熊本大の研究チームは23日、血液や尿から新型コロナウイルスの感染有無を判断できる新たな測定技術を開発したと発表した。従来のPCR検査と精度はほぼ同等ながら、血液や尿にはウイルスがほぼ存在しないため、検査に当たる担当者の感染リスクも低いという。
 熊本大の富澤一仁教授らの研究チームは、新型コロナウイルスに感染すると、血液や尿中に2種類の「修飾ヌクレオシド」と呼ばれる物質が増えることを発見。感染者約200人の血液や尿を分析し、修飾ヌクレオシドの数値が上昇していることを確認した。数値の上昇は、重症度やその後の重症化、治療効果などとも関連しているという。
 研究チームは島津製作所などと共同研究を進めており、実用化について富澤教授は「できれば来年度中が目標」と話している。 (C)時事通信社