明確に違反する行為です。
 大学当局は寮生退去の理由として「現棟の耐震不足」を掲げました。しかし寮生からの現棟の修繕要求を何年も無視してきたのは他ならぬ大学自身です。真に安全確保を求めるなら、まず老朽化対策のための話し合いに応じるべきです。ましてや、新棟や、耐震改修を終えた寮食堂からすら立退きを求めるのは明らかにおかしいと言えます。
2019年2月に京都大学が新たに発表した方針では、「入寮選考を行わないこと」「大学が指示したら退去すること」など、寮生の自治権を蔑ろにする条件をつけて、「この条件を呑んだ人のみ新棟での居住を認める」とされました。結局「安全確保」は建前であり、本当の目的は「自治」の縮小・廃止にあるということが、ますます明らかになっています。
 吉田寮自治会としては、当事者である私たちや、これから吉田寮を必要とする人を軽視して、寮生の追い出しを進める大学のやり方を容認することはできません。大学当局に吉田寮のあり方を委ねてしまった場合、長きに渡り蓄積されてきた豊かな寮自治の実践、学生など当事者の権利がなかったことにされ、福利厚生施設としても、表現・交流の空間としても、大きく後退してしまうという危機感を持っています。だから、不当な「基本方針」は撤回するよう声を上げ、話し合いによる問題解決を訴えています。
 しかし2019年4月、京都大学は、寮生からの再三の話し合いの要求を無視し、現棟での居住を停止するという寮生側の譲歩案にすら一切応じることなく、寮生のうち20名を被告として、現棟・寮食堂の明渡を求める民事訴訟を提訴しました(2020年3月に更に25名が追加提訴されました)。大学が学生を訴えること自体、およそ真っ当な行為ではありません。多くの教職員や学生団体、地域住民、元京大総長に至るまでが、大学の提訴に疑問の声を上げています。
 現在、裁判は第一審の途中です。毎回の口頭弁論の後には集会を開いて裁判の状況や寮・大学を巡る近況を報告するとともに、大学当局に対しては一刻も早い裁判の取り下げと話し合いの再開を求めています。

京都大学・吉田寮の近況 ~2020年上半期の報告~

【京都大学吉田寮】2020年度上半期報告動画(前編)

【京都大学吉田寮】2020年度上半期報告動画(後編)

吉田寮広報室は、吉田寮の退去通告問題や、京都大学や吉田寮を巡る近況について情報発信を行っています。以下のセクションでは2020年の大学や寮の状況について、動画で紹介します。

◎2020年上半期の吉田寮での出来事
京大や吉田寮を巡る近況について、以下の観点から報告しています。
1、新型コロナウイルス対策について
2、吉田寮現棟・寮食堂明渡請求訴訟における寮生・元寮生の追加提訴について
3、京大総長選について(セクション6に詳しいです)

京都大学・吉田寮の近況 ~京都大学総長選について~

【ゆっくり解説】京大総長選(前編)

【ゆっくり解説】京大総長選(後編)

◎京大総長選について 
 2020年7月に、次期の京都大学の総長を決める総長選考が行われました。
 現在、京都大学の総長は、たった12名の総長選考会議で決定される仕組みです。教職員の投票は、「参考」にまで格下げされていたり、学生や非正規職員に至っては投票すらできないなど、選考プロセス自体に大きな問題があります。そもそも数名の総長や理事に権限が極度に集中し、大学の重要な事項を単独で決定できることにも問題があります。
 その上で、どういった人物が総長に就任するかは、今後6年の京大の行く末に大きく関係します。そこで今回、吉田寮を巡る問題への各総長候補者のスタンスを明らかにすべく、候補者6名に対して公開質問状を出しました。
 最終的に総長に就任したのは、公開質問状を開封すらせずに返送してきた、湊長博候補者でした。この選考過程についても「教職員の投票で過半数を得た候補がいなかったにも関わらず、決選投票が行われなかった」などの問題が指摘されています。2020年10月に新役員会が発足し、早速吉田寮自治会から要求書を提出しましたが、無視されている状況です。学生からの問いかけに一切答えない人物が大学の責任者として相応しいと言えるのか、大いに疑問があります。

関連

吉田寮公式サイト

吉田寮自治会からのお知らせや、声明、発行物、確約書などの資料を公開しています。 吉田寮紹介パンフレット(2021年版)の電子版も掲載しています。

吉田寮公式サイト

吉田寮広報室Twitter

吉田寮広報室Twitter

特設サイト「吉田寮を守りたい」

退去通告問題に関する特設サイトです。2020年3月頃までの情報ですが、寮生追い出し問題の経緯や建物の老朽化対策に関する基本的な情報が分かりやすくまとまっています。

特設サイト「吉田寮を守りたい」

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