特別養子縁組をあっせんする民間団体が、去年７月に突然、事業を停止し、東京都が調査に乗り出していたことが分かりました。子どもの出自を知る権利に影響が出る可能性もあります。

　問題の団体は東京・文京区にある一般社団法人「ベビーライフ」で、去年７月に事業を停止しました。東京都によりますと、ベビーライフは２００９年から事業を始め、去年７月までにおよそ４００人の特別養子縁組を行ったとみられ、養親の多くがアメリカなど外国籍だったということです。

　「赤ちゃんを抱いて、外国人の夫婦が中に入っていくのを１回くらい見たことがあるかな」（ベビーライフがあったビルで働く人）

　ベビーライフは事業停止の翌月、あっせんした子どもらに関する資料を東京都に送っていますが、その後、連絡が途絶えているということです。都は、全国の自治体に支援が必要なケースの協力依頼を行っていますが、今後、養親のもとで成長した子どもが出自に関する情報を得られなくなる可能性もあります。